俳句添削道場(投句と批評)

南風の記憶さんの添削投稿の古い順の45ページ目

暖房は置かず独居の猩々木

回答者 南風の記憶

添削した俳句: ポインセチアここは暖房無き独居

 秋沙美 洋様、お世話になります。 

 御句の「暖房」について、私は”削る必要なし”と考えます。
 確かに「暖房」は季語ですが、御句の光景に暖房は存在しないので、季語としての力は弱くなります。「暖房なき」を削ると、句の意味がまったく変わってしまうので、この言葉は残すべきです。

 季重なりというのは、いわば”一つの物語の中に主役が二人以上いる”状態です。ですから、季語の強弱が付けられれば(どっちの季語が主役かはっきりしていれば)、季重なりは成立します。

 御句の場合、明らかに主役はポインセチアだと分かりますから、季重なり自体が問題だとは言えないと私は思います。

 むしろ問題は「無き」でしょうか。「無き」だと説明になってしまうので、描写の言葉になるようにもう一工夫が必要でしょうか。「無き」ではなく、動詞に変えて、詠み手の”意思”が感じられるようにすれば、より想像の膨らむ句になるはずです。

例1)暖房は買わず独居の猩々木(しょうじょうぼく)
例2)暖房は買えず独居の猩々木
例3)暖房は置かず独居の猩々木
例4)暖房は置けず独居の猩々木
例5)暖房が壊れ独居の猩々木

※猩々木:ポインセチアの別名

 このように色々なパターンが考えられます。「独居」と「ポインセチア」の取り合わせは面白いので、推敲次第では良句に仕上げられそうです。

点数: 0

「暁雲を眺む車窓の霜雫」の批評

回答者 南風の記憶

添削した俳句: 暁雲を眺む車窓の霜雫

イサク様、拙句へのコメントありがとうございます。

御句ですが、光景の切り取り方は俳句的で良いと思います。ただ「暁雲」と「霜雫」の関係がちょっと分かりにくいので、両者をつなげる工夫が必要かと存じます。

例)暁雲のおぼろ車窓に霜雫

車窓から暁雲を眺める光景を描写してみました。如何でしょうか。

点数: 1

「木枯らしや去って星座を残しけり」の批評

回答者 南風の記憶

添削した俳句: 木枯らしや去って星座を残しけり

そうり様、お世話になります。

御句ですが、私の勉強不足かもしれませんが「木枯らし"や"」とすると、去ったのが木枯らしではない可能性が残ってしまう気がします。

添削ではなく、私ならこうするという感想になってしまうのですが.....

私なら「木枯らしの去るや」とつなげます。また"他のものはすべて吹き飛ばした"というニュアンスを含めるなら、後半も変えます。

例)木枯らしの去るや星座だけが残る

ただ私の知見が足りないのかもしれません。ひとまず、感想まで。

点数: 1

砂粒の湧き出るやうな冬の靴

回答者 南風の記憶

添削した俳句: 冬靴やどこから入るこの砂は

 イサク様、お世話になります。
 脱ぎにくい冬の靴に砂が入ってきて、鬱陶しい。日常のあるあるを切り取る、まさに俳句的な視点だと思います。
 ただ”どこから入る”という中七が説明的なので、もう少し描写を工夫し、オリジナリティを出す必要があるかと存じます。例えばですが……

例1)砂粒の湧き出るやうな冬の靴
例2)砂粒の刺してくるやう冬の靴

 このように、いくらでも描写を工夫できます。是非ともイサク様の実感に合った句を完成させていただければと存じます。

点数: 0

冬の色濃く石段を上るほど

回答者 南風の記憶

添削した俳句: 石段を上るほど冬深まれり

 そうり様、お世話になります。
 さっそく御句について。調べてみたのですが、冬が”深まる”という言い方はしないようです。石段と冬の取り合わせはマッチしているので、少し表現を変えるだけで良いかと存じます。

例)冬の色濃く石段を上るほど

点数: 1

南風の記憶さんの俳句添削依頼

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この音はライト定位置息白し

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投稿日時:

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