俳句添削道場(投句と批評)

長谷機械児さんの添削得点の低い順に並んでいます

きぬぎぬや濡れたる手花火の骸

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 白露の朝手花火の骸たち

根津C太さんの俳句を拝読しました。

俳句入門者として、「季重なり」が気になったので、これを解消すべく添削させていただきました。
(季重なりでも問題ない俳句というものが、物の本を読んでもいまいちピンとこないもので)

「手花火の骸」(手花火、夏)が中心のイメージと思われるので句末に残し、「白露」(しらつゆ、秋)は取りました。
時間帯として朝を示す別の語に変え(色気がありすぎるかもですが)、「びっしょ濡れ」を示す語を中七の頭に付けてみました。

今後ともよろしくお願いします。

指摘事項: 季重なり

点数: 0

「三十度聞かなくなりて秋は来ぬ」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 三十度聞かなくなりて秋は来ぬ

なおじいさん、「汗ばむや」「赤茄子」句に対する添削、ありがとうございます。

「甘きこと許さぬ父」…ずいぶんと謹厳実直な父になりました。現実の私の父はそこまでではないですが、こういう「父」像もまた良いものと思います。
「炎天」「熱中」…句意に沿った添削ありがとうございます。が、一句の中に熟語が多いと何か堅い、と感じるのですが…。

さて、御句について、お礼にこちらからも添削をと思ったのですが・・・。

いくつか入門書を読んだところでは、具体的な数字を生かす作句は、中級・上級に至るミッションの一つといった感じのようです。
「牡丹散りて打ち重なりぬ二三片」(蕪村)、「鶏頭の十四五本もありぬべし」(正岡子規)など、具体的な数字を一句に収める。対象とする事物の具体性は増すけれども、数字自体にはこれといって情緒がないから句全体がスカスカな感じにもなりかねない。

気温の数字というものは、情緒がない数字にやたらと字数を要するもので(温度か角度か判らない分には「摂氏」とか「気温」とか付ければ良かろうと思ったのですが、更に字数を増やすことになりました)、初心者でもハッキリ判る扱いづらさでした。

以下は、添削と言うより、葛藤の例として。

・摂氏三十度を切りて夏終る
・気温二十五度といへども初秋かな
・処暑はまだ来ざるに気温二十五度

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 0

雨降りぬ八月十五日正午

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 正午雨模様八月十五日

イサクさん、「赤茄子」句に対する添削、ありがとうございます。

「父箸を置き」…なおじいさんの提案句もそうでしたが、なんとも立派な「父」です。こちらは一言あるときには箸を置き、姿勢を正してから話し始めるような、厳格な父親像ですね。

さて、御句について、お礼にこちらも添削を・・・。これがまた、なおじいさんの気温「三十度」に続いて難しそうな、日付の句ですか。

時刻を示す「正午」と日付「八月十五日」が離れていることに違和感を感じます。
あと、一句全体がすべて漢字ということに意図があるのかどうかが気になります(経文や昔の公文書のようにしたかったとか?)。

提案句は、日付時刻の普通の順序に変え、漢字統一をやめ、また「雨模様」を「雨降りぬ」と完了形にしました。“これから雨が降りそうな様子”では語感として弱いと思ったので、もう終った事実として言い切っています。

個人的には、字余りになりますが、

・八月十五日正午は雨なりき

全部漢字を維持するとしたら、

・八月十五日十二時雨天也

といった感じが、淡々としいて季語に合っているかとは思うのですが、添削して字余りを作るのは気が引けるので止めておきました。

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 0

「茎の香の指に残れりトマト捥ぐ」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 茎の香の指に残れりトマト捥ぐ

よし造さん、「トマト」取り合わせ句への批評ありがとうございます。

対句表現とのご指摘。他の添削の中でも時折「対句」という語を見かけたのですが、私は初めて目にする言葉(入門書レベルでは問題にされない?)なので、ご教示いただけたら幸いです。

とりあえず、“対句表現”と聞いて、思い浮かぶ名句は「鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし」(三橋鷹女)。なるほど、私の句も2つのフレーズを同じくらいの大きさにし、助動詞をそろえています。この形は、私の句では“偶然の産物”でしたが、これが自分が思っていた以上に効いてしまった感があります。

“偶然の産物”と申しますのは、お題「トマト」先にありきの取り合わせ作句だったために、「トマトや」とは始められず(これだといきなりの字足らず)、「赤茄子や」と始めるのは避けたく(投句2句目も「赤茄子」というのはちょっと・・・)、ということで、トマトの1フレーズを「トマトは○○○○○」で末尾に措くと先ず決めて作句に入った、ということです。これで、同じくらいの長さの2つのフレーズをぶつけ合うこととなりました。そして、「トマト」にぶつける語を「戦争」に決めました(前日にイサクさんの「八月十五日」句に接していたので、割と近くにあった言葉です)。二物衝撃とするからには、ぶつかる前に転倒してしまうような表現は避けたかったので、各フレーズは読み手がなるべく不自然さを感じない、いわば“当然”のものにし、形を整えました。

こういった経緯の作句なので、「戦争は愚かなのは当然だ、トマトが赤いのは当然だと読めます」というのは、ある意味ではその通りかもしれません。

さて、御句について。

・私自身はトマトを育てた経験はないので実感はないのですが、茎にも香があるものなのですね。
・形式的に気になるのは、語順でしょうか。「茎の香」と直接つながるのは「残る」、「指」とつながるのは「トマト捥ぐ(手)」で、それぞれ互い違いに登場している感じがします。

素直に一文に通せば

 トマト捥ぐ指に茎の香残りたり

といった感じになると思います。ただ、これを提案句にするのには躊躇があって、「トマト捥ぐ」という動作の主体は「手」で、「トマト捥ぐ指」は変か、と言って、「トマト摘む指」だとミニトマトみたいになるなあ、と。提案句は無しで批評のみ、とさせていただきます。

・・・と、投稿しようとしたところに、なおじいさんの提案句がありました。「トマト捥ぎ」で始まる提案句を推します。

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 0

満天の星を指さす浴衣の子

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 満天の星空仰ぐ藍浴衣

山田優さん、はじめまして。

・満天の星は、羨ましいです。私はずいぶん見てないなあ。
・「藍浴衣」は実景のようですが、「藍」の色はこの句にあまり必要がないように思います。
・主語がないので「藍浴衣を着た子」ではなく優さん自身の動作に見えます。
・動作の表現「仰ぐ」はちょっと大げさに思います。

あと、イサクさんの批評、添削を受けた者ではないですが勉強になります(今までの作句に、“重複表現”はあまり考えていなかった・・・)

提案句は、動作の主体「子」を入れることと、動作表現を少々大げさな割に頭しか動かしていない「仰ぐ」から、もう少し体に動きのある表現に変えました。「あの星が一番おっきい!」とか。

よろしくお願いします。

点数: 0

長谷機械児さんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

初詣一里塚めく句碑をたどり

回答数 : 5

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父と子を追ふ夏休の掃除機

回答数 : 7

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大南風やくざな鳥の来て騒ぐ

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汗ばむやネクタイにつながれしまま

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ヒートンぐりぐり薄暑の壁抉る

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投稿日時:

長谷機械児さんの添削依頼2ページ以降を見る

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乙姫の赤い思い出京の秋

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要望:褒めてください

春愁や越後平野のど真ん中

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夕涼み戦いはまだ続いてる

作者名 なお 回答数 : 16

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