「肩寄せて鍋つつき箸触れて笑み」の批評
回答者 なお
添削した俳句: 肩寄せて鍋つつき箸触れて笑み
御影石亭ひぎあさん、こんにちは。初めまして。
御句拝読しました。これから鍋の季節ですね。
気になりましたのは、一つの句の中に動詞が多いことです。
肩を寄せる、鍋をつつく、箸が触れる、笑み(がこぼれる)。最後の笑みは名詞としても、3つもあります。
動詞が悪いと言っているわけではないですよ。ただ、俳句は基本的に、一瞬の光景を描写する文芸です。動画ではなくて写真だとお考えください。
そうなりますと、動詞が3つもありますと、どうしても長い時間の描写になります。もちろん、みんな同時に行われる場合もありますが、そうなりますと今度は盛り込みすぎ、という問題が出てきます。
ここは、おっしゃりたいことはわかりますが、どれか一つの動作に絞ったほうがいいですよ。
俳句では、省略しても想像がつくものは省略してみる、というのがあります。
例えば、肩寄せて鍋をつつけば、大体は笑みがこぼれますよね。喧嘩しながらでもない限り。それで「笑み」は言わなくてもわかってもらえる。そんな風に考えてみます。
あと、ご自身で自句の読み仮名を振ってくださって有難いですが、「ばし」ではなくて「はし」ですよね?細かくてすみませんが、「ばし」ですと、ちょっとおかしいかと。
提案句はあらちゃんさんが、光景が想像できる素敵な句をすでに置かれていらっしゃいますので、そちらに1票入れさせていただきます。
よろしくお願いします。
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