添削道場
秀句の57
あまたゐてあまたの孤独蟻の群
作者 岩田哲明
投稿日 2019年10月24日
季語
蟻/あり
三夏
山蟻/女王蟻/雄蟻/大蟻/蟻の道/蟻の列/蟻の塔/蟻塚
地中に巣を作り、
一匹の女王蟻を中
心とした社会生活
を営む。地上に現
れるのは働き蟻の
み。ことに夏場、
働き蟻が列をなし
て餌を巣へ運ぶさ
まが見られる。季
題として定着した
のは大正以降のこ
とである。
蟻の道雲の峰よりつづきけん
一茶「おらが春」
樹肌わたる蟻に早やある暮色かな
原石鼎「原石鼎全句集」
南風や生れつ失せつ蟻の城
芝不器男「芝不器男全句集」
~きごさい~
群衆の中の孤独というテーマの句や詩は少なくないが、哲明氏の俳句もまたよく捉えて、素晴らしい一句です!
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