「秋刀魚焼くにほひをまとふ余生かな」の批評
回答者 長谷機械児
添削した俳句: 秋刀魚焼くにほひをまとふ余生かな
げばげばさん、「城門」「天目」句の批評ありがとうございます。
御句について。
私も、詠み手自身(省略された「私」)の「余生」と読んでしまいました。随分しんみりした句で・・・、と。
季語「秋刀魚」難しそうですね。即物的に読もうにも、「さんま」そのものを描くとしても描きづらい(季語が動く。どんなに見つめてみても、他の魚でもよいことしか見えてこない)。人間を入れ込んでみるとなんだか人情話かホームドラマみたくなる(それこそ匂いがつきまとう)。秋刀魚を焼いたときの火の激しさの描写に逃げる手もあれどこれは類句一直線(角川の歳時記における「秋刀魚」では、例句の半分くらいが「火」の句でした)。
これはもう、開き直りが必要なんでしょうかね。私は実際に秋刀魚をこのように見たんだから!(アジでもイワシでも同じことだろうが、類句だろうが関係ねえ)と。
今後ともよろしくお願いします。
点数: 1