「籠の中捨てられ兎声もなく朝陽を浴びて何を想うか」の批評
回答者 よしはむ
添削した短歌: 籠の中捨てられ兎声もなく朝陽を浴びて何を想うか
福澤貴美子さんの短歌を拝読しました。
厳しくして欲しいとのご要望ですので、率直な意見を申し上げます。
>籠の中捨てられ兎声もなく朝陽を浴びて何を想うか
うさぎさんが捨てられて悲しい歌です。
ただ、「何を想うか」と、うさぎさんの内面を問うてしまっているのが、あまり良くないかなと思いました。
うさぎさんの様子を描写することで、悲しさを伝えるのが良いと思います。
例えば俵万智の短歌の
思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ
【歌 意】
思い出の一つのように思えて、夏にかぶった麦わら帽子のへこみをそのままにしておくのだ。
という意味です。
麦わら帽子を描写することで、夏の思い出に対する感情を伝えています。
この歌は、どのような思い出なのか受け手に想像させる余地があり、余韻がある歌になっています。
このように対象を描写することで、想像の余地を与えるような歌が理想かと思います。
次回作も楽しみです。応援しています!
点数: 0