俳句添削道場(投句と批評)

げばげばさんの添削得点の低い順の1044ページ目

「コーヒーのミル引く音や五月来る」の批評

回答者 げばげば

添削した俳句: コーヒーのミル引く音や五月来る

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

御句。毎日きいてるミルの音に今5月を感じたということなら、けり、が佳いかもしれません。コーヒーをひいたら5月が来るわけではないのに、コーヒーの音に5月を感じるわけですもんね。
ミルは省けるというコメントは確かにと思いました!狩人さん、建設的なこと言ってくださることもあるのに、なぜ闇のままなんだろう、句やスレッドは立てないのかなあ。すごい句詠みそうだから句が見てみたいなあ。

コーヒーを挽く音に五月来たりけり

点数: 4

「佇むや芒の茂る廃線路」の批評

回答者 げばげば

添削した俳句: 佇むや芒の茂る廃線路

こんにちは。
いつも勉強させていただいています!

ありがとうございます!!肋骨と胸骨がちがう場所とは!ご指摘ありがたいです!

御句。少し作句についての話になります。長ければ読み流してください。

佇むや、というかたちは色々指摘はあるかもですが、このかたちの句はないわけではありません。
佇むや吾も色なき風の中/小川恵

一方、実景だと思うので、あれですが、廃線、佇む、芒のチョイスは雰囲気が出やすいワードが並んでしまった感があります。

廃線路というさびしげな場所に芒の中というさびしげな季語がつきすぎているように感じます。そこに動詞が「や」で強調されて、佇んでいるぞ!すすきの茂る廃線路のなかで。となると、これでもか、と重ねているような感じです。

読者にすこしのおどろき!こうくると思ったら予定調和とは違う何かが来た!というものを与えられるとよいなと思うんです。だから細部の描写としきりにいわれるんだと思います。

句材を変えずに話すとして、添削ではなく作句の考えとしての一意見です。

廃線の鉄路〇〇〇〇夕すすき

たとえばこういう形。
線路のどういう様子に感慨を持ったのか。

廃線の鉄路まつすぐ夕すすき
とかであれば、廃線になってもなおもまっすぐつきすすんでる感じに心が動かされてる。

廃線の鉄路曲がりて夕すすき
とかであれば、逆にカーブしていく視点とともに列車が走ってたころの軋む音が想起されて、想像に時間軸が出ます。

廃線の鉄路に起伏夕すすき
とかであれば、平坦と思ってみたものに微かな起伏があり、しずけさの中に少しのうねりを感じる。

夕すすき、という選択は、夕景もベタベタすぎるという指摘があると思いますが、三音季語なので、夕、と時間情報を補足したり、大すすき、とか、すすき原、とか広がりや空間を出して見たり、二音でやれますよ、という意味です。

そして、いずれの選択にしても、やはり作中主体は佇んでるんじゃないかなあ、と想像できるので、佇むや、ときて、やっぱり佇んでいるよね!と思ってた通りの展開が来る感じです。

たとえば、極端な例ですが、
疾走や芒の茂る廃線路
目覚むれば芒の茂る廃線路
とかなら、なぜ走るのか、なぜ廃駅で眠ってたのかという想像が始まって、予定通りにならない、置く意味が出てきます。

わたしごときがなんだかんだ書きましてすいません。的外れなら流してくださいね。句作論ばかり話してあれですけどね。でも添削という力がなかなか3年目のわたしに持てるものでもないので、鑑賞したりこういう詠みかた考う方をしてると共有しあったり、そこに道場の新たな価値もあるように思います。

細部の描写やささやかな発見こそ、読み手のこころにすこしだけ波紋を立たせられると思って日々モノを見ています。 
わたしもなかなかできなくて悩んでるのですが、あと一歩細部に寄る、というのが、ポイントかもしれません。
また、話せたらよいですね!お邪魔しました。

点数: 4

「葉の先をこらへきれづに露の玉」の批評

回答者 げばげば

添削した俳句: 葉の先をこらへきれづに露の玉

コウさんこちらでは久しぶりです!

イサクさんが全部言ってくれたので!類想が悪いわけではないけど、類想を土台にして少しのオリジナリティで脱けましょう、という投句先ではあるかも。

結社に属さないわたしがあのサイトで勉強するのは、あのサイトを大量のデータとして見てるということ。イサクさんもそうじゃないかなあ。
ふつうはそれこそ30くらいの入選作品しか発表されない投句先が多いのに、
あのサイトはあれだけたくさんの人が同じ季語で詠んで、あれだけの数が掲載されるので、この季語はこういう発想はあるあるなのかあ、とか、人はこういう言葉使いやすいけど、露じゃなくても使いやすいだけの措辞かも、とか。同じ句材で一音二音で水曜以降に行ってる句はたしかに何かが優れているのか、とか。合ってるかはわからないけどちゃんと全部じぶんなりに腑に落としていきます。

たとえば、今回水曜に
草の葉をこぼるるまでを露といふ/中岡秀次
葉脈の露の起伏の匂い立つ/富士桜花
荒草におく露といふひかりの実/にゃん
いもの葉を濡らさず走る露のつぶ/山崎千晶

葉や草と露の句があります。こういう句は何を工夫してるのか。考えてみると勉強になります。

露がこぼれるシーンを詠んでるのだが、どこまでを露と呼ぶか断定してしまおう。
露の起伏とズームアップした上で視覚→嗅覚に転じた共感覚で表してみよう。
露をひかりの実と見立てて、草をさらに具体的に。おく、という動詞の選択。
露に濡れるのは当然だからこそ、濡らさず走る、という中七に観察とその一瞬間をパシャリと切り取ろう。

葉や草と露を詠んでも、いくつもの小さな工夫がオリジナリティを生んでるのがわかります。

そして、今後、
そうかどうかわからないことも強く言い切ることで詩になる場合があるなあ。
視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚を交差して受容すると詩が生まれたりするなあ。たとえば、甘やかに日暮れる、とか、しづやかに匂ふ、とか。
葉をこぼるる露、を、おく、走る、と動詞二、三音で、より精度の高い具体的な描写にできるかも、動詞選択を粘るようにしよう。

とか、真似をするわけではなく、素敵だと思う句がなぜ素敵なのかのメカニズムもちゃんと考えておくと、自分が推敲するときに、素敵な句に変化させていく術をたくさん抽斗に持てるというか。そういう意味であのサイト、月から金まで大量の句が出るので勉強になってます。
コウさん、いま悩み中というなら、まずは、分析でなくてもいいから、好きな句を紙に書き出して、こういうのが好きだなあ、と並べるところから始めるといいかもですよ!

点数: 4

「焼きつける夏の思い出夕焼けと」の批評

回答者 げばげば

添削した俳句: 焼きつける夏の思い出夕焼けと

こんにちは。
はじめまして、杉本さん。

今回の句は学校に提出する句ということなので、できればそのまま出して先生から評価をいただくのもいいのかなと思いますが、それとは別にして。

句について気になるところをいくつか。
・焼き付ける、という言葉が「目に焼き付ける」という意味で読み手に届きにくいかもしれません。暑くて暑くて焼き付けるような夏の思い出とかがあったのかなあと思って読みましたが、目に焼き付けるという意味だったのですね。ちなみに俳句は詠み手の目に焼き付けられた景色光景を17音であらわして、読んでる人に同じような光景を再現化させられるといいなあというものなので、「焼き付ける」と言わなくても、「詠み手の目に焼き付いてるんだなあ」とわかってくれます。

・次に、「夏」「夕焼け」これがどちらも季語になるので、どちからに焦点をしぼりたいですね、景色が見えるのは夕焼けなので、これを残しておきましょ。

・最後に中七。「夏の思い出」これがどんな思い出なのかを具体的に具体的に詠むと、とても読んでる人がじんわりする句になります。
 たとえば、その夕焼けはひとり部活の試合に負けたときに見ているのか、友人の告白が失敗したときにいっしょに見たのか、入院してる母の病院見舞いの帰りに見たのか、文化祭の準備の帰りに見たのか、いろんな場面があると思います。そういう具体的な光景と季語「夕焼け」を掛け合わせると、読んでる人に届くのではないかと思います。
まずは、
 夕焼や〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
みたいな感じで、中七下五に、実際の光景の中で印象に残るシーンやモノを描いてみるといいと思います。

夕焼や部活帰りのたこ焼き屋

これはげばが部活帰り行ってたので、勝手に作りましたが。たとえばこういう感じで、「部活」った言葉で、状況は詠み手の人物像が出てきて、最後にたこ焼き屋とモノや場所や匂いなども出てきて。いつもそこに集まってるみんなでしゃべってるのかもしれないし、今日はみんなと来ず一人で来て夕焼け見てるのかもしれないし、具体的なことを詠むと、そこに書いてないことを読んでる人が想像しちゃうのです、そうすると成功です。

このたこ焼き句はもちろん使わずに、杉本さん自身の何かを入れこんでみるといいかもしれません。
もちろん、最初にも言いましたが、今の「焼き付ける」のまま提出するのもありですよ!また俳句に興味持ったら、ここに課題関係なく訪れてくださーい!

点数: 5

「プレゼンの出来はまずまず月冴ゆる」の批評

回答者 げばげば

添削した俳句: プレゼンの出来はまずまず月冴ゆる

こんにちは。
いつも温かいコメントありがとうございます。

プレゼンお疲れさまでした。まずまずの出来でとてもよかったですね、ほっとします。
「まずまず」だったかどうかを余白にして、季語に預けたいなあというのと、月冴ゆるが「冬」の冷たい凛とした感じだったので、ビジネスとほんわかを足してもいいのかなあと思ったのが感想でした。こんなのどうですか?ビジネス街から新橋へ繰り出すのでしょうか、なおじいさんのことだし😊😊

プレゼンを終へて月夜の八重洲口

点数: 5

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