篠原新治さんの添削
春炬燵安けく眠る猫を恋ひ
添削した俳句: 春炬燵寄り添い夢見猫に恋
幸せが伝わってきます
「猫に恋」だと、「猫に恋する」という意味の他に、「猫にも恋愛というものがある」という意味にも取れ、「恋猫」のイメージが重なってきますので、何とか解消したいと思います
また、三段切に見えますので、そこも気になりました。
指摘事項: 季重なり
点数: 2
ひそやかや飛騨高山の桜東風
添削した俳句: 桜東風祭り囃子や山都たび
お祭りは賑わいや触れ合いを伴うものですから、コロナ禍では開催は難しいのでしょうけど、やはり寂しいですよね。
早く絢爛豪華な山車の巡行が見たいですね。
高山祭は春の季語になるようですが、開催されていない状況では、季語としては働きにくいと思います。
また、「山都」とは熊本や福島にある地名のようですが、飛騨高山との連想が繋がりません。
ここは、高山の町並みが静まり返っている状況に絞ってはいかがでしょうか。
点数: 2
野遊びや草を結べばかんざしに
添削した俳句: 摘み草の髪飾り結う子が宝
伝えたい思いが表れていますね。
が、やや主観的すぎるようにも思います。
また、摘草は、食べるための野草を摘むことを指すようですので、「野遊び」ではいかがでしょうか?
点数: 2
蜂の巣を蜂が頭を振つて出て
添削した俳句: 六角形から蜂のかぶとの動き見る
言葉の置き換えを工夫された点は伝わってきます。
ただ、やはり、六角形って何のことだろう?と感じてしまいます。
素直に蜂の巣と分かる方が、読み手に負担を掛けずに済むと思います。
出たり引っ込んだり している動きを何とか描写したいですね。
点数: 1