◎トロッコよ行けども行けども遠花火
作者名 ハオニー
回答数 : 3
更新日時: 2017年08月15日
【意】
トロッコでどこまで行っても花火は遠くの空にある。
【季語】
花火/はなび
初秋
種々の火薬を組み
合わせた品物。爆
発させ燃える火や
音を楽しむ。もと
もとは、秋祭りの
奉納として打ち上
げられた。日本一
の四尺花火が打ち
上げられる新潟県
小千谷市の片貝地
区では、子供の誕
生や入学就職記念、
追善供養など、
生活の節目節目に、
住民が花火を奉納
するという。
もの焚て花火に遠きかゝり舟
蕪村「落日庵句集」
舟々や花火の夜にも花火売
一茶「一茶句帖」
一雨が花火間もなき光かな
其角「五元集」
月白と雲にぬかりし花火かな
浪化「続有磯海」
~きごさい~
遠花火とは遠くの空に揚がる花火のこと。
【例句】
大輪の花火の中の遠花火 野澤節子
人と逢ふ胸の高さに遠花火 藤木倶子
遠花火一人見てゐて母の病む 吉田 慶子
遠花火とりすがれるは冬布団(七月六日夜三句) 『定本石橋秀野句文集』
おとうとの吃音つづく遠花火 仁平勝 東京物語
音もなし松の梢の遠花火 正岡子規
遠花火ひとりよがりの恋をして 黒河内多鶴子
泣いてゐるやうにも見えて遠花火 渡井一峰
足許の闇濡れてをり遠花火 平賀扶人
遠花火思ひ出のみな純白に 田中とし子
遠花火闇深ければ闇に凝る 加古宗也
童話読むことも看とりや遠花火 及川 貞
【添削】
原句
トロッコよ行けども行けども遠花火
作者 ハオニー
上五の(よ)が句意を解らなくしています
呼掛けなのか、切れ字の(や)の誤用なのか?
仮に後者とすれば、
・トロッコや行けども行けども遠花火
次に中八の(行けども)の繰返しが字余りとなっているが、この場合はトロッコの動きに情趣とリズムを与え、音読しても気にならない。
【添削句】
トロッコの行けども行けども遠花火
悠