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元記事:「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信

 仰る通り、少しの謎「なぜなんだろう?」はワクワク感があります。このワクワク感は、読者の「こういうことみたいだけど、当たってるかな?」であることは注意する必要があると思います。

 ですので、一応の解明は与えておかねばなりません。そうせずに謎を放置すると、ワクワク感は次第に焦れる感覚(「いつになったら種明かしするんだ」)を起こし、最後に落胆(「あの謎は放置かよ」)となり、徒労感(「無駄に読まされたな」)を生じてしまいます。もし謎を未解明で残していいとしたら、ラストの後に良い余韻を残すようなものだけでしょう(代表的なのが「作品テーマ」そのもの)。

 全く種明かしもされない設定は多数あります。例として挙げておられる作品の暗殺者集団もそうなのでしょう。類似の秘密組織・結社みたいなのは、フィクションに多数ありますね。魔法や超能力も、どうやったらそんなことができるかの説明抜きに、「ともかく出来るんだ、そういうのがあるんだ」です。

 謎といえば謎なんでしょうけど、普通の謎とは異なります。普通の謎は解明されることが期待されるタイプの謎です。秘密結社などだと、どうでもいい謎として描かれます。例えば、敵として主人公を狙う秘密組織があるとして、敵は問答無用で襲ってきます。主人公とすれば、事故や天災みたいなもので、なぜそんな秘密組織があるのかなんて、議論している余裕を与えてくれません。

 それが「どうでもいい謎」の描き方の一つです。謎(上記の場合、敵組織)が生み出す危機を強調して、「敵組織の出自や維持方法を解明する」の重要度を下げてしまうわけですね。それも、主人公にとって謎が二の次にしてしまうことより、感情移入している読者にも二の次だと感じさせる。

 しかし、敵組織の弱点を掴み、その弱点を突いて敵を崩壊させる運びにするとしたら、敵組織の出自や維持方法を探って解明することが最重要となります。逆に敵の襲撃は、防ぎきるか逃げ切ればいいくらいに重要度が下がります。

 ですから、謎(未解明の設定)自体が、「これは説明すべきか、残しておくべきか」を示してくれたりはしません。作品の狙いや設定の重要度次第で、作者が選ぶ事項であるわけです。

 要は「作者が謎を解明したければ読者の注意を謎に向ける、解明したくないならどうでもいいことが分かるように描く」ということです

 ファンタジーとのことですが、宇宙人、未知の致死的疾病ということからはSFの側面も感じられます。ファンタジーやSFはジャンル、作風であるわけですが、読者がどちらかだと感じる場合、期待するものも違ってきます。

 SFだと、登場する主要設定は、少なくとも登場するキャラの一部は完全に知っていることが必要です。「知っている」は、どう設定が解明されているかを知っている場合と、未解明だと知っている場合に別れます。"宇宙人性毒霧病"ですと、病因、経過、治療方法の有無などを宇宙人は知っている必要があります。

 SFはサイエンスフィクションであり、科学(サイエンス)は「(学びさえすれば)誰でも同じように知ることができ、確認もできる」「既知なのか未知なのか、または証明不能なことが明確である」のが特徴です。フィクションでは、科学考証はもちろん、その先の嘘であるSF考証においても、そのことを崩すべきではありません。読者が期待するポイントがそこですので。SF作品中では、設定全てが解明されていることが必要です。

 設定について、知りたいことを(作品だけの嘘でいいから)教えてくれる必要があるのがSFであるわけです。

 一方、ファンタジーは違います。得体のしれないものがうじゃうじゃしている世界を読者は期待します。魔法があっても、なぜそんなことができるか分からなくていい。魔法で何ができるかのほうが大事。エルフやドラゴンの姿かたちや、どういう性格で何ができるかが大事で、生物学的な進化の過程みたいなことはどうでもいい。そう感じられるように描いて欲しい、となるわけですね。

 設定についての理屈はおいといて、(実現不可能でいいから)夢を見させてくれる必要があるのがファンタジーであるわけですね。

 お考えの"宇宙人性毒霧病"ですと、疾病であるだけに医学を強く意識することになると思います。SF的な要素の強い設定です。病因は何か、感染性はあるのか、なぜ18歳の誕生日などとピンポイントなのか、なぜ人間が猛毒の霧と化すのか、そんなことができるのか。次々と疑問が湧きそうですが、ファンタジー的に処理するともやもやが残る恐れがあります。

 でも、ファンタジーでも余命が判定される致死性のものがありますね。例えば「呪い」です。それなら誕生日に死んだって、人が霧となって消えたって、おそらく誰もそこは疑問に思いません。

 もし、宇宙人が知らせてきた"宇宙人性毒霧病"に拘る必要があれば、地球人から見たら「呪い」に見えるように処理すればよさそうな気がします(リアリティのバランスを取るため、例えば宇宙人から見た地球人の疾病が理解不能の呪いみたいに見えるとしてもよさそう)。

上記の回答(「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信の返信)

スレ主 みね子 : 1 投稿日時:

質問したみね子です。
回答ありがとうございました。

謎を放置した結果について、深く考えていなかったと気付きました。
読者に不要な負担をかけないために謎の解明を省いた結果、読者にイライラを残してしまうところでした。

>「作者が謎を解明したければ読者の注意を謎に向ける、解明したくないならどうでもいいことが分かるように描く」

このお答えにすごく納得しました。
今回のヒロインの病気は、どうでもよく書けない謎です(どうでもよくなったら、ヒロインが死んじゃう……)。
読者から目をそらせない謎のため、原因は主人公にわかるように提示しようと思います。

SFとファンタジーの違いについても、教えていただきありがとうございます。
なんとなくしか違いがわかっていなかったため、明確・簡潔な説明で一発で理解できました。
医学か呪いかでいったら、今回の病気は呪いの側面が強いです。
ですので、病気の原因が「地球人にとってたまたまそうなってしまった」であっても、それまでの過程や、主人公が納得できるかどうかに焦点をあてれば、
読者の焦点を「科学的に正しいか」ではなく「主人公が原因に納得し、解決策にたどり着けるか」に当てることができると思いました。

「謎を全て解明すべきか否か」という質問でしたが、謎の提示のしかた、解決のアプローチの方法など、自分の中で明確になっていなかったモヤモヤがかなり晴れてしまいました。
他のかたの回答でも思いましたが、私の質問の意図だけでなく物語の本質を理解されているからこそ、このように回答いただけるのですね……。
自分の未熟さを思い知らされました。
いろいろと足りないものがかなり見えてきましたので、精進します。

回答ありがとうございました。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?

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元記事:「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信

これは、難しい問題ですね。
人によってはすぐに答えが出ると思いますが、つまり、書き方によって変わるので、なんとも言い難いものがあります。

例えば、ドラゴンボールでフリーザが宇宙征服をしたい理由は明かされていません。でも、フリーザにスポットを当てたスピンオフ作品を想像してみれば、同じ展開の話でもその理由を語らずには終われないでしょう。
でないと、「コイツいったい何がしたかったの?」ってなっちゃいますから。

なので、「本筋とは関係ないからボカしたままで良い」というのは私もそう思いますし、それで良いと感じます。
しかし一方で「ヒロインの病気を治す話で、その病気は本当に本筋に関係ないの?」とも感じます。
「ヒロインの病気」が主旨にある以上、その詳細はともかく、原因は本筋にかかってないかな?
例えば、両親を殺した男に復讐を誓うという主旨で、両親を殺した理由を明かさないまま話は終われるだろうか。
復讐が主旨なんだから、殺した理由までは本筋じゃない、という判断もできる。
だからモノによっては「結局わからないまま復讐を果たす」という展開もあるにはある。
両親を殺した男はただの実行犯で、黒幕は別にいた。なんて続く物語はだいたいこんな感じで曖昧さを残したりしますね。
要するに、終わってないんですよ。
本筋の主旨は綺麗に終えても、その中の疑問が残ったままなので、スッキリしない。
つまり「そこは説明せんかい」という事ですね。

「なぜ18で死ぬのか」という詳細部分は、これも書き方によりますが、「そういう病気」として書けば「そういうもの」で済むので、さほど重要度は高くありません。
それで言えば「なぜヒロインが病気にかかったか」という原因も、「ヒロインが病気になってることが前提」という「そういう話」として書けば「そういうもの」で済みます。
例えば、物語開始時から「ヒロインは不治の病にかかっている」という形で話を始めれば、「ヒロインが病気」なのは前提だから気になりません。
しかし、物語の途中で「ヒロインが病気と発覚」という形だと「いつ?」という疑問が生まれてしまう。
ここで前の話に戻って、「疑問が残ってしまう」ために「そこは説明せんかい」となる。
また例え話をすると、
「主人公は生まれつき超能力が使える」となれば前提だから疑問に思わないけど、「先日いきなり超能力に目覚めた」となれば、その原因は疑問になってしまう。
疑問は解決させないと話が終わらず中途半端になる。
もっとも、その中途半端が魅力のジャンルもある。
例えばホラー、伝奇ミステリなど。

だから、「本筋でない事は説明しなくても良い」というのは同感だけど、「多少の謎は残した方が良い」というのは基本的には同意できない。
ジャンルを限定すればテクニックとして扱えるものではあるけど、それは逆に「説明したらつまらない事」だから説明してないだけ。
あるいは「不安感を残したい」とか「不完全さを表現したい」とか意図があってのこと。
SF風味のラノベでも例えば「涼宮ハルヒの憂鬱」などはヒロインの正体が曖昧なまま。
これもヒロインの正体を確定しちゃったら面白くないからですね。
もうしばらく読んでないから今どういう設定なのか知らないけど、例えば「この世界はハルヒの妄想の中の世界なんだ!」なんてオチがついたら面白くないでしょ。

>どうしてヒロインがこの病気にかかったのか、どうして18歳の誕生日に死ぬのか、
設定を聞く限りは説明したほうが良いと思うけど、というか原因も詳細もわからず治すために奔走する主人公というのが想像できないし、「ヒロインが病気になった」事に対する説得力として原因と詳細の説明は必須な気がします。
スレッドタイトルの「「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?」に答えるなら、そんなことないよ、と断言できますが、今回の話では、原因と詳細はそれとは関係ないところで必要になってくる話題ではないかなと。

端的に答えれば、「読者に疑問に思われないように書ければ説明の必要はない」、と言えます。
例えば前提としてしまうなどですね。
でも、疑問に思われなければ「謎」とも思わないので、「謎を残す」というのは違うと思う。
読者に知られないよう謎を残し、次回作などでそれをピックアップする、というのはアリだと思うし、ホラーなど意図があって中途半端な演出をしているというのもアリだと思う。
でも、基本的にはキッチリと全てを解決することが求められると思います。
その解決の基準としては「主人公が納得できてるかどうか」ですね。
そして、その主人公の納得に説得力があれば、読者も納得せざるを得ないですから。
この好例が「涼宮ハルヒの憂鬱」でしょう。なんも解決してないのになんか綺麗に終わってる印象が凄いです。

上記の回答(「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?の返信の返信)

スレ主 みね子 : 2 投稿日時:

質問したみね子です。
回答ありがとございます。

>原因も詳細もわからず治すために奔走する主人公というのが想像できないし、「ヒロインが病気になった」事に対する説得力として原因と詳細の説明は必須な気がします。

私は主人公を「シナリオを動かす駒」ととらえており、彼の気持ちになって考えていなかったと気付きました。
私が主人公の立場なら、原因を知るために奔走すると思いますし、奔走したのなら原因の究明はあってしかるべきだと思います。
キャラクターに何か人間味が欠けてるな」と思っていましたが、キャラひとりひとりの「その状況に置かれたら当然とるべき(作者にとって無駄な)行動」を軽視していたのだと思います。
そう考えると、サタンさんの「主人公が納得できてるかどうか」が、私に欠落していた視点だと思います。

質問とは別のところで、思わぬ収穫(?)をさせていただき、ありがとございました。
ドラゴンボールの例えや、ジャンルによってOKとなるという説明や、
病気発覚のタイミングによる読者の受け取り方の違いも、とてもわかりやすくて納得できました。
丁寧な回答ありがとうございます。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「実は○○だった」は絶対に必要でしょうか?

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元記事:精霊の扱いについて

ちょっとファンタジーの主人公関連の設定で思いついた事を相談させてください。
・契約者は敵に狙われていて、幼少期に肉体と魂を分離させられて、魂を抜き取られます。
・しかし、肉体は唯一の友達だった微精霊が『波長が合うならば誰でも一方的に契約出来る』という微精霊だけの力で契約し、肉体の主導権を握り、逃げ出す。彼が主人公。
・で、なんだかんだあって洗脳されていた契約者と主人公が対峙し、和解を済ませた後は肉体を返して、自分は消える

それで質問なんですが、精霊って丸い光の玉がふわふわ浮いてるイメージじゃないですか? 展開的には主人公は肉体を返した後、人型にするつもりなんですが、あれが人型を模すにはどんな理由が納得いく感じになりますかね? そもそも精霊って人より上位存在の筈だから、人型をとる意味がないかなって考えてしまって。何かいい案があったら教えてほしいです

上記の回答(精霊の扱いについての返信)

投稿者 戦予報 : 0

漫画やアニメだと人型(魂になる直前の姿)がセオリーです。姿がコロコロ変わるとみている人が混乱してしまうので。小説の場合のセオリーは知りませんが、似たようなものじゃないでしょうか。あとあえてセオリーを崩すのもおもしろいと思います。どうして、そのような姿を映してしまったのか? そこにどんな原因があったのか? 気になるようでしたら、そういう原因を考えてみてはどうでしょう。真実を映す鏡みたいなものが出てくる物語だと化け物の姿が映ったり、そういうのがあったような気がします。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 精霊の扱いについて

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投稿日時:

元記事:主人公の目標の有無について

「○○王になる!」のような主人公が絶対的な目標を抱き、そこへ向かって邁進する作品がある一方で
巻き込まれ型と言われる平和なときは特に目標のない、トラブルが発生するまで立ち止まる主人公もいます

どちらも結局のところは、その都度トラブルを解決していく物語になりますが
前者と違い、後者は主人公の最終目標が分からず何かと批判されがちだと思います
しかし後者って本当に駄目なんでしょうか
こうやって作品論を語るときは大体「ないよりあった方がいい」的な結論に至りますけど、世の中の作品を見れば目的意識に欠けた巻き込まれ型主人公って多く存在しますよね

要は
家族に身の危険が迫ったから助ける→仲間に身の危険が迫ったから助ける→世界を脅かす存在に立ち向かう
などと小さなトラブルから徐々に大きなトラブルへ移行し、そして締めに入っていく構成を用意してやれば
これで読者は別に不満を抱かないというか、主人公の目標の有無をそんな気にしていないのではないかと疑問を覚えました
みなさんは主人公に絶対的な目標を抱かせるべきだと思いますか?
それとも、あってもなくても気にしないですか?
ご意見を聞きたいです

上記の回答(主人公の目標の有無についての返信)

投稿者 手塚満 : 1

どういうタイプの主人公なのかは、物語世界がどうなっているかに依存しますので、「主人公に目的あるべきか否か」の前提となる、世界観を考えてはどうかと思います。以下、少し説明してみます。

1.「とある魔術の禁書目録」は巻き込まれ型主人公が受動的に活躍する

「とある魔術の禁書目録」の主人公:上条当麻が、仰るような巻き込まれて大騒動になっていく主人公でした。現在の「とある」は既にエピソードを重ねて上条当麻の立ち位置は意味があり、目的も生じていますが、最初の「学園都市編」の出だしから第3巻までは主人公は無目的の巻き込まれ型です。

これはひとえに主人公の性格によるもので、「目の前に困っている人がいると助けずにいられない」から。かつ、どこまで助けたいかといえば「その人が平和な日常生活に戻れれば充分」という非常につつましいものです。決して「王侯貴族になりたい」みたいな望みには応じない。

2.正ヒロインに巻き込まれる

出だしは、ずっと後まで控えめな正ヒロインとなるインデックスがベランダに引っかかっているところから。主人公:上条当麻はとりあえず飯を食わせてやる。しかしインデックスが三千冊の魔導書を暗記させられ、その記憶の維持のために定期的に魔導書以外の記憶を消去させられていると知る。

上条当麻は、それはさすがに気の毒(せっかく出会えた友達も忘れる等)として記憶の消去をさせないようにしようとしたら、裏で魔術組織が絡んでいて、そいつらを何とかしないとインデックスの記憶を守れない、となって騒ぎが大きくなっていきます。

3.サブヒロイン(のクローン)に巻き込まれる

それがなんとかなったら、サブヒロインの御坂美琴の妹と称するそっくりさん(御坂妹)と出会い、姉(美琴)と違ってどうにも頼りないんで手助けしてたら、実はクローンだと分かり、実験のため2万人も作られたと分かり、しかももう半数は殺害されていると分かり、殺害しているのが一方通行(アクセラレーター)なる能力者だと分かり、殺害を指示しているのが大組織上層部だと分かり、ということで騒ぎのインフレになります。

しかし、いずれも主人公:上条当麻の勝利条件は「目の前の困っている人に平和な日常を」で変わりません。敵の強力でデカい組織を倒そうとか、そのトップになり替わろうとかしない。「もし敵が手を引いてくれたら、それでいいのに」でやろうとして、結局、全面対決に至ります。

4.巻き込まれるのは主人公の望みも力も小さいから

そういう主人公:上条当麻にそぐうよう、設定および作中の公称では「最弱」とされています。「とある」は異能者が当たり前の世界ですが、上条当麻は無能力とされており、唯一隠し持ってる能力が「右手で触れば異能系の能力・現象を封じられる」という相手が先手を打たないと何もできない受動的ななもの。自分から事を起こせる能力ではないわけですね。巻き込まれ型に徹するため、そこまで設定されているわけです。

5.弱さを売りにするのが流行ったほどの人気パターン

「とある」は第1巻当初から人気が出て、類似の作品がプロ、アマとも多数出ました。一時期は「学園異能バトル」のジャンルを成したほどです。ですので、お考えのタイプの主人公はあったし、人気ですらあったわけです。流行りが別に移っていきましたので、今は目立たないだけで、巻き込まれ型主人公は実績ある人気要素であるわけです。

6.ゲームモチーフでは能動型主人公にするしかない

ゲーム由来の「勇者と魔王」フォーマットが流行り、ゲーム内の中世欧風の剣と魔法の世界が流行り、異世界ブームになっていったわけですが、ゲームってプレイヤーが能動的に動かねば何も起こりません。ゲームを模したフィクションも自然と自分から動く主人公になりやすい(ゲーム設定取っ払ても、作風的には残る)。

「学園異能バトル」が大本の「とある」シリーズ以外が廃れてきますと、世界観がゲーム的であるものが相対的に増え、ゲームプレイヤーを意識した能動型主人公が目立つこととなり、巻き込まれ型/受動型主人公が減ってきた感じになります。

7.主人公のタイプは世界観の要請で決まる

が、物語世界のモチーフの問題が大きいといえます。言い換えれば、ゲーム的な世界観ではない世界観を作れば、巻き込まれ型/受動型主人公は今でも充分あり得るはずです。主人公に目的意識が必要か否かは、物語の世界観に依存する部分が大きいわけですから、世界観がどうかということで、お考えになってはどうかと思います。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 主人公の目標の有無について

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元記事:主人公と主人公の妹のミドルネームやファミリーネームについて

名前は兄はジェローム。2歳下の妹はシオンなんですが、ミドルネームとファミリーネームに悩んでまして参ってます。

上記の回答(主人公と主人公の妹のミドルネームやファミリーネームについての返信)

投稿者 にわとり : 0

 シオンってあんまり聞かない響きだなと思ってウィキペディア先生に聞いてみたら、英語版のほうで"usually Japanese given name"( https://en.wikipedia.org/wiki/Sion )って書かれてました。映画監督の園子温とかのイメージなのかな……。似たものにウェールズの人名でSion(ショーン)というものがあるらしいけど、これはジョンからの派生なので男性名。
 たぶんだけど、"日本人が考えがちな欧米風の架空人名"の一種なんじゃないだろうか。>シオン

 ミドルネームとファミリーネームですが、特にこだわりがないのなら人名をランダム生成するジェネレータ( https://namegen.jp )を使ってみては? 国名を欧米に指定するとミドルネーム付きでそれっぽい名前のリストが出ます。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 主人公と主人公の妹のミドルネームやファミリーネームについて

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