「青天に冴えわたりて美たんぽぽ黃」の批評
回答者 イサク
おはようございます。
辛口にいきますが、経験上、コメントで「見たまんまです」と書く人で、見たまんまを書けている人が少ないです。
この句もまあまあ・・・
◆この句では、青天の中(つまり上空)にたんぽぽがありますね・・
綿毛かと思ったら「黄」ですし・・
原因は「青天に」の助詞「に」だと思います。
◆「冴えわたりて」・・冬の季語「冴える」です。
そして、冴えわたっているのは何でしょう?おそらく「空」だと思うのですが、そういうつながりになっていません。
こちらも原因は「青天に」の「に」だと思います。
青天(空)に別の何かが冴えわたっているなら「青天に冴えわたる○○」と「に」で場所を表せばよいと思いますが・・なので「青天に冴えわたるたんぽぽ」という意味に見えるのです。
◆「美」「黄」が音数調整に見えますね。
「美」は何が美しいか繋がりが曖昧になっていますし、たんぽぽは「黄」と説明しなくても黄色いので、音数が一音足りない苦しまぎれに「黄」と置いたように見えます。
◆青天(空の意味。見上げる)⇒たんぽぽ(足元?)の視線移動も、かなり厳しいかと・・
たとえば「晴天」だったら空の意味より「晴れている」という意味が強くなるので、そこまで高く見上げる必要はないのですけど・・という問題でもないですけれど。
中七にある季語の「冴えわたる」をあきらめて、もうちょっとたんぽぽとその周辺の描写に音数を使った方が良さそうです。
・晴天の青色たんぽぽの黄色
点数: 2
添削のお礼として、イサクさんの俳句の感想を書いてください >>
見たまんまです