俳句添削道場(投句と批評)

なおさんの添削投稿の古い順の1380ページ目

「消えそうで消えまいとする虫の音や」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 消えそうで消えまいとする虫の音や

宙也さん。こんにちは。
御句拝読しました。少しイサクさんのコメントと被ると思いますがご容赦くださいね。

御句まず、初読では意味がつかみにくいです。虫の声が何かの理由で消えそうになるが、虫たちは消してはいけないと頑張っている、という意味になります。
「消えまい」というのが虫の意思、願望になっているからですね。慈雨さんがおっしゃるように、虫がそう思っているかは人間にはわかりませんが、それは置いておきます。

ここでご自身のコメントを拝読。するとまた悩みます。
蝉の声が聞こえなくなったことは、夏のことですし、ややこしくなりますからもう忘れて、虫の音です。
一旦は涼しくなったから聞こえてきたが、今は注意しないと聞こえない、ということですよね?
そうなると、虫の頑張りの意思を示す「消えまい」という措辞の出る幕はないですよね?

また、最後に「や」を置くのはあまり意味がなく、なんとなく「虫の音」では四音で字足らずになるので付けたように読めますので、下五に置くなら「虫の声」に、「虫の音」なら上五に持って来た方がいいと思います。

・息止めて耳を澄ませば虫の声
・消えそうな虫の音耳を傾ける

点数: 1

「賢治忌や消毒液の匂う部屋」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 賢治忌や消毒液の匂う部屋

めいさん、こんにちは。拙句「書き味」の句にコメントおよびご提案句が有難うございました。
おっしゃるとおり、調べが良くないですよね。ご提案句はそれが解消されています。
「試す書き味」は「試し書き」でいいですよね、勉強になりました。

御句拝読しました。これはいい句です。私は宮沢賢治のことをあまり良く知りませんが、そうだったのですね?
一つだけ、「匂う」は「匂ふ」にすると、「や」の切れ字と釣り合うかと思いました。

点数: 1

「この道がふたつに分かつ花野かな」の批評

回答者 なお

添削した俳句: この道がふたつに分かつ花野かな

ヒッチ俳句さん、こんにちは。
拙句「書き味」にコメント有難うございました。二番でした(笑)。
「なめらか」「金の」面白いですね!
でも実際はボールペンですが(笑)。
名月の句を書き写すとの誤読は気をつけます。

御句拝読しました。
広々とした花野、そこを二つに分ける道に着目なさったのは面白いと思いました。
ただ、「道が分かつ」という擬人化的な表現よりも、「道によって分かれている」という描写はいかがかと思いました。

・真ん中に遊歩道ある花野かな
・中央を私道の通る花野かな

「道が二手に分かれると読まれないように」というご苦労、わかりました!

点数: 1

「柿ふたつ雨降る庭に紅さして」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 柿ふたつ雨降る庭に紅さして

ロミさん、こんにちは。
御句拝読しました。最近、そこまできれいな色の柿にお目にかからないのですが、見事に熟した柿の色は、柿右衛門でなくても感動しますよね。
それが雨に濡れれば照りも増すでしょうし、さらにいい景色になるでしょう。

ただ、私もイサクさんと同様、「ふたつ」と強調する必要があるかなぁと思いました。ここは数より色だろうと。そこで、

・雨の庭紅さすごとき柿の色

としてみました。ただ、わざわざ色と言わなくても、「紅さす」とか言っているのだから色に決まっているじゃない!味でも形でもなくて!となりますよね。
ですので色をやめて、数を残すバージョンを。

・雨の庭紅さす柿の二つ三つ

「ふたつ」に特別な意味があると思わせないように、二、三個、としてみました。
「ふたつ」に思い入れがあったらごめんなさい。

点数: 1

「刷毛万年青咲いておくれよ彼岸まで」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 刷毛万年青咲いておくれよ彼岸まで

笙染さん、こんにちは。
御句拝読しました。本当に植物にお詳しいですねー。

季語についてはイサクさんが詳しく解説くださっています。やはり、動植物を季語として俳句に使っていいかどうかは、歳時記に載っているかどうかを基準にした方がいいのではと思います。

私は御句、刷毛万年青という変わった名前の万年青を残して、彼岸を秋彼岸として季語としてみたらと思いました。
「咲いておくれ」の意味をどう取るかは私も同じように迷いましたが、素直に取れば、例えばお彼岸にお客様が来るから見せたいので残りも開花しておくれ、という意味であり、もちろんそれと同時に、いま咲いているのも咲き続けていてくれという気持ちが入っていると思いました。

・刷毛万年青輝け秋の彼岸まで

点数: 1

なおさんの俳句添削依頼

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