「十二月八日の辛き煙草かな」の批評
回答者 南風の記憶
添削した俳句: 十二月八日の辛き煙草かな
土屋郷里様、よろしくお願いします。
プレバトでいう「才能アリ」の良句だと存じます。開戦日を巡る複雑な心情を煙草に託す。もしかしたら、あの日真珠湾へ飛び立った兵士達も、出陣直前に煙草で一服していたかもしれない、そんな光景まで浮かびました。
特に煙草「辛き」という味の選択が絶妙ですね。敵地へ飛び立つ高揚感と、死ぬかもしれないという恐れとが入り混じった複雑な心情に「辛い」はピッタリです。
なお「辛き(つらき)」とも読めてしまうので、平仮名で「からき」と書く方法もあるにはありますが、煙草が「つらい」とはあまり言わないので、私は「辛き」表記で構わないと考えます。
点数: 1