小説のタイトル・プロローグ改善相談所『ノベル道場』

ラ研の無惨さんの返信一覧。最新の投稿順2ページ目

元記事:シンセティック・シューター (仮題)

どうも如月千怜です。プロローグ掲示板は初めて使用させていただきます。
今回投稿する作品は以前スレッドを立てた「ホムンクルスに転生した主人公」の話です。
ちなみにここから先の展開は、一話完結エピソードを掲載していく中で時々大きな事件を描くような話にしようかなと思っています。

登場キャラクター(一部プロローグ時点では登場しない者もいます)

シャーロッテ
ホムンクルスとして転生した主人公。愛称はシャロ。
酒の飲みすぎでホームから転落死したのを自殺と誤認され、錬金術師のユークリッドに手違いで魂を提供されてしまう。
前世では社畜であり、様々な不満から日常的にヤケ酒をしていた。
そして転生後もホムンクルスとして強制労働させられることを嘆くが、ユークリッドが彼が思っていた以上に丁寧に扱ってくれたことからその不満は物語を通して次第に消えていく。
ちなみにこの事を彼は後に「冤罪で入れられた刑務所が職場よりホワイトだったみたいだ」と語る。

性格
前世での嫌な経験が多いことから口が悪く、造物主のユークリッドに対しては仲が良くなってきた後も一向に敬語を使わず終始おっさん呼ばわりを続ける。
ただ女の子に対してはかなり甘く、新キャラと出会う度にその容姿を散々心理描写で褒めちぎりどこがかわいいかを丁寧に語るのが確定している持ち芸の一つ。
(もちろんこれは一人称だからできる芸当である)
仕事に対しては真面目であり、ユークリッド相手でも文句を言うことはあるが、結局は彼のために力を尽くす。
また客人の前ではユークリッドに対する普段の不敬を自重し、彼を立てるなど、決して彼を信頼していないわけではない。
酒が大好きであり、夜には誰にもバレないよう倉庫に忍び込み勝手に酒を飲むことがある。
まあ糖尿病のヒーローがいるくらいだから、アル中のヒーローがいても別にいいよね。

戦闘能力
悪魔達に気まぐれで魔眼の能力を与えられていて、視力が全体的に強化されている。
暗視能力の他に、体感する時間の流れを劇的に遅くし、敵の攻撃を見切る能力を持つ。
世の中のチート特典と比べたら、弱くはないけど絶妙にいらないくらいのしょっぱい性能だが。
もっとも彼の真価は優れた射撃センスにあり、魔眼による視力強化もあってかなり優れた命中精度で射撃を行う。

ユークリッド・スカラー
シャロの親になる錬金術師。愛称はユウ。
だけどレギュラーキャラには彼を名前で呼ぶキャラクターがいない。
(シャロはおっさん、後述する弟は兄貴、部下達は社長と呼ぶため)
錬金術師の結社である「ユークリッドファミリー」を立ち上げた若きリーダーであり、自分の結社を大陸一の錬金術師集団にすることが夢。

性格
偏屈で粘着質。シャロが嫌がっているのに興味のない話を長々するなど自分本位な行動からシャロからは煙たがれている。少なくとも彼が悪いところは決してかばってもらえない。
あと役割分担という名目で自分の苦手なことを何でも他人にやらせるので、錬金術師と無関係な人員ばかりを次々雇用してしまう癖がある。
資本金を集める前準備と言えば聞こえはいいかもしれないが……
ただ経営者を志すだけあってかビジネスマナーは完璧であり、商売相手からの信頼は厚い。

戦闘能力
錬金術によって火薬を製造することに目を向けており、それによって大陸で初めて銃と爆薬を発明したという偉大な実績を持つ。
基本的に直接戦闘よりも戦闘に使うための道具を製造するのが役割であり、良くも悪くも支援特化型である。
銃を発明した本人だけあって射撃は上手いが、シャロのセンスの高さの前にはあっという間に追い抜かされていく。

クラウディオ・スカラー
ユークリッドの弟。愛称はクラウ。
シャロが生まれる前までは数少ない戦闘員であり、ユークリッドが錬金術師の材料を手に入れるため探索に赴く際の護衛が主な仕事。
年が離れていることと、自分の苦手なことを多くできるため、兄のことを強く慕っている。そのため彼に平然と不敬を働くシャロとは若干折り合いが悪い。

性格
兄と違い素直な熱血漢。休みの時は近所の子供達の遊び相手をするなど気のいい兄貴分である。家庭では弟だけど。

戦闘能力
優れた腕を持つ魔法戦士であり、剣術とそれを強化する魔法剣による苛烈な攻めを得意とする。
必殺技は魔法剣の威力を最大まで解放させて放つ魔法光波。

ヴェロニカ・ノイマイヤー
ユークリッドに雇われたメイド。
元々はシャロに仕事のやり方を教えた後に退社する契約だったらしいが、シャロの家事があまりにもヘタなのでそのままメイドを続けることになる。
平社員のレギュラーが一人はいた方が話を作りやすいのでは、と思って作ったキャラクターなので処遇に対しては不確定要素が強い。

ちなみにシャロは彼女に若干気があり、容姿を散々褒めちぎるが怒りっぽくてたくさん殴られたのは嫌だったと語る。
あんまり褒めちぎりすぎるとリゼロのエミリアみたいな未来を辿った後が心配なので、そういう意味でも処遇は未定。

上記の返信(皆様へ)

スレ主 ラ研の無惨 : 0 投稿日時:

レスがあまりつかないまま埋もれてしまいましたが、私自身は今もレスを受け付けているので、気軽にレスをつけてください。
短い感想でも力になるのでよろしくお願いします。

スレッド: シンセティック・シューター (仮題)

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元記事:シンセティック・シューター (仮題)の返信

 とりあえず、とてもいい出来だと思います。転生モノテンプレをベースにして、設定とかキャラ紹介をくどくならない程度に入れているので、とても読みやすく、今後の展開へのワクワク感もある程度あって良いと思います。
 
 ただ、『とりあえず』と付けたのが少し気になっている点で、今後の展開次第ではアッサリまとめすぎている・インパクトが足りないようにも感じました。
 
 そういう意味で言うと、キャラ数をもう一人増やしても良いかも知れないと思います。ユークリッドが『天才』を名乗った時に、肯定しつつも突っ込みを入れる形で弟君とかが出てくると良いんじゃないでしょうか?

 あと、プロローグそのもののまとまりとしては良いんですが、主人公の『己が陥った境遇(転生・使い魔化・TS・前世への未練)』への受け入れが速すぎるようにも見えます。もう少し、反発する方が見てて楽しいです。

 と、言った感じです。
 雑に言えば、『とても丁寧にまとまっているし分かりやすいんだけど、作品のウリ/主人公の内面が少し見えずらいかな』といったところ。プロローグ単品としてはとてもいいんですが、続きのお話を書いたときに物足りないプロローグになってしまう気もします。

上記の返信(内容が見え切らないので、何とも。の返信)

スレ主 ラ研の無惨 : 0 投稿日時:

大野さん、感想ありがとうございます。

>>ユークリッドが『天才』を名乗った時に、肯定しつつも突っ込みを入れる形で弟君とかが出てくると良いんじゃないでしょうか?

確かにそれいいですね。さっそく採用を検討します。

>>主人公の『己が陥った境遇(転生・使い魔化・TS・前世への未練)』への受け入れが速すぎるようにも見えます。もう少し、反発する方が見てて楽しいです。

うーん、これか……実はナイトメアフライデーで同じ指摘をされたことがあるのですよね。
「お調子者でラノベが大好きで興奮している西村はともかく、初めて異世界転生を知ったばかりの木下の受け入れが早すぎる」と。
ただ今回の場合、結構迷うところですね。
木下は苦労しながらも生活に希望と幸福感を持っている描写があったから、こういう指摘が来てもしかたないと思うのですが、シャロの場合はそういうのが全くないのですよね。
一応「家族と二度と会えないのは寂しい」とか言っていますけど……

まあ一番迷っている理由としては、ここを長引かせると話のテンポが悪くなることなんですよね。
この尺だけでも黄金の魔女では主目的の「カマーン村奪還」に関する話が出てきますので、その反発の描写はあまり長くしたくないなというのが正直な感想です。
あっちではそこから奪還が実際に始めるまでが長引きすぎたという二重の懸念要素があるからな……

そしてスルーされたヴェロニカは……うーん、どうしよう。個人的に彼女は後々ユークリッドの副官枠にして作戦係をやってもらおうかなとか思っているのですが……(参謀はユークリッド自身にも当てはまるので、あえて副官と呼びます)

スレッド: シンセティック・シューター (仮題)

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現在までに合計7件の投稿があります。 5件づつ表示中。現在全2ページ中の2ページ目。

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青空坂上 AOZORA-SAKAUE 1条線 ~卒業するまで、しゃっぽーしようね!~

投稿者 千歳 返信数 : 1

投稿日時:

個人的には良いプロローグが書けたと思っていますが、どうなんでしょうか?他の方の意見を聞いてみたいです。 続きを読む >>

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月ニ叢雲徒然ノ花〜D県D市血花区目眩六丁目六ー六ー十三番地〜

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迷宮都市・幻想特区

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 一章を主人公の日常から始めたいため、序章(プロローグ)はなるべく派手にしてみたつもりです。  また名前は出して居ませんが、作中の... 続きを読む >>

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元記事:覇道の本懐

タイトルも、プロローグも、どちらももう不安で不安で。なので批判などよろしくお願いいたします。長所もお願いします!

上記の回答(覇道の本懐の返信)

投稿者 ヘキサ : 0 投稿日時:

タイトル案はドラコンさんがいい感じのを出しているのでその辺で。
他にあるとしたら「鳥鳴国演義~」とか「○○の乱」とか、やっぱり中華ものらしいのがいいと思います。でも、サブタイトルが「覇王の本懐」なので、主人公の生き様を描きたい、と思えますので、それを活かすには主人公の名前がとりあえずよさげに思えます。

で、プロローグの点ですが、いちばん気にしてほしいのは「これって、時系列的にどこ?」ってことです。
というのも、漫画・アニメ・映画あたりを参考にしすぎている人が見落としやすい罠に「小説では、なるべく時点移動はしないほうがいい」という原則があります。

小説は映像媒体よりも読者に想像させる負担が高いため、わかりづらさを極力軽減していく必要があります。それが漢字の専門用語が多い中華ものでは尚更です。
そのため、原則「時系列を乱さない範囲で読者の目を引くシーンから」始めるのが推奨されます。

プロット相談掲示板で伺った限りでは「父母を殺されたシーン」もしくは「塔を脱出するシーン」あたりが適切ではないのか、と思えました……が、これは形と出会い、ラスボスに合っている状態。クライマックスもいいところのように思えるのですが。

つまり、それまでの過程を描いてもぜんぶネタバレになってしまい、読者が退屈する恐れがある。それだけならまだしも、「ちゃんと物語としてできているか不安」という人であれば本編を執筆していくうちに内容がずれ、このシーンにまで行きつかない可能性があります。そういう意味でこのシーンのチョイスはおすすめできません。

先程も言ったように、なるべく時系列の早い段階で、読者が退屈しないだろうと思えるシーンを選んでください。

あともうひとつ、これも映像媒体慣れしてる人にはなかなか言ってもわかってもらえない「視点」の問題。
……いちおう中華もの歴史ものは、神視点がギリギリ許容範囲のジャンルだと思っていますが、神視点というのはプロでも失敗する可能性の高い表現方法です。
推奨は三人称一元のシーン毎の切り替えなんですがねー……

この「視点・時点」に関して、一度ここの研究室のトピックを見たうえで、覚悟を決めて取り組んでください。ひとまずこのへんで。

スレッド: 覇道の本懐

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元記事:メタルギガース

なんだか書いてて行き詰ってきました。
創作相談板で最初に相談した時に「どんな文を書くか読ませてみろ」と言われたのを思い出したので投稿してみます
ヒロインのキャラ付け(正義感が強過ぎて少々めんどくさい性格にするか多少生き汚い小狡い性格にするか)で悩んでいます。
ほかにも何かあれば言ってほしいです

上記の回答(メタルギガースの返信)

投稿者 えでてん : 1 投稿日時:

 まず、自分の文章で一番オイシイところを最初に出すべき。正確に書いている努力は伝わるし、それは無駄にはならないが、読んで欲しいならば、必要なこと以外は全て消してしまうべき。必要な所とは、読者が興味を持ちそうな所。それがたくさんあればある程、おもしろいし、興味が無い所があればあるほど、ツマラナイと言われる。
 また、キャラクターの性格すら決まっていないのなら、おそらくこの話を最後まで書き終える事は相当難しいと思う。そもそも主人公には明確な目的が必要で、欠点をつけるのは目的を達成するのを難しくするため。
 例を上げれば主人公は教会に借金を背負わされていて、すぐにお金が必要。だから多少小ズルくなっている。など。ラストは「大金を手に入れる代わりに少年を裏切る必要がある」か「少年を助けた結果金は手に入らない。しかし主人公は成長する」のどちらかを選ばせれば、物語として終わらせることができる。あくまで一例。また、これを更に練り上げても、物語を最後まで書き上げるのは結構大変。

 勝手ながら少し手直しさせてもらいました。
 冒頭から説明ではなく動きのある描写から見せるべき。興味をそそられれば説明不足くらいで話を進めても読者は付いてきてくらます。
 また、三人称と一人称の描写が混ざっています。できるだけ原文のママ使いますが、個人的な意見としては、全て一人称にしてしまうべきだと思います。

 ホルスターからレーザーガンを抜く。これは道端に倒れていた、生きてるんだか死んでるんだかわからないようなおっさんから剥ぎ取った奴で、カートリッジには30発分のエネルギーが入っていて、出力2,2kwの豆鉄砲みたいな奴だ。
(暑い……疲れた……)
 日がジッと照りつけてくる。モンスターとの戦闘なんかがなくとも、何時間も歩くだけでエーリカはヘトヘトだった。
(少なくとも、このあたりに少年の描写が全く無いのはおかしいと思う。突然の活躍で驚かせたいならば、尚更頼りない姿を描写するべき)
 歩いていると、遠くに影を見つけた。そいつはこちらを見つけたらしく、段々と寄ってきた。どう見ても人間には見えない。
(ヤバッ)
 慌てて逃げる。岩陰に隠れる。
 ……足音が聞こえてきた。
 ……そいつはこちらを見失ったようで、通り過ぎていく。
 背後で何やらゴソゴソと作業をしている。
 何をしているのかは知らないが、それに気を取られている内に先へ進もうと思い動こうとした
 次の瞬間!
「……!」
 足元を何かが触れる……見てみると、影に紛れて黒い何かがズルリと這い出ていた。
 声も出なかった。急いで走り出す。後ろを見てみると、手の形のモンスターが迫って来ていた。
 追いつかれる……!
 銃を取り出して撃ちこむ。モンスターは怯む様子もなくこちらに近づいてきていた。
「全然効いてない!」
 モンスターが迫る!
 逃げようと後ろを向くと、何かがものすごい勢いで迫ってきた。速すぎて何かわからなかった。新手のモンスターかと思った。すぐに目の前に迫ってきた。
 終わった……思わず目を瞑る。
 が、迫ってきた「ソイツ」は脇を通り、びゅう、と突風が吹いた。後ろの方で爆音のような音が響く。
「!?」
 後ろを向くと、モンスターが真っ二つになっていた。そのモンスターの目の前に「ソイツ」がいる。
 ミリタリーコートに、目深に被った帽子。手には光り輝く曲がった棒を持っていた。いや違う。棒なんかじゃない。あれは剣だ。ギラリと鋭く輝く刀身の、モンスターを真っ二つに切り裂いた剣だ。
 剣を収めながら「ソイツ」がこちらを向く。
「何でこんな所に……」
 エーリカがそういうと、「ソイツ」は懐に手を入れ、10ワーダ紙幣を1枚取り出した。
「だって、守ってねって言ったじゃないですか」
 何を言っているのだお前は、とでも言いたげな怪訝そうな表情で、ホーリーはそう言った。
 ……守ってね? 自然と少年とした会話を思い出す。

「これがハンターの登録証です」
 そう言いながらギルドの受付嬢がギルドの証明証を渡してくる。エーリカはそれを手に取った。財布に入る程度の大きさのカードだ。表にはハンターギルドとエーリカの名前と登録番号が刻印されていた。
「これが説明書です。良かったらどうぞ」「あの、これで今すぐ仕事とか受けられるんですか?」
 一通りの説明を受けたエーリカが口を開いた。
「はい。今紹介できるのは――」
「あ、いえ、一応確認してみただけです。今日はもう帰ります。」
「あ、はい。でも、できるだけ早く受けといた方が色々と都合がいいですよ」
「……わかりました。なるべく早く帰ってくるようにします」
 エーリカは出口の方に向かい、ハンター達の間を突っ切る。
 受付のある広間ではハンター達の喧騒が聞こえる。ハンター達の体臭とそれを抑えるための消臭剤の匂いがケンカして、混じりあって何とも言えない匂いになっている。屋内は禁煙の筈なのに煙草の匂いがする。あまりガラのいいところとは言えなかった。
 年頃の少女を「見定める」ような視線を感じる。なにくそ、と睨みつけるようにハンターたちの方を見ると、やくざ者共の中に一人の子供がいるのを見つけた。
 こんな子供が一人でこんな所に居ては大変だ。良くて警察の「人狩り」にあって、親の有無にかかわらず養護施設にぶち込まれて強制労働させられる。悪けりゃ人攫いに捕まる。最悪殺されて身ぐるみを剥がれる。
 少年が座っている隣の椅子に腰を掛け、笑顔を作り、声をかける。
「ねえ君、一人?」
 子供がこちらを向いた。全身が服で隠れていて、唯一露出している顔は男か女かすらわからない程端正だった。

スレッド: メタルギガース

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元記事:幻想砂漠(仮題)

創作相談掲示板のほうにも投稿させていただきました、仮想現実を舞台にした話です。

ストーリーを語らずに見せる、スピード感のある文体を模索しています。
描写の過不足や場面の組み立てなどについて、ご意見をいただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。

上記の回答(幻想砂漠(仮題)の返信)

投稿者 大野知人 : 1 投稿日時:

 読みました。
 スピード感はあると思うんですが、読者にとって初見の単語は流石に解説が居るかも。レーヴがVRMMOであること、セイクルスが場所の名前であること、未開発大陸とは何か、あたり。
 あと、『白血球』という言葉が一般的過ぎるので、せめて当て字で『白血球(監視プログラム)』って書くとかした方が良いかな。

 後半のクラウとエルの会話のシーン、『一つの台詞+一つのモーション』って言うのがずっと交互に入る構造になっていて、ちょっと短調すぎます。
 もう少しメリハリがあった方が良いかも。まあ、俺も上手く出来ないけど。 

 ちょっと思い付きで、『俺だったらこうする』版を作ってみました。参考までに。

ピクセルで構成された荒野を、データの風が吹き抜けていく。
《大陸》と呼ばれる広大なマップの端のまた端、何にもないような荒野にポツンと経つ小さな事務所の扉が今、開かれた。
「腕の良い運び屋を探してるんだけど」
入ってくるなり、少女はそう言った。
ステータスバーに表示されているのは『アリス』という名前のみ。ガキらしい口調に反して情報管理はしっかりしてやがるな。内心で考えつつ、クラウは皮肉で返す。。
「こっちが探してるのは依頼人だ。迷子じゃなくてな」
スクリーンの起動音。
クラウが顔を上げると、少女は無言のまま、目の前にバンクコイン(ゲーム内通貨)の残高証明を展開してみせる。
「おいおい、何の冗談ですかっての。それともアレ? どこぞの石油王が変声機(ボイチェン)まで使って美少女ロールプレイですか?」
嫌味を言いつつ、眺めていた端末をデスクに投げ出す。面倒そうながらも、真っ直ぐに少女を見つめる。
「で?」
クラウの態度が気に食わないのか、アリスはスクリーンを消して、端的な言葉だけで目的を述べる。
「セイクルスまで。期限は明後日の12時」
クラウは鼻で笑った。ここからセイクルスまでの距離もそうだが、問題はその時間設定だ。確実に大陸を横断するハメになる。海路ならまだしも、横断はヤバイ。
「知らないみたいだから教えてやる。〈レーヴ〉で未開発大陸を横切ろうとするのはな、監視プログラム(ハッケッキュー)に不正アカウント扱いでBANされたい自殺志願者と犯罪者(レッド)ユーザーに有り金スラれたいマゾヒストだけだ。……ああ、別に授業料はいらないぞ。ただの常識だからな」
「つまり、あなたには無理ってことね。ありがとう。他を当たるわ」
馬鹿にしたような言い様には、馬鹿にしたような返しが戻って来る。クラウの口元が引きつった。
だが、こっちは大人だ。すぐ余裕を取り戻してニッコリと笑みを浮かべる。
「もうひとつ教えてやるよ。俺たちみたいな小悪党を相手にする時は、言葉に気をつけたほうがいい」
「お互いにね」
向こうもまた嫌味に笑顔で返し、ログアウト。
少女の姿が現実空間へとかき消えると同時、クラウは小さく呟いた。
「エル」
「随分面白い目に遭ったみたいね」
入れ替わりにログインしたのか、それともステルス迷彩でも羽織っていたのか。若い女の声と共に一匹の黒猫がデスクの上に現れる。
「相手する気がないなら、最初から入れなきゃ良かったのに」
「許可してない。勝手に入ってきた」
「あらら」
そう言いながら、エルはデスクから飛び降りる。
塵ひとつない床を行ったり来たりしながら、
「いまログ見たけど、ダミーアカウントですらないみたいね。この短時間で痕跡を完ぺきに消すなんて、そんなことできるのかな? もしかすると……最初から実在してなかったりして」
「はぐらかすなよ。どうせ答えぐらい知ってるんだろう?」
「いえいえ、そうでもないわよ。私は消すのが専門だもの。直感的に見える事ならともかく、テクノロジーはそっちの専門。でしょ?」
返事はせず、クラウはデスクにスクリーンを展開する。
タタタタタタタン。めちゃくちゃなスピードでコンソールを叩いた。
「馬鹿馬鹿しい。脳みそのない幽霊が〈レーヴ〉にアクセスできるかよ」
滝のように流れる文字を目で追う。
少女との先程のやり取りが、0と1に分解されて再現された。
「ほーら。見えて来たぞ……」
エルが肘掛けに飛び乗ってきて、一緒になってスクリーンを見つめた。
やがて、ぴたりと手を止める。
タン!
「チッ。どーせ、そんなこったろうと思ってた」
どれどれ、という感じでエルが覗き込む。
素人はもちろん、一流のプロですら見落としそうなほど巧妙なやり方で、オフィスとはまったく別の座標が仕込まれていた。たかだか数十文字の、会話の中に。
「ここが次の面接会場ってわけだ」
「……で、行くの? 行かないの?」
クラウは座標をダウンロードし、スクリーンを消去する。
「分かってて言ってるだろ?」
「ええ、まあ。キーボードを叩く指が楽しそうだったもの。でも意外ね。こういうの普段なら嫌がるじゃない?」
「……おう、ちょっと思う所あってな」
エルは首をかしげ、ネコらしく後ろ足で首元を掻いた。
「あら意外。やっとお金の大切さがわかった?」
「お前と一緒にすんなよ」
そう言って、乱暴にコンソールを押しのけて立ち上がる。
窓の外に広がる荒野を一瞥する。
エルのほうに向き直り、余裕ぶった笑みを浮かべて言う。
「俺はな、ああいうクソガキが大嫌いなんだ」
ログアウト。

スレッド: 幻想砂漠(仮題)

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