俳句添削道場(投句と批評)

なおさんの添削得点の高い順の1364ページ目

「蒟蒻に味の染みたる芋煮会」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 蒟蒻に味の染みたる芋煮会

駒川義輝さん、こんにちは。
御句拝読しました。私は好きです。いいと思います。素直で気持ちがいいです。

単に、具の一つに味が染みているというだけかもしれません。でもだからこそ、私は、なかなか味の染み込みにくい蒟蒻に味が染みているとお詠みになったことで、光景が浮かぶし想像も膨らみます。

それにこの具が大根や人参、あるいは里芋とかだと、どちらに重心がとかはあっても。季語が二つになりますしね。食品の蒟蒻は季語ではないし。

ちなみに、蒟蒻は包丁で切るのではなく、ちぎって入れた方が味が染みるらしいですよ(笑)。

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「じゃあまたと手をふる君や息白し」の批評

回答者 なお

添削した俳句: じゃあまたと手をふる君や息白し

鷹司晶子さん、こんにちは。
御句拝読しました。
私は「北の国から」は見ていませんでしたのでわかりませんが、このような場面はよくありますよね。

掲句、中七を「や」で切れを入れていらっしゃいますが、「じゃあまたと手を振る君の息が白い」のであれば、このまま「の」で続けるほうがいいのではと思います。

・じゃあまたと手を振る君の息白し

ただ、「や」を入れることにより、さらに「君」の笑顔を強調したり、君への思いを強くしたいという考えもおありかもしれません。また、息が白いのは君だけではないということもありますよね。

・・・そうなるとわからなくなってきましたので、この辺で失礼します。

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「通学路気付くとそこにセミの声」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 通学路気付くとそこにセミの声

佐々木芽依さん、こんにちは。初めまして。
御句拝読しました。セミはもう鳴かなくなったので、ちょっと季節はずれですが、ここではそれは気にしないでいきましょう。

句の中に「通学路」と入っているということは、学生さんですか?
カッコイイ感じにするのはなかなか難しいのですが、ご要望に添えるでしょうか。

先に鈴屋いるかさんもおっしゃっていますが、「気づいたから俳句にする」のであって、気づかなければ俳句にもならないですね。ですから、「気づくと」というより、なんで今まで気がつかなかったのか、なんで今日は気がついたのか?というようなことを入れてみましょう。少しカッコ良くなるかもしれません。

・試験終え蝉の声聞く通学路

試験が終わってホッとした気持ちを詠んでいます。

・友やすみ一人の通学蝉時雨

蝉時雨とは、蝉がたくさん鳴いていて雨のようだという意味です。いつもはお友達とおしゃべりしながら通うので気がつかなかったけど、お友だちが欠席。一人だと、こんなに蝉が鳴いているんだという感じ。

・イヤホンを忘れ通学蝉の声

いつもはイヤホンをして音楽を聴いているけど、今日は忘れたので…という句です。

次に、「や」とか「かな」などを入れるとカッコ良くなるかもしれません。これは切れ字といいます。

・空蝉や通学ルート変えてみる

空蝉(うつせみ)とは、セミの抜け殻のことです。

・蝉時雨遠く聞こえる小径かな

なんか俳句っぽくなりましたか?

でももしこれが学校の課題とかであれば、そのまま飲み込んでしまわずに、あらためてご自分で考える参考くらいにしておいてくださいね。
よろしくお願いします。

点数: 0

「寒月に守られながら漕ぐペダル」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 寒月に守られながら漕ぐペダル

鷹司晶子さん、こんにちは。
御句拝読しました。前句の時から悪くないなとは思いながら、コメント悩んでいました。

悩みどころ1:
月が守る、月に守られるという表現はどうなのかという点。
その2:
ペダルを漕ぐというだろうか?ペダルは踏むもので、漕ぐのは自転車ではないのか?という点です。

まず1について。
これは「月が私を守っている」と言ってしまうと、「月のことがなんでわかるの?」と違和感が生じるのですが、掲句の「月に守られている」という表現であれば、それは受け手の気持ちの問題ですから、「あり」ではないかと。

その2については、最初のスタートの時は「踏むペダル(ペダルを踏み込む)」がいいと思いますが、これはすでに走っている状態の句(「守られながら」でそうとわかる)ので、回転中を示す漕ぐでいいだろうと。ペダルを漕ぐ、なのか、自転車を漕ぐ、なのかは、特に深刻に考える必要もないかと…(オールを漕ぐ×ボートを漕ぐ)。

従って、前置きが長くなりましたが、このままいただきます。

点数: 0

「同行のほころぶ頬や斑紅葉」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 同行のほころぶ頬や斑紅葉

鈴屋いるかさん、こんにちは。
御句拝読しました。
これはげばさんのおっしゃる通りです。確かに同行の方々の頬がほころんだのだとは思いますが、それでは基本形にならないばかりか、「そりゃそうだろうなぁ」という散文的な構成で終わってしまいます。
きれいなむら紅葉を見れば、誰でも微笑んでしまうでしょうから。

その点、げばさんのアドバイスは、簡潔にして要領を得ています。
提案句は、普通はげばさんの句がいくらいいと思っても、悔しいので(笑)自分で置こうとするのですが、今回は、これ以上の提案句は無理です。
ああ悔しい(笑)。

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