添削道場
秀句の45
◎峰雲や義足にもある土踏まず
作者 竹内 投稿日 2019年07月08日
◆寸評
義足に土踏まずがあるという、かなしくも可笑しな気付き。
ならば義手にも、運命線や生命線があるのだろうか?
人間の営為のアイロニーを衝いた秀句です。雲の峰/の季語が遥かな希望となり、救いとなっておりますね。
◆季語
雲の峰/くものみね
三夏
積乱雲/入道雲/峰雲
盛夏、聳え立つ山
並みのようにわき
立つ雲。積乱雲。
夏といえば入道
雲であり、夏の
代名詞である。
強い日差しを受
けて発生する激
しい上昇気流に
より、巨大な積
雲に成長して行
く。地方により
坂東太郎・丹波
太郎・信濃太郎・
石見太郎・安達
太郎・比古太郎
などとよばれる。
雲の峰幾つ崩れて月の山
芭蕉「奥の細道」
雲の峰きのふに似たるけふもあり
白雄「白雄句集」
しづかさや湖水の底に雲のみね
一茶「寛政句帖」
雲の峰白帆南風にむらがれり
正岡子規「子規句集」
雲の峰雷を封じて聳えけり
夏目漱石「漱石俳句集」
雲の峰石伐る斧の光かな
泉鏡花「鏡花句集」
空をはさむ蟹死にをるや雲の峰
河東碧梧桐「碧梧桐句集」
雲の峯夜は夜で湧いてをりにけり
篠原鳳作「篠原鳳作句文集」
~きごさいより。
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・注意
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埋もれた秀句が沢山あると思います。 よろしくお願い申し上げます。
陽炎 記