入選記録《5》 2013・3
俳句界三月号
2013・3
俳句ボクシング
リングサイド
〇手のひらに生命線や冬ざるる
兼題 手
〇じっと手を見る癖ついて冬に入る
橋爪鶴麿 秀逸佐藤麻績 佳作
名和未知男 佳作
雑詠
〇もの音をみな閉じ込めて滝凍る
秀逸
山本洋子
佳作
奈良文夫
宮坂静夫
俳句三月号
平成俳壇入選句2013-3
【推薦一席】
《2014年版
俳句年鑑掲載
心に残る秀句》
◎凍滝に火柱となる夕陽かな
嶋田麻紀・選
選評
厳しい寒気に凍ってしまった滝へ夕陽が真っ赤に当たっている。
一本の大きく太い棒となった凍滝は、まるで火柱のように立ち上がっている
落下していた水の束が逆に火柱として立ち上がるように見える。
自然が見せる変容の美しさや力強さに打ちのめされて、人は言葉を失うようなところだが、見事にその驚きが伝わる。
上五、凍滝の、がいいと思うところだが。。
出口善子・共選