あなたの思う頭の良さ、というのがよく分かりませんが、推理とトリック(欺き)の
違いから書いていこうと思います
推理自体は解く(厳密には論理過程を再現・証明)ことが可能であることで、これを
阻んだり、隠したり、推理の過程を辿ろうとする者を騙すのがトリックです
そして探偵役(主人公・探偵キャラ・または読者)に解かせる準備をすることが、
だいだい作者の方々が悩むところです
超能力やら魔法やらが出てきて「驚き!これが実行の手段と、なんでそんなことを
したのかの理由」という形式の、ざっくりと謎という言葉に則った、ゆるゆるミステリも沢山あります
怪文書と身の危険を感じる事件の連続、と思いきや、実は繋げて頭文字を読むと
ラブレターと思い誤っての熱烈なアタック、とかそういう話も読んだ事があります
それが物理的な犯行と、マジカルな文脈にあるものと、双方ともとても面白かった
です
それから、何故現実的でなければいけないのかは、現実に則った説得力が必要である
推理文脈だからであり、その為に正確な知識に裏付けられてなければならないという
逆説と、その証拠の為の裏付けを知っていなければならない理由があるだけです
それを事前に知っておき考えていくことを、頭の良さと言っているのでしょうか
それはいわゆる「頑張ればどうにかなる」ものであり、また同時に「無理をしている
うちは、絶対に考えつかない」ということでもあります
思いだけで終わることもある、良し悪しとは違うのです
殺人だけでも、誰にもバレないように殺害状況を用意すること、もしくは大胆不敵に
見せつけることまでする
それから殺人犯・犯行時間を隠すまたは欺くためにあれこれする…と、その都度
細かいトリックを考えなければならず、それを解かせるか、解いた頃には逃亡・
または自害で悲しい結末に終わるなどと、物語の性質まで考えなければならないです
小さい子どもが、「夜更かしの興奮からトイレに行かずに寝て、両親に見られて
いない時におねしょをして(不可視状況での犯罪)、布団を部屋の机の奥に押し込んで
(トリック)、お母さんに見つかって(推理または発見)、そして怒られた話(結末)」も、
推理として解こうとし事の顛末まで考えれば、推理小説として扱うことが出来ます
どういったものをお望みかは分かりませんが、ある意味「もう無理だ」と思った
所から出発するものなので、無理を現実的に乗り越えるよい訓練になります
頑張って下さい