俳句添削道場(投句と批評)

長谷機械児さんの添削最新の投稿順の5ページ目

「春愁や書架の分厚き古書の列」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 春愁や書架の分厚き古書の列

こんにちは。

切れ字、助詞に手を加える一案を。

 春愁の書架に分厚き古書の列

「書架の」に引っかかりを覚えました。書架に本が並んでいるのは当たり前であるところ、この句の「書架」は何も形容されずに宙ぶらりんな感じ。季語「春愁」と「分厚き古書」の間で、とりあえず音数を埋めているだけ、みたいに見えました。
「書架」を補強する語が欲しいな…というところから、それができるのは季語「春愁」なのでは? という思いつきです。

「列」も気になるところなのですが、これには案が浮かばないので手を出さずにおきます。

点数: 2

「狐火の如くホーム一人夜勤明け」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 狐火の如くホーム一人夜勤明け

こんにちは。

こんなのは如何でしょう?

 狐火や駅のホームに吾ひとり

・「狐火」(夜中)と「夜勤明け」(明け方~早朝)に、時間のズレを感じました。
・「夜勤明け」という言葉が「ホーム一人」の理由説明と見えますので、それならば十七音の中には不要と考えます。
・「ホーム」は、駅のプラットホームのことと読み、そう解るように語を足しました。
・中七下五「ホーム一人夜勤明け」に助詞が全くないというのも、窮屈に感じました。また、このために「の如く」の比喩の対象がよく解りませんでした(「一人」でいることなのか、「夜勤明け」という状況についてなのか、あるいは「ホーム」の景色(※)なのか…)。よく解らないので、切れ字「や」で取り合せる形に。

※「ホーム」の景色が、「狐火」(冬の夜に多数の怪火が点滅する現象)に喩える対象としては一番しっくりくるかなと思ったのですが、それだと文法的には「の如き」とすべきことになり…。解らないのに文法誤りという断定も出来ないし、さて?

点数: 0

「花冷えや引越し部屋の鍵掛くる」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 花冷えや引越し部屋の鍵掛くる

こんにちは。

こんなのは如何でしょう?

 花冷えの部屋引き払ふ鍵掛くる

・下五に置いた「鍵掛くる」は、退去の最後の一瞬間を切り取る語として良いと思いました。
・他の方のコメントにもありますが、「引越し部屋」という言い方には引っかかりを覚えましたので、別の語に言い換え(動詞が多くなりましたが…)。

点数: 0

「草叢に小さい宇宙や蒲公英」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 草叢に小さい宇宙や蒲公英

こんにちは。

こんなのは如何でしょう?

 道の辺に蒲公英といふ小宇宙

・「宇宙」を発見する場所としては「草叢」よりももっと何気ない場所がいいのではないかと、「道の辺」に。
・素直な発見の句というものは、別に破調を試みなくても良いように思い、五七五の定型に。
・多数の小さな花が集まって一つ花の形を作る、というのはタンポポに限ったことではない(アザミとかシロツメクサとか)ものの、その後の球状の綿毛の姿など想像すると、タンポポという植物に対する「宇宙」という把握は悪くないと思いました。が…、

「タンポポ 宇宙 俳句」とgoogleで検索すると、NHK俳句(2019/04/07放送)の特選句が見つかったりして、「蒲公英」×「宇宙」は既に先行句のある組み合わせ。もうちょっと工夫が要るのかな、とは思います。

点数: 0

「降る雪やいちご白書をもう一度」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 降る雪やいちご白書をもう一度

「エイジちゃん」さん、こんにちは。

御句について。

歌の内容の要約を五七五に収めました、というのだと宜しくないと思いますが、歌のタイトルを拝借したところで叱られやしないと思います。(この歌のタイトルからして、映画の題名を拝借していたり…)

「降る雪や」とくると、

 降る雪や明治は遠くなりにけり/中村草田男

どうしてもこの句がまず想起され、御句は、上五も中七下五も一緒になって、ひたすら昔を振り返っているように見えました。
中七下五に昔を振り返る感慨が十分にあるので、上五は、「別の季語ないものかなあ」と思います。

同じ雪の季語ですが、

 風花やいちご白書をもう一度

とかどうでしょう。

今後ともよろしくお願いします。

点数: 1

長谷機械児さんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

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回答数 : 7

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回答数 : 3

投稿日時:

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