添削道場
秀句の43
◎一窓に集う患者や揚花火
作者 紀州鰹節
投稿日 2019年04月22日
◆寸評
さまざまな病を抱えた、さまざまな患者たち。
病舎の窓一面に次々揚がる大小の花火にしばし屈託を忘れ、歓声をあげる様子が活写された秀句です。
◆季語
花火/はなび
初秋
種々の火薬を組み
合わせた品物。爆
発させ燃える火や
音を楽しむ。もと
もとは、秋祭りの
奉納として打ち上
げられた。日本一
の四尺花火が打ち
上げられる新潟県
小千谷市の片貝地
区では、子供の誕
生や入学就職記念、
追善供養など、
生活の節目節目に、
住民が花火を奉納
するという。
もの焚て花火に遠きかゝり舟
蕪村「落日庵句集」
舟々や花火の夜にも花火売
一茶「一茶句帖」
一雨が花火間もなき光かな
其角「五元集」
月白と雲にぬかりし花火かな
浪化「続有磯海」
~きごさい。
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◆注意
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陽炎 記