うらやましおもひ切時猫の恋 越人
越智越人
おち えつじん
説明越智 越人は、江戸時代前期の俳諧師。別号に槿花翁。尾張蕉門の重鎮で、蕉門十哲の一人。「更科紀行」の旅に同行した。 著作に不猫蛇、猪の早太、編集に鵲尾冠、庭竈集など。 名古屋に縁のある越人の墓所は、浄土真宗本願寺派「転輪山長円寺」にある。名古屋市の史跡に指定され、同寺の境内入ってすぐに由緒書きがある。~ ウィキペディアより転載
猫の恋/ねこのこい/ねこのこひ
初春
猫の妻恋/恋猫/猫さかる浮かれ猫/猫の夫/猫の妻猫の契/春の猫戯れ猫通ふ猫
猫の発情期のうち、
春先のさかりのつ
いた猫の行動をい
う。二月ごろから、
窓の外は騒がしく
なる。静かな夜に
不気味な声が発せ
られ、驚かされる
ことも多い。
猫の恋やむとき閨の朧月
芭蕉「をのが光」
麦めしにやつるゝ恋か猫の妻
芭蕉「猿蓑」
羽二重の膝に飽きてや猫の恋
支考「東華集」
猫の恋初手から鳴きて哀れなり
野坡「炭俵」
声たてぬ時が別れぞ猫の恋
千代女「千代尼句集」
おそろしや石垣崩す猫の恋
正岡子規「子規句集」
恋猫の眼ばかりに痩せにけり
夏目漱石「漱石全集」
恋猫やからくれなゐの紐をひき
松本たかし「松本たかし句集」
山国の暗すさまじや猫の恋
原石鼎「花影」
猫の恋老松町も更けにけり
日野草城「青芝」
次次と不倫地獄や猫の妻
悠二郎