俳句添削道場(投句と批評)

なおさんの添削投稿の古い順の1367ページ目

「水引や日の丸の如き彼岸花」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 水引や日の丸の如き彼岸花

笙染さん、こんにちは。
御句拝読しました。珍しい光景をお詠みになったのですね。

ただ、私たちはコメントがあるからいいのですが、このコメントはどのように使うかと言いますと、コメントがなくてもコメントのような意味がつたわるだろうか?という尺度として読ませていただいています。

その点も含めて、御句について四点お伝えさせてください。

一点め、やはり、水引草と彼岸花の季重なりです。どちらも秋の季語で、それはいいのですが、俳句の読み手は、この作者の感動の中心は?と考え、そのヒントは季語になります。その意味からも、季語は一つにした方がいいと思います。そのために、片方は脇役になってもらうといいです。
二点め、「水引」ですが、これはこのままですと、植物だとは読んでもらえず、ご祝儀袋やのし紙のあのヒモのことだととられるのではないかと。

三点め、日の丸の如きですが、中八と言って、中の句の字余りはできるだけ避けるように言われています。「日の丸のごと」とすれば簡単に解消します。

四点め、その「日の丸のごと」ですが、これで、誰でもが、「白地の中に赤い丸いものが一つある」と、単に旗のデザインと読んでくれるとは限らないと思います。日の丸というのは、結構色々な意味を象徴していますから。

長くなりましたが、私は赤い彼岸花が30数年ぶりに咲いたことに感動なさっていると思いますので、そのことをお詠みになればいいと思います。

・日の丸や白き花壇に彼岸花

うーん、偉そうに長々と言った割には冴えない提案句で申し訳ありません。
ポイントは、彼岸花と比較したら圧倒的に馴染みのない水引草は入れずに考えてみたということです。よろしくお願いします。

点数: 1

「若竹の色爽やかになびく庭」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 若竹の色爽やかになびく庭

碧梧さん、こんにちは。初めまして。河東碧梧桐のようないい俳号ですね。
御句拝読しました。先に慈雨さんが適切なコメントをなさっていますので、重なる部分もありますがご容赦ください。

俳句季語を一番大切にするもので、季語が脇役になるとか、何かの舞台装置になることを好みません。
それからしますと、御句は、若竹が季語ですが、それが爽やかになびく「庭」が、主役になってしまっているような気がします。
もう一点、「爽やか」、これは風が爽やかであれば秋の季語ですが、御句では色が爽やかですね。ですから季語として扱わなくてもいいかと思いますが、逆に、「若竹」は、その色の爽やかさはすでに季語に含まれています。だから単に「竹」でなく「若竹」と言うのです。ですからその色についてはあえて爽やかと言う必要はないです。

これらから、例えば、

・若竹のざわわとなびく庭の隅
・裏庭になびく若竹さやさやと

よろしくお願いします。

点数: 1

「初月のやや三千に生まれけり」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 初月のやや三千に生まれけり

竜虎さん、こんにちは。
御句拝読しました。
私は、「生まれけり」というから赤ちゃんのことだと推測し、「やや」とは「およそ」とか「約」のことかと思いました。
「三千」は確かにわかりにくかったですが、「やや三千」で約3000グラムの赤ちゃんが生まれたのだと思いました。

そしてイサクさんのコメントを拝読。なんと、ややとは赤ちゃんのことだと!そっちか!

私は何を考えていたのか。ギャグのよう。でも真剣でしたよ(笑)。

・初月や三千グラムを授かれり

「約」も「赤子」も無くなりましたが、

・初月や赤子は三千グラムなり

では報告になりますものね。
でも健康で良かったですね!

点数: 1

「奏でゐる太陽がいっぱい今は秋」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 奏でゐる太陽がいっぱい今は秋

おかえさきさん、こんにちは。
御句拝読しました。娘さんの安産わお祈りします。

御句、上五の「奏でゐる」、ちょっと不自然な感じがしました。また、太陽がいっぱいを中の句に置きますと、確かにリズムが今一つになりますね。

固有名詞ですけど句またがりにしますか。

・太陽がいっぱいを弾く秋の夕

でも、映画のタイトルとわからない人には訳わからないかもしれませんね。

点数: 1

「鶏頭や黒雨に追われて雨宿り」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 鶏頭や黒雨に追われて雨宿り

碧梧さん、こんにちは。
御句拝読しました。すでにみなさんがコメントなさっていますが、私も置かせてください。

黒い雨、これはおかしい、とまでは言いませんが、コメントからも「黒い雲」ではないですか?黒い雲から落ちてくるのは普通の雨。「黒い雨」は、我々年寄りには別の意味があり、できれば避けたほうがいいと思います。それに、それほど重要な意味を持つわけではないですよね?
雨と雨宿りの重複を避けることもできますし。

提案句は、先に名句が出てますので控えますが、要するに、鶏頭を見たくて雨宿りしたわけではなく、雨宿りしたらたまたま鶏頭があったという順番を大切にしたいです。

点数: 0

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