俳句添削道場(投句と批評)

長谷機械児さんの添削得点の低い順の3ページ目

「猫の声今宵の月に響きけり」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 猫の声今宵の月に響きけり

咲奈さん、こんにちは。

今宵の月(=十五夜の満月)と、時節を特定した季語を使っているので、恋猫の声ではなく、いつもの「ニャーオ」という鳴き声なのでしょう。その時分に、虫の声でなく、「ニャーオ」と猫の声のほうが響く。寝静まる「みんな」の中には「虫」も含まれていた。
明るい名月の夜なのに、動く物無く、猫の声だけ聞こえる。なるほど、異様・ファンタジーの景と思います。

直すところはないものと思います。

一案として、

 猫の声今宵の月に響かせり

なんていうのはどうでしょう。能動的。猫が月に声を聴かせようとしている。満月の夜、他の何者も音を発しないなか、猫が小さな声で月にアクセスしようとしている! まあ、お遊びですが。異様・ファンタジーなので。

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 0

「白日傘閉づや世界を染めながら」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 白日傘閉づや世界を染めながら

イサクさん、「猫じゃらし」句の添削ありがとうございます。

「よくあるアプローチなんですかね・・・?」について、
人間の描写に植物の季語を取り合わせる形の句を作る前段階として、植物から“性格”を導き出すということは普通にしていると思うのです。

 ○○○○な女や×××の花
 ○○○○してをり×××の花

といった句を作るとして、「×××の花」が実景(「○○○○な女」「○○○○している人」と居合わせたときに偶々咲いていた花)ということは無いだろうと思うのです。どんな花ならどういう性格・振る舞いの描写に合うか検討するのに、植物の“性格”を導き出すアプローチはあったろうと思います。

そして、このアプローチだけを突き詰めると、「性格が八百屋お七」の句(京極杞陽)になったりするのではないか、と、これは私の勝手な想像ですが。

御句について。
白日傘というものは、浜辺に立てる大きなパラソルみたいなものなのでしょうか? 天に向かって直立した状態のまま閉じるという動作を普通の日傘ではしない(傘というものは、自分の手前に倒してから閉じます)ので、いろいろな方の推理(自分の視界がいくらかひらけて青空が見えるようになったり、傘の下にあった影が消えていったり)は、多分どれも違うように思いますが。

それで、正解が何なのか、と問われても、それは私も解らないのですが。

それでは、今後ともよろしくお願いします。

点数: 0

「名城の堀の水抜き牛蛙」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 名城の堀の水抜き牛蛙

カイさん、はじめまして。

・先の句は私は添削しないままでしたが、この句でも使われている「名城」という語が気になります。この「名城」は、「名だたる城」でしょうか「名古屋城」の異名でしょうか。句の中で、名だたる城であることに何か意味があるのでしょうか。あるいは、名古屋城に思い入れがあるのでしょうか。
・先の「夏休み」俳句なら、夏休みにまた変わった経験を・・・とは思ったのですが、こちらは、水を抜いたらウシガエルが居ました、というただの報告に見えます。

以下は私の想像でしかないので、参考として(実際の牛蛙は、何を契機に鳴くものなのでしょう。よく耳にはしたのですが)。

 堀の水抜けば鳴くなる牛蛙

今後ともよろしくお願いします。

点数: 0

「種も食う勢いで食う西瓜かな」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 種も食う勢いで食う西瓜かな

ダックさん、はじめまして。

御句、拝読いたしました。

・食べ物を前にした子ども達の(おもに男兄弟どうしの)の熾烈な戦い、わかります。
・動詞「食う」を繰り返す三段切れ(同じ動詞を使うことでつながりがあるから、三段切れ自体はあまり気にならない)と思うのですが、上五中七の威勢良さがあるだけに、最後に「かな」で終らせるのは急に大人しくなったように見えました。体言止めで終らせるのが良いとは思うのですが、私にはいい下五が思いつきません。

とりあえず「西瓜」名詞止めで、いろいろ考えてみたものの・・・

 一心に種ごとかぶりつく西瓜
 ただただ食らふ種ごと食らふ西瓜

一句目は繰り返しが消えてしまいましたし、二句目は韻律何処に行ったんだって感じですし。

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 0

「西瓜食ふ若者五人無人駅」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 西瓜食ふ若者五人無人駅

イサクさん、「無人駅」「観覧車」句への感想ありがとうございます。
「解体すすむ」確かに。直接見ていない解体中の観覧車を具体的に描こうとした結果、説明になっていました。
「ゴンドラ取れし」が事故に見えるというのは、言われてみればそうですね。当初は「カゴ外されし」だったのですが、「苺摘」の直後に「カゴ」ってあまりにもぴったり即いてるので、「ゴンドラ」に変えた結果、あんなことに・・・。

御句について。添削でなく感想を。

しばらく、その場で西瓜を食べることのできる無人駅というものが想像できず(無人駅って、駅そのものも駅周辺も不便な所では?)、そんな措辞はないものの、実はAI制御の無人コンビニ(商品に「カットスイカ」あり)も整備された最新ハイテク無人駅か!? とか考えていました。
げばげばさんの「線路を歩くリバーフェニックスみたいな5人」なら、なるほどそんな景色もあり得るのか。些かアウトローの感がありますが(冒険少年たちはそのスイカをどこから調達してきたんでしょうね。無人をいいことに、ホームで西瓜割でもしますかね)。
海水浴やフェス等のイベント時の駅は、普段は無人駅だとしても、臨時改札口ができたり、警備員・誘導員が配置されたりして、「無人駅」と詠む景色ではなくなっていそうなので、そういうのではないだろうと思っています。

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 0

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