俳句添削道場(投句と批評)

長谷機械児さんの添削投稿の古い順の90ページ目

「麦わらの帽子の君の影を踏む」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 麦わらの帽子の君の影を踏む

初めまして。

句の半分以上が、あいみょんの「マリーゴールド」のサビ。

これを“本歌取り”として見ようと思えば、元歌に対するリスペクトだったり、元歌でない部分の独自性やインパクトだったり、といった点を気にするのですが、この句は…。

「影を踏む」は晴天の下にいる二人の距離感みたいなものを言い表そうとすると、割とすぐに思いつくものと思われます(私も以前、その動作を詠んだ句で雑詠に投句し…見事にボツでした)。

元歌との関連については、リスペクト云々は私には余り感じられず。元歌において、二人の距離感といったものは別の表現が既に十分にされていて、ここに「影を踏む」を足した句を出してきても、これを“本歌取り”だとすると「元歌に対してどういうスタンスなのかよく解らない」と感じます。

ゆきおさんは、この句の実作者ではなく“投稿の代行”のようなので、厳しい言葉はあまり意味が無いかもしれませんが…。

よろしくお願いします。

点数: 0

「顎髭とジャケット爽う日傘かな」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 顎髭とジャケット爽う日傘かな

こんにちは。

「顎髭とブルゾン爽う日傘かな」句の意味がよく解らず、「爽う」はさっぱり解らず(五七五の音数からすると3音らしいと推測するものの…)。

「爽う」を検索すれば、「たがう」と読み、「まちがえる」という意味だそうで。引っかかったWebサイトによれば「漢検1級レベル」とか。語彙が分かったところで、句意は解らないまま。

あごひげとブルゾンとを間違える日傘であるよ…?

…と、見ていたら、下にこの投稿があり、「爽やか」の意味で使いたいらしい…とすると、「爽う」は結局どう読ませるつもりだったのか解らなくなる…。

もう一点。「顎髭とブルゾン」という語から“さわやか”という印象を導くのはなかなか難しいのでは?(どっちかというと、両者とも暑苦しい物のような…) 季語「日傘」がその印象に至る補助になっているとも思えず。

以下、添削とは言えませんが、「あごひげ」を夏の清涼感と繋げることを試みる句として、

 顎髭の男ひとりの橋涼み
 涼しさや鬚ととのへしバーテンダー

よろしくお願いします。

点数: 3

「睡蓮や朝はみづより生まれ来る」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 睡蓮や朝はみづより生まれ来る

こんにちは。

特選二席おめでとうございます(今朝録画を見ました)。

選者もゲストも「巧者」「こうは詠めない」と絶賛。
季語の物自体がいなくなった後の、もはや何もない「場」自体を描写する句は凄いですね。

この睡蓮の句にも通じるところがあるかと思います。
(「生まれ来る」と措かれた「朝」は、まだ睡蓮の咲いていない時間だったり)

よろしくお願いします。

点数: 2

「炎天に帰国メダルをお土産に」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 炎天に帰国メダルをお土産に

こんにちは。

暦の上では夏終盤ですが、なおじいさん的には夏の盛りなのかも。
(いや、しかし、暑すぎか…)

御句、コメント「時節に合わせてみました。」とのことですが、
“実はオリンピックとは無関係な景のつもりだったり?”
などと疑りながら読みました。

それは「お土産」の「お」から。
前句の「地蔵様」の「様」もですが、十七音に収めることを考えると
真っ先に切り捨てそうなところが捨てられずにあるのは、
ここに意図があるのではないかと。

「土産」でなく「お土産」。家族友人などの近しい人の間でやりとりされる物のように感じます。

そこで、

子(あるいは孫)が修学旅行先のオーストラリアから真夏のニッポンに帰ってきた。
「お土産」といって、なんだか大事そうに持ってきたが…、安っぽいメダル。予想外に軽い。
(自分も昔、修学旅行ではしょーもないものを買っていたなあ…、などと回想も)

といった感じにも読めるかな、と。

コメントにある「ヴィトン」だったら「お土産」の語感と何か合わない感じがするので、
「メダル」で良かったと思います。(仮に「ヴィトン」だったら、「お」を取って語順を変えて、

 炎天に帰国土産にルイ・ヴィトン

でしょうか)

句としては、以下の二点が気になりました。
・「帰国」が説明っぽい。
・「炎天に」の「に」が意味を取りづらい。

添削としては、

 炎天やメダルをひとつをお土産に

 (「炎天へ」も考えてみましたが、いったん切るかな、と)

今後ともよろしくお願いします。

点数: 2

「炎天に帰国メダルをお土産に」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 炎天に帰国メダルをお土産に

直後の再訪、添削した句の誤記訂正です。

「炎天やメダルをひとつをお土産に」

「炎天やメダルひとつをお土産に」

それでは。

点数: 2

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