小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

霜月 一三さんの返信一覧。最新の投稿順2ページ目

元記事:魔法が使えない理由付けの返信

はじめまして。
私の方からは、少し別角度からも意見を提供出来るように書かせていただきました。
お役に立ちましたら幸いです。

ではまず、最初に。

>説得力のある理由付けにできるように、皆さんのご意見を聞きたいです。
よろしくお願いします。

●このように『説得力のある理由付けにできるように』、とありますが、より実践的なお話を考えるのであれば『読者が面白いと感じるような』理由付の方がよろしいです。
なぜかと言いますと、お話の面白さは発想、ネタだし、アイディアの時点で概ね決まってしまうからです。
(例 アンパンマンとか、ゴム人間の海賊であるとか)
そして、こういった方向性というのは、書き終えてからつまらないと感じた場合に修正するのが非常に困難です。そもそも要素自体が面白くないわけですから、書き直す場合、大幅な変更を余儀なくされます。
最悪、全直しですね。

反対に。
納得感はあとから修正するのがそれほど難しくありません。
伏線を張る、説明を入れる、不足していたシーンを足す、あるいはセリフを足す、など対策はいくらでもあります。
(注意 ただし、すでに致命的に説得力のない展開や設定を残したまま投稿してしまった場合は取り返しがつかない場合もありえます)

また、納得がいくかどうかだけでは発想が縮こまってしまう、という問題点もあるので、まずは発想を狭めずに面白いかどうかで考えてみるのが良ろしいかと思います。
多少荒唐無稽でも、あとから説得力を出す方法を出せば良いわけですから、そのように考えられたらより発想しやすく、楽しく空想出来るのではないでしょうか。
個人的には、食べただけで〜人間になる悪魔の実というのはすごく荒唐無稽だけど面白い発想ですし、転生系におけるスキルみたいなものも面白さの幅を大きく広げたと思っています。

次に、気になった点ですが。

>初めて魔術の才能が開花した理由

●揚げ足をとるような話になりますが、ちょっと『才能が開花する理由』というものにこだわりすぎているように感じました。

おそらくは、そういう方向性で話を進めたいと思っていらっしゃるので、やや話が変わってくると思うのですが。
私の場合、あくまで『使えなかった魔法が使えるようになった理由』を考えさせていただきました。

これ、どう違うかといいますと。
前者が『主人公の内的要因』に限定されている(ように思える)のに対して、後者はそこにこだわらず、原因に関して『外的要因も含めて』考えている、という点が異なります。

もう少し砕いて説明しますと。
『内的要因』とはつまり、主人公自身に問題があるケース。
『外的要因』は、主人公以外に原因があるケース、です。

何故こうして区別して、話を広げたかと言いますと、最初の話に戻りまして『面白くなるかどうか』で発想を広げてみたからです。

そう言った個人的な理由もあるので、提示された条件をやや無視していますが、ざっと考えてみたものを並べてみますと。

『内的要因』で考えるなら、

1 心理的理由・魔術で人を傷つけてしまい、以後魔術が使えなくなったとか。
あるいは転移系だから、来た当初にひどい目にあって魔術を使うことを恐怖しているとか。
もしくは、魔術の暴走で自滅した人を目にしたトラウマがあるとか(異世界最初の恩人とかだとより良いかも)。
この場合解決手段は、恐怖を上回る気持ちの発露、などですね。

2 異世界転移系だから、そもそも魔術を使う、という感覚が身についていない。
すでにいくつか意見として上がっていますが、〜が出来るようになる、というのは結構経験や感覚の蓄積が大事です。
解決手段としては、ピンチ下でようやく実を結んだ、とかでしょうか。

3 主人公の体質的理由・才能はあるけど魔力がない、とかで人から供給されないと使えない、とかだとヒロインとの親和性が高くなってよりラノベ的になるかと。他、病気や怪我などの障害、って設定も。
この場合だと、解決手段はヒロインの手を握っていた、とかで魔力が供給された、とか。

4 主人公の行い的理由 世界観ガン無視になるかもですが、日頃の行いの良し悪しで精霊とかマナとかの魔法要因に好かれすぎているとか、嫌われているとかで使えない、とかもありかなと。
解決手段としては、必死さが精霊やマナに伝わった、など。

次に『外的要因』で考えますと。

1 制限系 
 やや内的要因の3とかぶりますが、7つ使えるがゆえに最初から神様? か何かがハンデや制限をかけた、とか。幼女戦記とかの場合だと、確か神に等しい存在Xに制限を受けていたはず。〜をしなければ使えない、〜の犠牲を払う必要がある、など。
ピンチ下での解決手段は、そのままですね。

2 封印系
 転移系であって転生系じゃないですけど、例えば親が子の宿命を心配して封印を施したケース。あるいは、師匠が才能を見抜きつつも、まだ実践は危険だからと密かに封印を施して使えないようにしていたケース。
あるいは、ラノベらしく親しくなった女の子からのプレゼントが密かに封印具で、それを身に着けていたために使えなかったケースとか(この場合女の子にそうするように脅されていた背景とかあると展開させやすい)。
もしくは、クラスメイトとかの嫌がらせで封印されたんだけど、ピンチの時に封印をぶち破って魔術とか使うケースだと、俺ツエー系の話にしやすいですね(主人公が最後まで封印そのものに気づかない、とかだと尚良)。
他、解決手段として。
ピンチ下で師匠が封印を解く、怒りで封印を破る、など。

3 陰謀系
 封印系とややかぶりますが、主人公の才能は認めるところだけど、何らかの理由で主人公に魔術を使われると困る勢力や個人が妨害していた、とかだと話に深みを出しやすいかと。そもそも使えないような方法を教えていたとかで。
解決手段としては。
使えないように教えていたのになぜか使えた、とかだとコメディちっくな俺ツエー系に。
あるいはヒロインとかに正しい方法を教えられるような方向だと、より陰謀的でシリアスな展開を広げやすいですね。じゃあ何故〜さんは間違った方法を教えたのか、とか。間違った方法を続けると死ぬ、とかだとよりシリアスに出来そうです。

とりあえず、私からはこんなところでしょうか。
まだ色々と思いつきそうですが、まあこんなところにしておきます。

では、お役に立ちましたら幸いです。

上記の回答(魔法が使えない理由付けの返信の返信)

スレ主 霜月 一三 : 0 投稿日時:

お返事ありがとうございます。
「説得力のある理由付け」ではなく、「読者が面白いと感じる理由付け」を優先する、という意見に衝撃を受けました。そうですよね、いくら説得力があっても、小説自体がつまらなかったら意味がないですよね。目から鱗でした。ありがとうございます。
あと、「才能が開花する理由」に固執している、という意見も、そのものずばりでした。
「使えなかった魔法が使えるようになった理由」から考えるのも、いいアイデアですね。内的要因と外的要因の差も参考になりました。
「面白さ」を優先するべきという意見で、目が覚めました。もっとプロットや設定を練り直します。
アドバイスありがとうございました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 魔法が使えない理由付け

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元記事:魔法が使えない理由付けの返信

一種の緊張状態に陥ると潜在能力が発揮されるということですかね?
死の危険を感じるとか、殴られたりやられて怪我して、もうダメだ、と思ったら使えるとか?

上記の回答(魔法が使えない理由付けの返信の返信)

スレ主 霜月 一三 : 0 投稿日時:

返信ありがとうございます!
ピンチ自体を魔法の発動条件にする、というのは思いつきませんでしたが、いいアイデアですね。
物語を魅せることのできるピンチや表現が書けるように頑張ります。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 魔法が使えない理由付け

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元記事:小説での悩みごと

私が今書いている小説で男性の人気アイドルとの恋を書いているのですがアイドル名が思い付きません。なにかいいアイドル名ありますか?

上記の回答(小説での悩みごとの返信)

投稿者 霜月 一三 : 1 投稿日時:

はじめまして!
男性アイドルとの恋、というのは魅力的なテーマですよね。
さて、本題の、「アイドルの名前」ですが、私の経験から言うと、他人の考えた名前をそのまま使っても、西崎様自身が、自分の小説キャラクターに愛着が湧きにくくなってしまう可能性があります。
だから、今回はヒントだけにします。
まず、そのアイドルが目指す方向性、性格、芸名と本名は違うかなどをはっきりさせるといいと思います。
そして、アイドルとしての方向性や性格などから、似合う漢字とかを組み合わせて名前を作るといいんじゃないでしょうか?
例えば、クールなイメージのアイドルなのに、本来の性格は天然のアホの子、みたいなキャラにしたい場合、芸名と本名を分けることで、「アイドルとしてのキャラ」「本来の性格のキャラ」をしっかり分けて、イメージに沿った名前を考えることができます。アイドルの時は「氷室」って名字を使っているのに、本当の名字は「温水」みたいな。
名前と本来の性格にギャップがある(例えば、「元気」と言う名前なのに病弱)、というのも名前ネタとしてはアリですが、すぐに死に設定になる場合が多いので、イメージに沿って名前を付けるのがおすすめです。
あと、最近の人気の名前ランキング、みたいなものや創作に使える名前を紹介するサイトもたくさんあるので、参考にしてもいいかもしれません。
長文失礼しました。お互い頑張りましょう。

カテゴリー : 著作権・オリジナリティ スレッド: 小説での悩みごと

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元記事:魔法が使えない理由付けの返信

お悩みの内容は、簡潔に言えば「山場の作り方」ですので、「こういう手順と考え方でできる」といったものはないように思います。ですので以下は、事例的に「こういうものもある」ということで、回答を考えてみます。

物語の最初では、

A. 主人公の(神から授かった才能):7種全部の魔法を使える才能(ただし可能性)。
B. 主人公の初期状態:7種全部の魔法が上手く使えない。

となっているということですね。このBが山場で、

C. 主人公の能力開花:魔法が上手く使えるようになる。

と変わる。最初のAで無条件に、望みのままに魔法が行使できるなら、B~Cは発生しません。となると、BとCの間で何らかの条件が成立したということになります。言い換えれば、欠けているものを満たす。

Cでクライマックス(物語最後の最大の山場)だとしますと、その条件=主人公に欠けているものが作品テーマとなることが多いように思います。
(序盤でCに至り、その後の活躍を描く場合も多いですが、その場合は序盤で見せるテーマと考えておくことにします。)

よくあるケースを思いつくまま列挙してみます。

1.魔法修得に修練を重ねる必要があった

非常によくある設定です。ゲーム的異世界だと、いわゆる「敵を倒してレベル上げ」したり、「イベントクリアでアイテムゲット」みたいな流れになります。主人公に欠けているものは、例えば根気、努力、真面目さ等でしょうか。それらを克服し、ようやく神に認められる。

ピンチに陥ってようやく可能になるとしたら、例えば「死に物狂いでアイテムにたどり着いた」みたいな流れが考えられます。よくあるものだと「アイテムには『ここにたどり着くまでのお前の成長が宝だ』みたいなことが書いてあって、気が付いたら(ないしは神の啓示があって)魔法が使えるようになった」などでしょうか。

2.魔法修得に時間がかかるものだった

例えば、神から授かりはしたものの「ちょうど1年後、お前は本当の魔法が使えるようになる。それまでは簡単な魔法だけだ」という条件付きだった。しかし敵は主人公を潰そうと襲ってくる。

そうなりますと、1年間逃げ切れるか、という話作りになります。逃げに逃げて、最後の最後でちょうど1年となり、逆転劇を見せるみたいな流れです。

3.魔法行使に不可欠な条件が欠けていた

例えば、聖書の「汝の敵を愛せよ」が魔法行使の条件として、神から与えられていたとします。しかし敵を倒さねば、主人公を迎え入れてくれた村が押し寄せる敵勢に滅ぼされてしまう。みたいなジレンマを入れられます。

単純に考えれば、敵を倒すんなら愛せるわけがない。神からの条件がパズル的なものだとすると、例えば敵にヒロインキャラを置いておき、ロミオとジュリエットよろしく、敵味方で恋仲になってしまう流れで条件を満たすことが可能です。

それ例外ですと、例えば敵は村から強奪しようとして襲ってきているが、敵としてもそうしないと自分たちが飢えて死んでしまうと切羽詰まっているとします。それなら、敵味方にどう食料援助するかという話作りになってきます。

あるいは、敵には上位のボスがいて、従わないと殺されるため、やむなく命令に従っているとか。それでも単純には「上位ボスも敵なら、愛さないと魔法が行使できない」となります。が「目前の敵にとっても、上位ボスは敵である」とすると、またもやパズル的に「敵の敵は味方である」というロジックで、上位ボス=敵の敵=味方となり、攻撃可能」となり、魔法が使えてしまうなんて手もなくはないです。

(もちろん、「敵を愛せ」を聖書の精神通りにやってもいいですが、非常に深いテーマとなります。例えばの案を出すことすら難しい、各作者の腕前次第の世界となりそうです。)

4.神から言われたことを勘違いしていた

例えば、能力を授かるときに神に言われたのが「7種全部の魔法を使える」と思っていたけど、「7種それぞれの魔法の使い手の助力を得ることができる」という意味だったみたいなケースがあり得ます。しかし主人公はずっと気が付いていない。

7種全部使えるはずなのに、簡単な魔法しか使えないことに焦る主人公は、7種それぞれの魔法のエキスパートに教えを請いに行き、親交を深めてもいく。かなり上達はしたけど、奥義レベルには達しない。

ピンチに陥ったとき、友になった7人の魔導士が駆けつけてくれて、一致団結して敵を倒す。仲間の助けで盛り上げるパターンです。ラスボスとの決戦直前に、7人の魔導士の誰かと仲が険悪になって決裂させておいたりすると、山場が作りやすかったりします。

以上、あくまでも例えばの思い付きです。繰り返しですが、お考えのことは「どうやったら面白くなるか」の核心部分となり得るものですので、作者の力量の見せどころであり、やりようを一概に言えないのが正直なところです。

上記の回答(魔法が使えない理由付けの返信の返信)

スレ主 霜月 一三 : 0 投稿日時:

こんにちは!お返事ありがとうございます!
確かに、魔法が使えるようになるシーンは山場であり、小説のテーマの総決算となる場面ですよね。小説のテーマを見つめ直し、どんなストーリーや山場の見せ方がテーマに合致するか考え直してみます。
ありがとうございました!

カテゴリー : ストーリー スレッド: 魔法が使えない理由付け

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元記事:魔法が使えない理由付けの返信

単純に多すぎてとっさにどれを使えばいいのかにマゴマゴするとかでいいんでない?
咄嗟に出た魔法が主人公的に一番出しやすい、得意な属性魔法とかになって、それ主体の+6要素になる。とかねー。

上記の回答(魔法が使えない理由付けの返信の返信)

スレ主 霜月 一三 : 0 投稿日時:

返信ありがとうございます!
優柔不断になってしまうというのは、単純ながら説得力のある理由付けですね!
参考にさせていただき、プロットや設定を練り直してみます。
ありがとうございました!

カテゴリー : ストーリー スレッド: 魔法が使えない理由付け

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元記事:中世ヨーロッパで剣と魔法の世界が書きたい

タイトル通りです。ネットで色々と調べているうち、ちょうどナーロッパなる言葉があることを知り、そうなることは避けたいと考えています。
良い資料や小説(漫画やアニメ、映画もいいことにはいいんですが、活字に慣れるためなるべく小説がいいです)がありましたら、厚かましいようですがよろしくお願いいたします。

上記の回答(中世ヨーロッパで剣と魔法の世界が書きたいの返信)

投稿者 あざらし : 2

興味深いご質問でしたので、久しぶりに書き込みさせて頂きます。

>中世ヨーロッパだけの史実だと~ 中略 ~ どこの分野が発達してどうなるの?とか。

たぶん、これ”ウソ”が多すぎるんだと思います。
もちろんフィクションなのでウソで良いのですが、仰っている『剣と魔法の世界』の、魔法の部分。

例えを出しますがRPGゲーム。
剣と魔法を扱った商品は山ほどありますよね。
ではなぜ魔法があるのに、剣が必要になるのでしょう?
射程外から攻撃できる魔法があれば、わざわざ敵の攻撃範囲に肉迫する意味がありませんし、ゲーム上でも多くは剣戟よりも強力な魔法があります。

答えは簡単、魔法とその術者は万能ではないからですね。
MPがあったり、攻撃に脆かったり、攻撃にターンが必要だったりとゲームバランスとして調整されています。
こういったバランスと取っ払って、完全に魔法が万能であるゲームがもしあったならば、それは剣の価値が認められているゲーム世界そのものが『ウソっぽく』なってしまいます。

ところが小説の場合、こういった魔法無双である狂ったゲームバランスを楽しめるケースもありますよね。
好き嫌いを別にして、なろう系に多い主人公が馬鹿強いチート能力持ちという設定小説。
あれは、それそのものが絶対的強者である主人公を通して安心してストーリーを楽しむという、ある種の麻薬みたいなものだと思います。

わさびさんがサタンさんへの返答で書かれている、
>リアリティがないと恥ずかしい
という一文とは、麻薬で見る幻覚とは真逆ですから、相性が悪くて致し方ないように思います。

ちょっとご質問を分解します。

>中世ヨーロッパだけの史実だと調べたらなんとか書ける気もします。

まず、ここはあまり過信しない方が良いです。
言葉が過ぎるとは思いますが、ちょっと調べた程度では無理です。
大河ドラマ、別に見なくても良いですが、キャストには『時代考証』という役割がありますよね。しかも一人ではなく多人数で役割分担することもあります。
ドラマを作る専門家集団であっても、史実的なことに関しては専門家を召集しなければ考証として満足いくものは作れない、という事実です。
もちろん映像と文字という違いはありますが、読者が行間から読み取れる食い違いをなくすというところは、気配りではなく、熟知のレベルだと思います。

誤解して欲しくないのは『間違ったら絶対にダメ』なのではなく、間違いを減らす努力をしつつ『もし間違っていてもいい』と書いて欲しい。
覚えておいて欲しいのは、大体においてケチをつけるのは『ちょっと知っている人』で、詳しく知っている人は気にしません。
詳しく知っている人は『完璧に作り上げる苦労』を知っていますので、疎かにはできないものです。
文句いわれたら『この半可通め』と、笑い飛ばせばよろし。

仰っている剣がものを言う時代とは合いません。銃の存在する18世紀が舞台ですお勧めを一作。
【スタンリー・キューブリック監督:バリー・リンドン】
予告 http://y2u.be/XjPSGuJskxM
完全主義者の異名を持つキューブリックにして、蝋燭照明の時代を、蝋燭の明るさのままで撮影しスクリーンに描き出すという、映画撮影以前に機材の選定と開発を行った歴史的映画です。
良い映画ですし、私も大好きですが、単純に「面白い映画教えて?」と聞かれて出てくる映画ではないです。
極端ではありますが、時代考証を完璧にするというのは、ある種こういうことでもあります。
大ざっぱにですが、今日とは明確に異なる時代の空気感を取り入れる参考には充分になると思います。

>それにファンタジーを足すとなると、頭が追いつけなくなるんです。

あくまで、ご質問で仰っている『リアル』これを『現実に即したもの』と言い換えてですが。
手に余るなら、ウソというフィクションを少なくされてはいかがでしょう。
『魔法が存在する世界』
この時点で現実世界と異なる超巨大なウソが一つありますよね。
フィクションの魔法にもいろいろあります。
テレポートっぽいもの(物質転送というSF)
攻撃に関する魔法(銃器だったり、爆弾だったりという戦闘アクション)
怪我や病気を治療する回復魔法(医学もの)
きりが無いのでとりあえず三つあげましたが、( )の中は単一で物語のネタ元、ジャンルとなる力を持っていて、魔法という大嘘の枝葉では済まないパワーを内包しています。
言い方を変えれば、回復魔法ひとつとっても範囲が限定的であれ、世界を変容させるだけの力です。
ましてやそこにエンチャントやらアイテムボックスやら、属性なんかを入れると世界に対する影響も併せて多岐にわたります。
ウソが多すぎて「現実に即したときにどう世界が変容するのか?」これに振り回されてしまっているようにも思います。
もちろんウソというフィクションはいくらあっても大歓迎です。
ですが、フィクションの中でのウソはしらけるものです。
フィクション世界を構築する、これと現実世界にフィクションを入れるのは大違いです。
後者であるなら無理のない世界を見せて欲しく思います。

漫画からお勧め作品を一作。
【白浜鴎著:とんがり帽子のアトリエ】
結構な有名作ですが、魔法の扱いが今日的な流行とはちょっと異なります。
昔からある魔法設定のひとつですが、ウソを絞って世界観の構築に成功している好例だと思います。
第一話にあるセリフ『魔法とはかけるんじゃなくて、描くんだ』
これで世界観の全体像を語るという手腕はお見事。
物語の重要な不文律を忠実に守りながら、かなり力の入った第一話です。
タイトル + 試し読みでググるとヒットしますので、まずはお試しで読んでみてください。後々かなり感心するアイデアも出てきますので気に入ったら購入して後悔しないと思います。

>どこの分野が発達してどうなるの?とか。

前項とダブりますが、ワープ的なもの、転移魔法的な代物は超絶的に世界を変容させる代表格です。
現代でもこれ一つで世界がひっくり返りますよね。
もし物語に組み込まれるならば、距離・物量・回数、なんでも良いですが、魔法に対する制限を注意深く作り上げて欲しく思います。

頭の体操にお勧めを一作。
※キモチワルイ系が全くダメなら飛ばしてください。
【デヴィッド・クローネンバーグ監督:ザ・フライ】
予告 http://y2u.be/Z-V3X963DRI
元は【ジョルジュ・ランジュラン著:蠅】という小説です。執筆されたのは1957年という大昔ですが、SF作家ってのは本当にスゴイ。
物質転送機の発明開発中の事故、という『現実に存在しない機器だけど、それが発明されようとするとき、どのような事態が起こるだろうか?』という想像に想像を被せた上に、哀愁と恐怖をスパイスに調理するという恐るべき所行です。
映画としては二度目の映像化になるのですが、一度目の【ハエ男の恐怖】よりも洗練されています。(時代背景もありますし、個人的には”ハエ男”の方も味があって大好きですが)
ネタバレにならない程度に書くと、大きなウソをひとつに絞った好例だと思います。
私個人としては『なんて高度な変態さん!』という感じの監督なのですが、ノリノリの映画では凄まじい能力を発揮し、この映画はその代表格。

最後になりますが、

>良い資料や小説(漫画やアニメ、映画もいいことにはいいんですが、活字に慣れるためなるべく小説がいいです)がありましたら

活字に慣れるのが目的なら、面白い小説は五万とありますので、お好きなタイプを仰ってください。
同時に活字になれるために、書こうとされているジャンルの小説は、私にはお勧めできませんでした。いや、かなり考えたのですが、こういう結果になってしまいました。
理由は大きくふたつありまして、活字に慣れるために同ジャンルの小説を読むと、その作品に引っ張られすぎることを危惧しました。
全く違うジャンルから受けた影響は、そう目立つものではありません。言い方を変えると『パクリ元』みたいな話になりにくい。(それを完全否定まではしませんよ)
もうひとつは世界観の構築という一点に絞り込むと、どうしても海外に目が向くのですが、翻訳の問題があります。
執筆される文体が、翻訳小説のそれ、に引っ張られることを危惧してです。これは実際結構見かけるのですが、読者には『あららら・・・』という感じで伝わっちゃいます。

資料としてではなく読書としてのファンタジーならば、まずは【栗本薫著:グインサーガ】をお勧めします。
30巻までなら王道ファンタジーとして全ての方にお勧めできますし、なにより筆致が頭一つ飛び抜けてお上手です。(ちょっと硬いと感じられるかも知れませんが、言い換えればラノベ読みだけに向いた書き方ではなく、一般文芸の書き方であるだけです)
ラノベならば【秋山瑞人著:DRAGON BUSTER】
中華ファンタジーで(言葉は悪いが)クソ面白いです。
筆致は素晴らしいのひと言ですが、真似できないレベルなので引っ張られることはないはず。
ファンタジー世界の空気感ということならば、ずば抜けてます。

個人的には、ジャンルの違う小説で小説に慣れ親しみ、資料的なものとしてファンタジーに触れるのは映像の方が向いていらっしゃるように感じました。
そういう意味で映像作品からお勧め作を。

【ゲーム・オブ・スローンズ】
紹介するのが気が引けるほど熱狂的ファンが多い作品ですが。
シーズン1予告 http://y2u.be/gcTkNV5Vg1E
泣く子も黙る超絶面白いドラマを連発しているHBO制作です。
タイトル通り王座を巡る話ですが、中世をベースにした剣と魔法とドラゴンが出てくる群像劇といった感じでしょうか。ひと言では言い表せない世界があります。
原作は【ジョージ・R・R・マーティン著:氷と炎の歌】で、もちろん面白いのですが残念ながら翻訳に難を感じます。
ドラマが素晴らしい出来ですので、そちらでどうぞ。
第一話で登場人物の数に面食らいますが、すぐに乗り越えられるはず。
シーズン8で完結してますが、実はドラマ版だけの完結で、故に賛否両論の最終章ではあります。(個人的には満足はできました)
はまると面白すぎて時間泥棒になったり、日常生活で意味も無く『冬きたる』とつぶやいたり、興奮して『ドラカリス!』と叫んだりという羽目に陥るかもしれませんがお許しを(笑)

長くなりましたが、執筆頑張ってください。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 中世ヨーロッパで剣と魔法の世界が書きたい

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投稿日時:

元記事:なぜか主人公の人気が伸び悩む

どうも如月千怜です。スレッドを立てるのを控えるとか言っておきながら、一か月しか我慢できませんでした……
ただ今回は今までのスレッドと問題点が共通する話題ではないものを持ってきたつもりで。よろしくお願いします。

悩んでいることはスレ題にも書いた通り、主人公の人気が伸び悩んでいることです。
私は六月の初め頃に長編の第一章を完結させました。ジャンルは異世界ファンタジーです。
しかし利用しているサイトの中で寄せられた感想やコメントは脇役に対するコメントばかりで、肝心の主人公が全くと言っていいほど触れられていないのです。
ちなみに人気を伸ばしている脇役には第一部が終わったら再登場しないキャラクターすらいます。
個人的に今回の作品は丁寧に作ったつもりでして、今まで指摘されてきたキャラクターの人間関係はかなり意識的に改善しました。
当然主人公もかなり自信のあるキャラクターです。
ただプロット掲示板に作品及びキャラクターを掲示した時も、今と同様に人気が伸び悩んでいたのですよね。
その理由を自己分析した結果「使える魔法が支援に特化しすぎているから単独行動しないといけない場面に弱い」という結論に至り、当初の「攻撃魔法は苦手」という設定に変更を加え「種類は少ないが攻撃魔法も使える」「ナイフ戦闘技術もあるのでヘタな新兵よりは白兵戦ができる」などの設定を追加しました。
ただそれだけ設定に変更を加えたのに、残念ながら人気は伸びませんでした。
レギュラー同士ならともかく、一章限りのサブキャラにすら人気で負けています。

もちろん既存作には主人公よりも人気だったキャラクターがいることは重々承知しています。
ただそれを理由にして主人公が不人気な状況を見過ごす理由にしてはいけないとも思うのですよね。
この状況はどうすれば改善できるのでしょうか? プロット段階で人気が伸び悩んだ理由を自分なりに分析して設定を追加したのにテコ入れがうまくいかなかったのならどうやって改善すればいいのでしょうか……

上記の回答(なぜか主人公の人気が伸び悩むの返信)

投稿者 読むせん : 0

        

      それのなにがいけないの?(´ω`)

主人公よりわき役が魅力的だといわれる作品は「よい作品」の条件ですぜ?
主人公が一番人気の作品って、・・・・例えば何になると思います?

ジャンプ作品なんかは【だいたい主人公は3位くらい】が鉄板条件です。
そもそも主人公が一番めだって出しゃばっちゃう作品って、メアリーアンの可能性が高いんです・・・・フィーアがメアリー・アンじゃない、いい証拠だと思わなきゃ。

そもそも【誰のために】書いているの?①自己満足のため?②ドキドキしながら続きを待っている読者のため?②だとしたら

「そんな捨てキャラよりママの推しであるフィーアを愛してよ!!」なんて言われても読者うれしくないで?
 サービス精神あるなら次は出さない予定の捨てキャラを、次の次にでも、ちょっと出てくるようにしても良いじゃん。

カテゴリー : キャラクター スレッド: なぜか主人公の人気が伸び悩む

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投稿日時:

元記事:念話で括弧を使うべきかの可否について

現在、主人公1人称視点の小説を書いていてその中で人外のヒロインと至近距離でテレパシーを使って声を発さずに会話するシーンがあります。
この場合は双方とも普通の鉤括弧()でいいのでしょうか。

上記の回答(念話で括弧を使うべきかの可否についての返信)

投稿者 ごたんだ : 0

強硬や、トリックが無い場合は…天才的発想だと思う。

心の声が、ツンテレと=「イゴール」でなく、それがエンジンや手間の中新でないなら、〈〈後で、いくらでも修正出来るし〉〉気にしなくて良いじゃないか…??

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 念話で括弧を使うべきかの可否について

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投稿日時:

ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン

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