「主なき部屋の清掃小春かな」の批評
回答者 長谷機械児
添削した俳句: 主なき部屋の清掃小春かな
マサトさん、こんにちは。
御句について。
・「主なき部屋」という字面に、故人の部屋というイメージを持ちました。これに「清掃」ときたら、遺品整理や特殊清掃といったものに…。
・「型・その3」の練習とすると…。末尾の切れ字「かな」について、途中で切らないことで下の句の言葉で句全体包み込む、といったことを「20週俳句入門」には書いてあります(私の手許にあるのは電子書籍版で、70%のところ。第15週-「漢字・平仮名・片仮名」-〈さとみの句〉の中)。御句は「清掃」の体言止めで中七に切れが入っているので、「小春かな」が取り残されている感じがします。
・「小春」は季語としてちょっと時季が早いかなと思います。が、「少し前の思い出」なので、ちょうど「小春」の頃だったのかもしれず…。
コメントにある景を句にしようと思うと「妻の留守」という語を下五に置くのが良いかなあと。型が変わりますが、
小春日や掃除はかどる妻の留守
「型・その3」に拘ると、
妻留守にする部屋を掃く小春かな (何か窮屈…)
掃除機の音ひびかせる小春かな (妻の要素を消して清掃を具体化)
今後ともよろしくお願いします。
点数: 4