「研ぎ上げてまずはトマトを真二つに」の批評
回答者 なお
添削した俳句: 研ぎ上げてまずはトマトを真二つに
こんにちは。知世様、いつもお世話になってます。
御句、いい感じで来ましたね。
まず、包丁という言葉は入っていませんが、「研ぐ」と言っていますから包丁とわかります。実は私は「まな板」をどこかに…とか考えたのですが、ここは主役のトマトを立てるためにも他の要素は控えることにしました。
「まずは」。私はここに知世さんの茶目っ気が出てると思いましたよ。包丁を研ぐなんていう行為はそうそう頻繁にするものではない。でも今回やってみた。そうなると色々切ってみたくなる。まずは手始めに…、そういう感じかと思いました。
そこで登場するトマト。これは季語だからというより、この場面で適役ですね。実演販売の人が言っていましたが、トマトは結構切りにくくて、切れない包丁だとぐしゃっとなってしまう。そのかわり、切れる包丁でスパッと切れた場合は、その断面の様子が鮮烈であるため演出効果が大だそうです。その意味でも「真二つ」という措辞はいいですね。
ご心配の夏感は、私は十分にあると思います。真二つのトマトで。もちろんトマトは一年中ありますし、真二つにすることも夏に限ったことではないかと思いますが、それを言っていたら俳句の心は理解できませんものね。
このまま鑑賞させていただきます。
点数: 1