痩せた猫をぎゅっとだけしてやる冬日
作者 塩豆 様 投稿日 2018年09月27日
上五の「痩せた猫」が病気で痩せてしまったのかも…と想像しました。
「冬日」との取り合わせで、もう、命が短いけれど、精一杯生きているように感じました。
猫と目が合い近づくといとおしさと、健気な可愛さにぎゅっとだけしてやる…それしかできないけれど「ぎゅっとだけしてやる」に気持ちがこもっている、良い句だなと思いました。
冬日(ふゆひ)三冬
【子季語】
冬日向、冬日差、冬日影、冬日没る、冬落暉
【解説】
冬の一日と冬の太陽の両方の意味で使われる。歳時記によっては「冬の日」「冬日」と別立てのものもある。冬は日照時間が短く、すぐに暮れてしまう。それだけに昼間の日差しをいっぱいに浴びたいという思いがこもる。雪の日の多い日本海側と乾燥した日の多い太平洋側とで、はこの季語のもつ印象はおのずと異なろう。