ノベル道場/小説の批評をし合おう!

返信一覧。得点の低い順386ページ目

元記事:かつて勇者の名を語った者

力を入れた部分は設定です。
文書にも力を入れているつもりです。
欠点など教えてくれるとすごく嬉しいです。
良い点などもお待ちしております。

上記の回答(かつて勇者の名を語った者の批評)

投稿者 堀籠遼ノ助 : 2 投稿日時:

 全体的に空回りしている印象です。
 このままでは、読者に読んでもらうことですら難しいのではないでしょうか?
 欠点の指摘をご希望とのことでしたので、以下に3点記載致します。

1.題名、あらすじについて
 Webには日々たくさんの小説が更新されています。その中で自分の小説を目にとめてもらうためには、題名とあらすじで気を引くのが最重要です。
(どんなに良い作品でも読んでもらえなければ意味がありませんから)

そういう目線でこの作品の題名とあらすじを見てみます。
題名:かつて勇者の名を語った者
 ⇒かろうじてファンタジーだということは分かりますが、それ以外はよくわかりません。
  かつて、というのもマイナスイメージです。じゃあ今は勇者ではないからわくわくする展開はなさそうだな、と思ってしまう。
  第一印象というのは重要です。題名で特に引っかかるイメージが無く、あまつさえマイナスイメージさえ与えてしまうのであれば、あらすじすら読まれることは稀になってしまうでしょう。

あらすじ:「私の名前覚えているかな? 覚えているわけないよね?……
 ⇒仮にあらすじまで進んでもらえたとしても、本編まで進んでもらえるのはさらに稀でしょう。
  なぜなら、このあらすじには【何も書いてない】からです。
  冒頭にある意味深なセリフ、最後の「俺はある、約束のために覚悟を決める……」も何だか意味深で良くわからない。
  作家の狙いたいことはよくわかります。意味深なフレーズで読者の興味を引き付けたいという試みでしょう。
  しかし、これでは『なんだか良くわからないから読む気が起きない』となってしまいます。
  題名やあらすじで作品をぼかすのは禁物です。
  なぜなら、あなたは大作家ではないからです。
  大作家であれば、『なんだか良くわからない。でも書いてるのは○○先生だ。きっと面白くなるに違いない』となるでしょう。
  しかし、あなたはWebにあふれかえる玉石混淆のうちの一人なのです。
  そんなよくわからない作家の書く作品で、題名もあらすじも良くわからない。
  もしあなたがそんな作品を目にしたら、はたして読む気が起きるでしょうか?

2.第一話について
 こちらも題名やあらすじに引き続き、悪い癖を引きずっています。
 意味深なフレーズの連続で、読者はこの物語がどこへ向かっているのか見当もつきません。
 といいますか、僕もついておりません。
 この物語の魅力をどこに出そうとしているのか、悪い意味で作家の狙いがまったく見えてきませんでした。
 また、第一話からキャラクターを殺してしまう展開もどうでしょうか?
 たとえば、進撃の巨人のように世界観に大きなインパクトがあり、主人公に強力な目的を持たせるための一手であれば、例外的に素晴らしい流れとなるでしょう。
 しかし、この作品においては、ただただ暗い雰囲気になるばかり。主人公はその死で奮い立つどころか、やる気をなくしている描写まであります。
 私はここで読み進めるのに限界を感じ、ブラウザを閉じてしまいました。

3.その他細かい指摘
 ・第一話の文字数が2万字近いですが、Webで読むには文字数が多すぎます。多くとも、5000字までで一旦区切りましょう
 ・会話文の最後に【。】は不要です
 ・【!】【?】のあとに続く空白が半角になっています。空白は全角にしましょう
 ・会話文の中で改行してしまうと、地の文のようになってしまうため大変読みにくいです。会話文の中での改行はやめましょう

長所。良かった点

テンプレにとらわれず、独自の世界観を構築されているのは大変すばらしい長所だと感じました。
その長所を生かしつつ、どうすれば多くの人に読んでもらえるか、という目線で作品を高めていっていただければ幸いです。

良かった要素

設定 オリジナリティ

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: かつて勇者の名を語った者

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元記事:ハート(レス)ブレイクの批評の返信の返信

以前にも書きましたが、一つの作品を三人称100%、一人称100%に統一する必要はありません。あれだけはっきりと視点を分けているので、かけすBは、地の文含め、完全にかけすの一人称にしてもいいと思います。心の声と一緒に、かけすが事実だと思うことを「きっと〇〇だ」「〇〇に違いない」と地の文で書けば、読者の頭に入りやすいです。それに、実際の事実と多少違っていたとしてもいいんです。この場合、かけすが勝手に事実だと思っているだけですから。
ちなみに、こういうのもありです。この作品ではかけすの目が見えていません。かけすが想定した事実よりも、現実の方が酷い可能性もあります。長々とかけすの推理が正しいと見せかけておいて、最後の最後でもっと酷い現実を地の文で書いたりすると、よりゾッとすると思います。「かけすは知らなかったが、動いていたのはしずく本人で、しゃべってるのは全部ゆいだった」とか。←書いててよくわからなくなりました。

上記の回答(ハート(レス)ブレイクの批評の返信の返信の返信)

スレ主 破局 : 2 投稿日時:

いま頑張って新しい三人称のやつ書いてます。加えて、今まで書いたことがないファンタジーにも挑戦していて……実験作なんで、今作よりも短い作品にしていますが。

>かけすは知らなかったが、動いていたのはしずく本人で、しゃべってるのは全部ゆいだった
すごく良い! 自分好みでキュンとしちゃいました。

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https://kakuyomu.jp/works/1177354054885194538

要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: ハート(レス)ブレイク

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元記事:転生プログラマのゴーレム王朝建国日誌

ピロシさんからの紹介で来ました!
読み進めたくなる展開になっているか、キャラクタが魅力的にかけているかなどをご教示頂けると幸いです。

上記の回答(転生プログラマのゴーレム王朝建国日誌の批評)

投稿者 うっぴー : 2 投稿日時:

堀籠遼ノ助さん、はじめまして。『ノベル道場』の開発、運営をしています、うっぴーと申します。
「5 死」まで読みました。
欠点の指摘歓迎、ということなので、厳しめにいきますがご容赦ください。

まず文章がおもしろいと思いました。

>うだるような暑さの中、開発案件は仕様変更するのが仕様ですと言わんばかりに七変化し、とうとうデスマーチに突入。

ユーモアを交えて、主人公の置かれた過酷な状態を伝えています。
状況説明は必要だけれど、退屈なものなので、ユーモアがときどき入っている文章というのは読みやすくて良かったです。

>(俺、死ぬのかな。そういえば昨日見つけたバグ、まだ直してなかったな。こっそりやっとこうと思ったんだけど。あれは単体テストで炎上するぞ、俺のせいでみんなデスマーチ確定だな)

これから死ぬというのに仕事のミスについて心配している主人公のキャラは単にいい人というだけでなく、日本の職場には必ずいるタイプの人だと思うので、実にリアリティがあると思います。

「2 異世界転生」ですが、赤ん坊として生まれた状況を主人公視点で描写するとは、すごいと思いました。
なかなかふつうの小説家志望は、自分とは異なる肉体になった際のリアルな状況をイメージできませんが、これができているで、この作家さんは実力があるな、という安心感が生まれます。

「3 ゴーレムクリエイター」についてですが、、

>二人の視線がおそるおそる俺に向けられる。

>「す、すげえ、3体同時に。しかも獣の形をしているゴーレムなんて聞いたこともない。本当にこの子がやってるのか?」

ゴーレムを操作しているのが生まれたばかりの赤ん坊であると両親が早々に気づくのは不自然であると思います。
言葉もしゃべれない主人公が魔法が使えるなどとは発想しにくいと思います。
ここは、まったくの第三者が介入していると考えたほうが自然です。
作者の作為が感じられてしまうので、よろしくない場面です。

以下は、プログラミングが多少なりとも理解できる私の個人的な感想です。

主人公の能力ですが、プログラミングでゴーレムを動かしているというより、優秀な人工知能付き魔法実行装置と対話してゴーレムを操作しているというのが本質です。

脳内コンパイラがオーバーテクノロジーすぎます。
オーバーテクノロジーなのは良いのですが、プログラマーである主人公がそのことにまったくツッコミも、興味関心も持たないのが変だと思います。

まず、脳内コンパイラは、コンパイラではありません。人工知能です。

>(ゴーレムの視界を俺にリンクされられるか?)
>≪解。視界共有可能です。実行しますか?≫

>(魔道コンパイラさん……、あいつを倒す方法あります?)
>≪解。現在の残魔法量ギリギリまで魔力を使い、ゴーレムを作成。撃破率:8.45%です≫
>≪マスタへ提案。このまま何もせず待機が、現状最も有効な最善手となります≫

これはまさに人工知能と会話している感じです。
コンパイラと対話しているのであれば、文法的に正しいプログラミングをしなければ、エラーが返って来るはずです。

どんなプログラマーでもマニュアルもない状態で新しい言語やフレームワークを動かせば、エラーの山との格闘になるはずなので、最初は、「Hello, World!」的なごくごく簡単な命令しか使えないのではないでしょうか?

脳内コンパイラは、かなりいい加減な命令でもエラーを返さずに動いてくれるだけでなく、質問に完璧に答えくれるので、本職のプログラマーからするとオーバーテクノロジーに感じられるはずです。
そのあたりについて主人公がなんとも感じていないのは、違和感があります。
(エラーを機械的に返すのがコンパイラ、質問に答えてくれるのは人工知能)

もちろん、これは読みやすさを優先した結果であると思います。
しかし、優秀なプログラマーである主人公のキャラとの整合性が取れていません。

例えば、「こんないい加減な命令で動くなんてすげー!」「こんなシステムが会社で欲しかった!」的な一言があると、リアリティが増すと思います。

現状では、主人公の能力とはプログラミングではなく、優秀な人工知能付き魔法実行装置を持っていることに感じられます。

また、オブジェクト指向などではなく、惑星のデータベースがあることに驚きです。オブジェクトには反応したのに、惑星データーベースに主人公が何の興味も示さないことにも違和感があります。

>≪解。データベースに照合したところ、マスタは1回戦敗退です≫

しかも前世の世界のデータまで格納されています。これは明らかにオーバーテクノロジーです。
超技術の塊である脳内コンパイラがどうやって動いているのか? プログラマーがまったく興味を持たないとは思えません。

おそらく、ユーモアあふれる小説にしたいという想いもあって、このような設定にしたのでしょうが、

> ポリモーフィズムとは、日本語で『多様性』のこと。臨機応変にプログラムを動作させるための、オブジェクト指向と呼ばれるプログラミングテクニックのひとつだ。この脳内コンパイラさんったら本当に有能だ

このようなリアル志向なプログラミング知識に入れてしまっているため、これらの解説と、ギャグが不整合を起こしています。

>ばれてるし。すげえなそのデータベース……。

すごいなどころの話ではないはずです。

>(巨大な侍サムライを作りたい)

>俺はコンパイラさんにそう告げた

こんないい加減なプログラミングはありません。

> (でっか! そういえば、大きさを指定しなかったな。だから元のゴーレムの大きさをそのまま継承したのか)

ここでは、オブジェクトの継承について考慮している主人公が、このようなプログラマーとは思えないような命令を出すとはちょっと考えにくいです。

もし、リアル志向の話でないなら、下手にオブジェクトの解説など入れない方が良いです。

以上です。
すいません。欠点の指摘歓迎!ということで厳しめに書かせていただきましたが、本当に応援していますので、これからも更新頑張ってください!

なろうのブックマークに登録させていただきました。

長所。良かった点

ユーモアがいろいろなところに散りばめられていて笑える。

各話のラストが続きが気になる展開になっている。

良かった要素

ストーリー キャラクター 文章

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 転生プログラマのゴーレム王朝建国日誌

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元記事:架空だけど架空じゃない君に恋をする

序盤の批評をお願いしたいです。

問題だと感じているところは、
・出だしからして何がしたい話なのか伝わらない気がする。魅力がない。
・立ち上がりが遅い。事件らしい事件が起きるのが五話目でようやく。

作者の思い(狙い)としては、
・話の目的→主人公の感情が幼なじみからヒロインに移り変わるさまを描きたい。
・事件を起こしたところ(戦闘シーン)から始めたりすると、バトルもののネットゲームものだと誤読されてしまいそう。描きたいのは主人公たちの関係性であって、バトルはただの過程…という気持ち。

以前創作掲示板にて、同じ話を相談させていただいたこともあるのですが、主人公が消極的なこともあり、どうしても書き出しに魅力がなくて、このまま書き進めてもいいものかと踏みとどまってしまっています。

投稿数が少ない段階で申し訳ないのですが、上記の問題点以外にも、気になった点やツッコミ所があったらぜひ聞かせてください。
必要があればがっつり修正したい気持ちなので、お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

上記の回答(架空だけど架空じゃない君に恋をするの批評)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 2 投稿日時:

 冒頭のシーンのタイプで物語のタイプも決まってしまうかどうかについて、多少の紛れがあることは留意しておくべきかと思います。物語の出だしが戦闘シーンだから、バトルものとなるかどうか。

 確かに冒頭がバトルで始まっていれば、読者としてバトルものの可能性は感じます。だけれど、そう決めつけるわけでもありません。まだ誰が何をする物語なのか知らない、知らないから知ろうとして読み進めているわけですので。

 例えば、冒頭がバトルだとして以下のような流れだとするとどうか。

01:小隊規模2グループAとBの激しいバトルが起こっている。
02:激戦が続くもAは形勢不利になり、主人公を残して撤退。
03:しかし主人公は負傷を重ねつつも悪鬼の形相で反撃を続ける。
04:たじろぐ敵グループB
05:そこへAチームの要請で援軍Cが到着。
06:形勢逆転でBが撤退。
07:しかし主人公は敵のいなくなった戦場でまだ攻撃動作を続けている。
08:援軍指揮官が主人公に駆け寄り、「もういい、やめろ」と言って揺さぶる。
09:主人公はハッと我に返り、援軍指揮官の胸倉を掴んでオイオイ声をあげて泣く。
10:援軍指揮官は「やっぱり怖かったのか」と思いかけたが、主人公が必死で指さすのに気が付く。
11:指さした先にはAチームの戦友の1人が倒れていた。主人公は仲間を守りたかったのだと指揮官は気が付く。

 01~04は主人公の勇猛、05~06は勇猛によって生じた幸運、07~09は主人公の必死ぶりを描いています。それが10が転機となり、11で主人公にとってのシーン全体の状況が明らかになり、主人公と戦友との関係性を印象付ける段取りになっています。
(↑実はある実話をちょっと脚色したものだったりする。)

 ですので、派手なバトルを描いても、バトルで魅せるとは限りません。人間関係を示唆するための道具としてのバトルということも可能です。

 前置きが長くなりました。すみません。本編の感想に移ります。冒頭から最新話(5.無様でも不格好でも)まで拝読してみました。

「1.幼なじみの君が好き」
 ここでは、出だしからいわゆる先取りのイメージシーンとなっています。その書き方で気になる点があります。

>  その一言に、すべての想いを込めるように。

 読者としては、のっけからまだなじみがないどころか、正体すら不明のキャラが万感の思いを込めても、どういう感情なのか、どういう思い入れを抱いていいのか分かりません。まだ作品内容について、一切知らないのです。

 作者さんはこのシーンでの主人公やサクヤの状況、気持ち、考え等々はよく分かっておいでです。そこを分かってないと書けませんものね。

 そこが作者と読者の非対称性で、作者視点でのみ分かることを書かれると、正直、目が滑るような気がします。読んでも無意味な感じがしてしまうし、見ず知らずの赤の他人が強い感情を抱いても魅力とはならず、かえって引きます(外で偶然出くわした人が、突然激情をあらわにしてきたたような戸惑い)。

 もちろんですが、作品内時系列でのイベントシーンを先取りしても、誰がどこで何をする話なのかは見えません。この先、こういうことがあると予想はしますが、心情メインのため目を引きません。

 この後、主人公 礼司と人間ヒロインと思しき李莉の日常ですが、冒頭のイメージシーンと逆で、極めて日常的です。目を引くものが出て来ず、注意を引き付けることも起きていません。何かひたすら悶々としているな、という印象のみがあります。

 一応、サクヤが乱入するように二人に割り込みますが、サクヤも日常に参加しているだけになっています。その後は、回想で時間を遡っての設定紹介を兼ねた日常。この章を通じてあるのが、悶々と物思い、というものです。

 内心のつながりを表し、それで引き付けようという狙いかもしれませんが、読者としましては、どんなキャラが悩んでいるのかのほうが、まずは大事です。言い換えれば、「興味を持ったキャラが何か悩んでいるなら知りたくなる。悩みから入られても、キャラを好きにはなれない」ということです。

 最新章までの印象でも同様で、作者さんのキャラに対する思い入れがそのまま出てしまうことがときおりあり、それが圧迫感となって、読者としてついていきにくい感じがします。読者がキャラに慣れてくるまで、作者としてはあえてキャラを突き放してしまうことも必要なのではないかと思います。

 最初にご紹介した参考例では、

必死に戦う男→それはなぜ?→助かって泣く男→なぜ勇敢だった男が泣くの?→負傷した戦友を指さす男→そういうことか、

となった後でようやく、必死に戦う男に興味が湧きます。戦友のためにそこまで戦う男と分かれば、何か悩んだら知りたくなりますし、同情、共感も起きて来ます。もし、戦友の大事さを訴える男→戦闘になった→負傷した戦友を守った→…、としてしまうと、最初の男の訴えの部分で興味を失う可能性が大です。

 この章は読者を引き込む大事な出だしであるはずです。キャラの内面や性格紹介より先に、読者にキャラに対する興味を抱かせることに注力すべきで、それには前提知識なしに、客観的に分かる行動、アクションで訴求すべきではないかと思います。

「2.イライラ」
 第1章と同じく、ゲームが出て来たものの、日常と物思いで終始する観があり、まだツカミらしいツカミが出てこない点、かなり損だと思います(いわゆるブラバを招く恐れを感じる)。

「3.ルクスチェインとルール」
 この章の半ばくらいで、ようやく目を引ける戦闘が出てきますね。しかし、キャラの関係性を描きたい、バトルものと受け足られたくないというお気持ちからか、戦闘の様子の割には、描写は控えめな感じがします。

 非常に説明的なんですね。アクションの生々しさ(ないしは迫力)を描くレベルとしては、「説明<行動<動作」という感じになります。説明「AはBを斬った」→行動「Aは刀を抜いてBに斬りつけた」→動作「Aは一跳躍してBの目の前に出ると、抜く手も見せずに抜刀、袈裟懸けに斬りつけた」みたいな感じです。

 説明だけだと経過だけが分かります。全て動作で描写すると迫真になりますが、長くなりますし、どのアクションも同じような重みになって平板となる恐れも高くなります。ですので、説明、行動、動作をシーンでの各アクションの重要性に従って使い分けると、よく分かって、かつ印象に残るものとなります。

 そのような描き方で、もっとバトルアクションで目を引いてよいと思います。そのアクションがどういう意味を持つかは、戦ったキャラの動作の意味を少し明かすなどすれば伝えることができ、アクションからキャラの気持ちを伝えることも可能のはずです。
(サクヤと主人公の関係性がまだ分からないで、勝手に想像してみると、例えばサクヤが主人公のリスクを異様に気にするわりに、自らの被害を省みないようなら、サクヤの気持ちを察することができる。)

 バトルが説明的なのに、分かりにくくなっている面も感じられます。主人公の内面も描写したせいか、視点があちこちに移動しています。各文で誰がどこから見ているのか、アクション描写されているのは誰かが分かりにくくなっています。

 視点移動が厳禁などと申し上げるつもりはありません。読んで分かるなら使っていいし、仮に分かりにくいとしても視点移動に全ての原因を求めるべきでもない。ですが、おそらくこのバトルの分かりにくさ(見えにくさ)は視点移動が大きく作用しているように感じます。ざっくり申し上げると、上手く描かれたコミックを読んで説明しているような印象です。聞く側(読者)は、おそらくいい絵なんだろうなと思いつつ、しかしどういう絵面なのか判断できないようなもどかしさがあります。

 加えて、新キャラを突如、投入しています。ですので、例えば、

>  しかし違和感を認識している間もなく、それは、突風のように現れた。

で、「それ」が何かが分からなくなっています。キャラが何かのきっかけで豹変するってよくありますので、サクヤが「獣混じり」に変わったとも思えます。新キャラだと分かるのは、

>  カイは、いつもの、くりっとした大きな瞳を瞬かせて、礼司たちを振り返った。

辺りからです。でも、その一文を読んでもまだ惑います。カイは名前はずっと出てきていました。なのに、その直前では、

>  側頭部にある一対の耳に、二本の大きな尾。少年は、耳にしたことのある噂を思い出す。あれは希少な種のシェイド――通称“獣混じり”ではないか。

とあります。主人公たちが初めて見るような感じの書き方です。ですから、何度も名前が出てきたカイと、なかなか認識できません。読み進めて「カイでないとつじつまが合わない」と思って「カイだ」と認識することになります。

 バトルがおおむね説明的なのに、こういうところだけ劇的にしたりすると、どういうことか分かりにくくなってしまうわけです。ここを最短で手直しするとしたら、例えば主人公が「獣混じり」と認識した直後、サクヤが「カイ!」と呼びかけるといったことが考えらえます。読者が惑うか、すっと理解するかは、文章的にはほんのわずかの差のことが多いです。

 その後の章もおおむね同様の問題を感じます。

 いろいろ欠点だけあげつらうようなことを書き散らかしてしまいましたが、少し読者目線で分かりやすくして頂けさえすれば、設定的には現在の王道的な作品で、内容はキャラを掘り下げようとしてあり、しかもそういう難しいものに真正面から取り組んでいることが強く感じられます。冒頭でのツカミ、描写を読者目線から考慮するなら、読みごたえがある作品になるものと思います。

長所。良かった点

 上記の通り、設定は王道、内容は本格派、真正面からの取り組みを感じます。読みやすさについても、少しの改稿でぐんと上がるように思えます。簡潔にいえば、良作となる粗削りといったところです。

良かった要素

ストーリー キャラクター

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 架空だけど架空じゃない君に恋をする

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元記事:架空だけど架空じゃない君に恋をするの批評の返信

藤谷要さん、ご返信ありがとうございます。

そうです! 以前掲示板でお世話になりました朝樹です。おぼえていただいてて嬉しいです。
丁寧に分析していただいてありがとうございます。目から鱗が…。
ものすごくなるほど、と思わされたのと同時に、自分の悩み(狙い)とぶち当たって上手くできないという思いが…。ごめんなさい、藤谷さんの指摘はどれもとても的確なのですが、「わかってはいるんだけど、どうすればいいのかわからない」という状態です(汗)

一つ一つ、説明させてください。反論に見えたら申し訳ないのですが、できたら「ここからどうしよう?」ということを相談させていただきたいのです…。

>主人公が特別な感情を彼女に対して現状では持っているようには感じなかったです。
「執着心」的な意味でも、感じなかったでしょうか?
だとしたら、文章を削りすぎた弊害かもしれません…。

>主人公側が結構落ち着いていて、フラグへし折っているような
主人公礼司が、李莉と本気でどうこうなりたいと思っていないから、なのですよね。
恋愛的な意味で発展したいという気持ちがなくて。ただ李莉という幼なじみに好かれているという現状が好きだから、このまま維持していたいってだけの気持ちです。(彼はたぶん、李莉から「付き合って」と言われたらなんやかんや言って断ると思います。)
そういうある種のゲスさ? ゲスい独占欲? 的な主人公の性格を伝えたかったんですけど、一話目からそんなねっとりしたのはやばいだろ、と思って削りまくったら、何を表しているのかわからない状態になってしまったのかもしれないです…。

>一体どんなゲームなのか描写されていなくて分からない
そうですよね(汗)
実はもともとはゲーム世界にログインしてる状態から書き出していたのですが、それだと李莉との関係が上手く書けない、時系列がめちゃくちゃになって混乱を招いてしまうと思って、李莉からの書き出しになりました。
自分の理想としては、幼なじみに対するねとっとした暗い執着心から始まって、なんやかんやゲームの世界に巻き込まれて、そのうちにだんだんと自分の本心に気づかされて、向き合うことができるようになって…っていう書き方をしたいのですけど、それだとやっぱりゲーム描写が足りないというか、あらすじ詐欺になってしまうのか(汗)

あらすじはかなりゲーム寄りに考えてましたね…。ああたしかに。実際物語が動く場所ってゲーム世界の中なんですよね。あーしかし自分の書きたいものはゲームでのバトルではないぃぃorz

>2話目のサクヤとの会話シーンも今の状況で必要あるのかなぁと感じましたし、
ぐぁぁ。ごめんなさい、サクヤの描写をどうやって入れたらいいのかわからなくてぷっこんでしまった部分です(汗)
もう少し自然に、礼司とサクヤの距離感とか、サクヤの人となりを描けたらよかったんですけど…ぶっこまないとまったく目立たないヒロインだったもので、猛反省です;

>サクヤとカイとの関係性にもついていきづらかったので、出会った頃のシーンから始めたほうが理解しやすかった気がしました
小細工せずに、一から順に書き出したほうが親切ですよね…うん、やっぱりそうですよね(T_T)
しかしそれだと最初はゲーム世界でぶらぶらしてるだけになってしまいそうな…。もともとはそうやってじっくり始めてたんですけど、動きがなさすぎて、あと現実とゲーム世界を行ったり来たりするのでややこしいかしらとウワァァァ

主人公が抱えている問題や目的というのも、正直、冒頭時点だと「ない」です(汗)
巻き込まれ系の主人公、と言うと体の良い言い訳になってしまうんですが。
作者側の思いとしては、主人公に、自分から関わりに来てほしかったんですよね。
たとえばゲーム世界に閉じ込められた(SAO的な)とかだと、逃げられないわけだから、状況に強いられて巻き込まれる覚悟を決めるしかないってなってしまう。
できたらそうじゃなくて、自分から巻き込まれに行く覚悟を持ってほしかったのですよね。だから逃げようと思えばいつでも逃げれる設定にしてました。(自由にログイン・ログアウト可能なので)
大きな悩みや目的も特にない、スペックはいたって普通だけど、そのせいで人生悲観してる主人公に、目的を持ってもらうのが一つの目標だったといいますか…。
(一応、中盤に入ると、礼司はヒロインであるサクヤに意識を向けるようになって、目的を見つけて自分から動き始めるのですが、そこまで読んでもらえないと意味がないのですよねorz)

ここまで言うなら「じゃあ悩まず書き続けろよ」って感じですね(汗)
自分としては、ネットゲームはあくまで土台で、書きたいものは恋愛要素というか、パートナーたちとの関係性なので、冒頭からゲーム要素を消してしまっていました。
でもそれでわかりにくい、興味が持てない、となったら意味がないですよね(汗)

出会ったところから一から順に、もう一度書き出してみます。
途中叫んですいません。なんかもう自分がダメすぎて;
丁寧なアドバイスありがとうございます。客観的な意見って本当にありがたいですね(T_T)

褒めていただけた部分も素直に嬉しいです。がんばります…!
改めまして、ご返信ありがとうございました。

上記の回答(架空だけど架空じゃない君に恋をするの批評の返信の返信)

投稿者 ふ じ た に : 2 投稿日時:

度々コメント申し訳ないです。

今回の書き出しに悩んでいる原因の一つに、「書きたい要素が多い」という点があると思います。

1、何も目的のない主人公が成長する(ヒロインのおかげで)
2、三角関係
3、幼馴染への執着

気付いた点を書いてみましたが、作者様のコメントを読むと、
一番書きたいのは「1」なのかなぁと感じました(違ったらごめんなさい)。

だったら、冒頭の部分は、「1」が伝わるように書いたほうがいいんじゃないかなぁと
個人的に思いました。
じゃあ、どうやって?と言いますと、
例えばですが、
「他人と比べて何も目的のない自分に苛立ったり、劣等感を抱いたり、悩んだりするシーン」を描写することじゃないでしょうか?(これが主人公の抱えている問題です!って、分かり易く読者にアピールするのが目的)
そんなとき、偶然ゲームに参加することができて、ヒロインに出会うシーンを入れたらどうでしょうか。

メインの主人公とヒロインを最初に出すと、この二人のお話なんだ~と伝わりやすくなります。
「え? 幼馴染とくっつくんじゃないの? ショック!」という危険を回避しやすくなります…
(昔、やってしまったことがあって、申し訳なく思ったことがあります…汗)

あと、幼馴染は冒頭にいても、モブ扱いしたほうが、誰がメインなのか伝わりやすいと思います。
冒頭が終わってから、幼馴染との関係を詳しく説明してもいいんじゃないかなぁと。
そこでヒロインと幼馴染との三角関係を匂わせると、今後の展開が書きやすくなるんじゃないかと…。

あくまで、個人的な考えですし、ただの参考になればと思って書きましたので、
合わなければ流して頂いて結構ですので…!

あと、返信の中にあったご質問ですが、
>「執着心」的な意味でも、感じなかったでしょうか?
印象的に残っているのは、幼馴染として主人公が「心配」している感じでしょうか。
共感できる範囲だったと思います。
学校大丈夫か?っていう声掛けも、私の常識の範囲内でした。
むしろ、家を出て一人暮らしの主人公の家に毎日自主的にやってくる幼馴染のほうに異様さを感じました(;^ω^)

参考になれば幸いです。
ではでは、失礼いたしました。

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: 架空だけど架空じゃない君に恋をする

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元記事:サマータイム・ライフ

篠宮ソラです。
最近、気まぐれに短編書いたので評価を貰いたくて、お願いに来ました。

上記の回答(サマータイム・ライフの批評)

投稿者 t : 0 投稿日時:

読みやすかったです、後半の追い上げがよかったです私は楽しめました。
評価は5段階のうち☆2.5から3.0で、個人的には☆3.0でした。
これが書きたくて書いたという気持ちが伝わってくるものに、あれこれ書くのも野暮かなぁと……。

「………決めたよ、今日はシチューにしようか」
「はいはい、じゃあこれとこれください」
→ネタバレは回避したい、このあたりからガクッガクッと落差が激しくなり。突然買い物始まる→買い物終わり→その後を読んでスカイ様が別人かと思ったので。何が起きたのか分からなくて冒頭から読み直しました。
読んでいて、シエルの台詞にそれっぽい特徴が欲しいなと感じました。
良かった点ですが、後半のスカイ視点からの流れには引き込まれました。

一つあげるとするなら、
前半の生活パートで折り返し地点の盛り上げが弱いので、死を連想させるキーワードを絡めつつ、「離れて暮らすスカイ様の妹の葬式に行ってきた、彼女の子供やその孫が参列していた。」とかあってもよかったのかなと思ったりしました。

書きたい気持ちが伝わってくる、良い小説でした。

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要望 : 欠点の指摘歓迎! スレッド: サマータイム・ライフ

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元記事:異世界に転生したけどサムライやってます

異世界転生に和風テイストを盛り込んだ作品となっています
キャラクターの造形と世界観に力を入れました。テンポ重視で進んでいきます。また、戦闘描写もよいと言った評価を受けております

現時点で問題としては、主人公の年齢設定、地の文の少なさなどを自覚しています
その他、改善点などがあればドシドシ指摘して頂ければと思います

今よりもよりよい作品にするため、お力添えをいただきたいです

上記の回答(異世界に転生したけどサムライやってますの批評)

投稿者 うっぴー : 2 投稿日時:

その場しのぎさん、こんにちは。
4話『天儀神智』まで読みました。

>「生まれてきてくれて、ありがとう、リューズ」

印象的な一言です。
愛されないゴミのような人生から一転、転生した先では、望まれて生まれて、亡国とは言え家臣が付き従う王子という立場、しかも神宝を使いこなす武術の天才というところから、スタートするのが良かったです。

亡国の王子という立場から、お国の復興のために敵を無双してぶっ飛ばすというわかりやすい筋書き。
冒頭で、転生して無双。1話で許嫁ができるという、おいしく楽しい展開です。

おもしろさを感じさせる冒頭なのですが、「異世界に転生したけどサムライやってます」というタイトルで損をしているように思えます。
もうちょっと、引きの強いタイトルだったら、もっと多くの人に読んでもらえるのではないでしょうか?

『童貞ニートが天才剣士に異世界転生! かわいい許嫁やエロい美少女家来たちとお家再興!』

パッと思いついたのは、こんなところですが、もっとタイトルに工夫の余地があると思います。

難点を言えば、前世で愛情をまったく知らなかったにしては、主人公の思考がリア充です。

> ギンに座布団を敷かせ、俺は上座であぐらをかいた。

>「まだ、名前を聞いてなかったな。俺はリューズ。リューズ=ヤマト」
>「トモエ・クヨウと申します」
> 穏やかな微笑みを浮かべている。幼子らしからぬ、落ち着いた笑みだ。

こちらの世界に来て5年経過しているので、その間に人の上に立つことに慣れたのかも知れませんが、愛情を知らない、つまり恋人がいなかった人間にしては、許嫁相手に堂々としすぎています。

もう少し、女性に対して不慣れで、オタオタしている様子にした方がリアリティがあるし、おもしろいし、共感しやすいと思います。
例をあげれば、オーバーロードのモモンガさんのように内心、どうして良いかわからずに、取り繕っている方が良いと思います。

>「わたくしはあなた様の許嫁です。生まれる前から決まっておりました故」
>「生まれる前から、ねえ……」

> 不穏な響きだ。

愛を知らないなら、もっと動揺するなり、感動するなりする場面だと思いますが、リューズ=ヤマトは、いたって冷静です。場馴れしています。
これではおもしろくありません。

>「トモエ、アンタが見ているのは、俺じゃあない。俺の虚像だ。だから、俺を見ろ。俺を間近で見て、判断しろ。この、リューズ=ヤマトを見極めろ」

これは精神的に成熟した強い男の台詞です。
最初から、ここまで精神的に成熟していると、共感しにくいですし、成長を描きにくいという構造的な問題が発生します。

2話までは、結構おもしろいのですが、3話で、ヤマトが実はリア充なのがわかってしまうので、ここでガッカリしてしまいます。

ただ、3話の引きは、非常にうまいです。

>「裸のお付き合い」

>……おい。

これで先が読みたくなります。

>こんなんでいいのか、俺。
> ヘタレてないか、俺。
>トモエを秘湯へと案内しながら、そんなことを思うのであった

4話の最後に、このような地の文がありますが、まったくヘタレではありません。
主人公のキャラクターが固まっていないように思えます。
ヘタレなら、ヘタレらしい動揺した様子をもっと描いたほうが良いでしょう。

以上です。
欠点の指摘歓迎!ということで、厳しめに言ってしまいましたが、ご容赦ください。

なろうのブックマークに登録させていただきました。

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元記事:呪われた魔法使いたち

なかなかブックマークや評価をもらえませんし、面白くないんだろうなと思うのですが、どこを直せばいいかのか分かりません。皆さんからぜひアドバイスをいただきたいです!よろしくお願い致します。

上記の回答(呪われた魔法使いたちの批評)

投稿者 さそり : 1 投稿日時:

はじめまして。
10話ほど読ませて頂きました。私の率直な感想としては『全体的に淡々とし過ぎている』でした。
主人公のスフェンは優しくて情に篤く、好感が持てるキャラで好きです。カス様が作品でやりたいことや、「あぁ、あの作品に影響されて、似たようなものを書きたいのかな」というのも、何となく伝わります。ですが、ちょっと表現しきれていないかなと思います。

原因のひとつは「地の文の少なさ」だと思います。
地の文が少ないため、誰がセリフを言ったのか。周囲の様子はどうなのか。キャラクターはどんな性格で何を考えているのか。それらが伝わって来ませんでした。一人称なのですから、主人公の感情くらいは書いてほしいです。
何というか、背景が白紙の漫画のセリフとモノローグだけを抜き出しただけという印象です。地の文で表情や仕草も書かれていない上、言葉の中に個性もないから、ずっと無表情で話しているのかと思うほどです。

風景も旅物語なのですから、『薄暗くなった頃迷いの森をぬけ、街カトリアに着いた。』で終わらせるのではなく、

 迷いの森を抜けたのは、空が宵闇に染まる頃だった。色の濃い部分では、既にいくつかの星が瞬いている。
 森から伸びる薄茶色の街道は、弓なりに湾曲しながら丘を下って、ひとつの街へ続いていた。北東にそびえた山から流れる川に沿って、臙脂色の三角屋根が連なり魚型になっているのが見える。あれが僕らが目指しているカトリアの街だ。
 よかった、完全に暗くなる前には着けそうだ。

くらいは書いてほしいです。私は風景描写が好きなので、そう思うだけかもしれませんが。

地の文が少ないと、必然的に会話が説明口調になり、キャラクターの個性や掛け合いの面白さが死んでしまいます。
スフェンとラピスがあちこちの街や村を巡って、魔族との戦いや人との心の交流が書きたいのだと思います。ですが今のところ、主人公クラスのふたりよりもソフィアの方がキャラが立っているように見えます。キャラクターの会話で、個性を表すことを意識すると良いと思いますよ。

展開もドラマチックさが欲しいです。特に序盤のラピスとの出会いの場面。唐突な上に、主人公もすんなりと受け入れ過ぎです。
「街中で急に話しかけられる」より「立ち寄った街ではポルターガイストに悩まされていて、原因を探っていく内にラピスに会う。紆余曲折あって、一緒に旅をすることになる」くらいは話を広げてほしいです。

長々と書きましたがまとめると、タイトル、あらすじ、中身のどれをとっても「淡泊」といった印象です。もっと背景、人物共に描写を増やすと良いかと思います。今のところ、読者をひきつけるフックがないので、まずはそれぞれのキャラクターを魅力的にしていくことから始めてはいかがでしょうか。
自分もあまり評価されていない身分で、偉そうに書いてしまいすみません。
執筆頑張って下さい。

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