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タイトル:三人称複数視点の小説においてプロローグだけ一人称にすることについての返信 投稿者: 手塚満

あまくささんがNo: 2で簡潔に、

> 1)読者が混乱しやすい。
> 2)人称や視点が動いたときに、感情移入がリセットされてしまうおそれがある。

とおまとめなのに感じ入りました。似たようなことは考えたりはするんですが、こういう風に2大難点としてまとめることはできてませんでした。

私もご質問文の「人称を混ぜるのは御法度と聞きます」は非常に違和感あります。減点されるルールなんかではちっともなくて、コツの1つに過ぎないわけですから。分かりにくい、読みにくい小説があったとき、往々にして見つかる共通点の1つが「視点移動」ということに過ぎません。

弊害は既にいい解説がありますので、ちょっと違う点について回答を試みてみたいと思います。

> 主人公の境遇に深く関わる内容のため心理描写を多くすると一人称の方がしっくりくるプロローグになりました。

冒頭の内面語りなのであれば、よほどに上手い人でないと高確率で失敗するパターンではないかと思います。

作者はもう主人公についてよく知っています。話を作ったんだから当然ですよね。だから、主人公がいろいろ物思いにふけっても、実感がわき、共感もできる。主人公が単に寝そべって溜息ついても、魅力を感じたりもする。

ですが、読者はどうか。シリーズものの途中でなかれば、冒頭では主人公とは赤の他人状態です。どんな性格、経歴、境遇等々、全く知らない。物語世界も知らない。

そういう状態で読み始めて、心理描写主体の語りを聞かされて(読まされて)、興味を持てたり、面白いと思えるかどうかです。まず無理です。どんなキャラがそう言っているか、の「どんなキャラ」が抜け落ちていますので。

勢い、何を語っているかで魅力を出すしかない。が、非常に難しい。赤の他人つかまえて話を聞かせてみて、2人に1人は感心される自信がある人は、そうそういないでしょう。自信はあっても、やってみて失敗することが多い(自分の話は自分にとっては他人の話の20倍くらい面白いとか、いろいろ理由あり)。

本編開始にどうしても必要であり、かつ面白い語りにできるんなら、プロローグの一人称内面語りを入れてもいいとは思います。

ですが、高確率でブラバされることも念頭に置いておく必要があると思います。冒頭の一人称内面語りを避けられないか、工夫を凝らしたほうがいいと思います。

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