暖かや麻痺の手舐めるセラピー犬
作者 竹内様
季語・暖か(あたたか)(春・時候)
暑くも寒くもないほどよい温度
評価
この手は動くようになるだろうか?
実際にこの状況にならないと、真の辛さは理解できないだろう
その中でしなくてはならないリハビリは、人間の心を確実にすり減らしていく
「麻痺の手」は、その方のすり減った心を象徴しているようだ
その辛さは人類と古くから共生している犬が和らげてくれるかもしれない
「セラピードッグ」はその可能性を追求した救世主である
補助療法(手術以外の治療を指す言葉)として、今日も日本のどこかで訓練と実践が行われている
その実践の場を一句のテーマにしたことにしている
ぜひ、手取り足取り教えて立派なセラピードッグを育ててほしい...と言いたいのだが、犬には前足後ろ足はあるが手はない
人間と犬という存在があって、両者の付き合い方のひとつがきちんと見えてくる一句