「春一番開口一番君一番」の批評
回答者 長谷機械児
添削した俳句: 春一番開口一番君一番
塚本夏樹 さん、はじめまして。
御句について。
褒められるところは、動詞を使っていないところ。
気になるところは、定型でない(6・8・6)とか、季語「春一番」は本意に合っているか?とか…。
「優し目」に、ということなので、上記の点は脇において、それより何より気になる一点だけ。
何より気になる一点は、「一番」の畳みかけ、特に三つ目の「君一番」です。
同じ言葉を繰り返すという技法は、俳句でもありますが、やり過ぎは“言葉遊び”“駄洒落”として受け流されます。技法のために句意を殺しては本末転倒です。
早春の強風を受けながら(もしくは強風の吹く様を窓越しに見る室内に居て)、口を開くやいなや出てくる言葉が「君一番」…そんな言葉がありますか?
春一番の勢いを借りて、“開口一番”と「一番」のリフレインで勢いを増幅させて、下の句で言い放つ言葉は、より直球で良いと思います。
春一番開口一番君が好き
今後ともよろしくお願いします。
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