魔法というのは実在しない架空の現象です。架空の現象の原理について考えることは思考実験としては面白いかもしれませんが、どこまで考察しても架空の原理でしか有り得ず、正解もまた有り得ません。
ということはどうにでも好きなような説明をでっちあげればいいし、でっちあげることしかできないし、必要なのは架空の現象をあたかも架空ではないようにもっともらしく説明する技術でしかありません。
また、もっともらしく説明するということ自体が実は作者や読者の趣味でしかなく、そんな説明は端折ってただ「魔法という不思議な現象が存在する」と言いきってしまっても何ら問題はないのです。
なので、魔法の発動に妖精の一種が関与しているということにしたいならそれでもかまいませんが、それは少なくとも論理的必然として導き出される仮説ではありません。だって前提が嘘なんだから。嘘である以上、他に理由づけはいくらでもひねりだせます。
例えば、シックスセンスなりテレパシーなりの特殊能力を持つ者がいて、それが質量なりエネルギーなり事象の因果関係なりに干渉できるということにしてもいいわけです。