俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の1525ページ目

「安寧を重ねし樅の白さかな」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 安寧を重ねし樅の白さかな

おはようございます。

慈雨様からも出ている「おウチde俳句くらぶ」の「俳句季語辞典」
こちら、「歳時記」として使うには信頼性が乏しく、
夏井いつき先生が注意してあきらかに季語ではないものの削除を指示したり、
『なお、季語の選定・採用含め、夏井いつき先生は一切関与しておりません。
 朝日出版社の責任下で収録・サービス提供しておりますのでご了承ください。』
というお断り文書を入れさせたりするなど、若干、ネット俳人を困らせている代物です。
例句(つまり過去句の実例)の掲載もなく、
私も単語の参考程度に使っていますが、歳時記としては使っておりません。

ネットでは「安寧」以下の情報も出てきます。
「安寧」
② 冬の別名。《 季語・冬 》
[初出の実例]「安寧」(出典:俳諧・俳諧小筌‐冬(1794))
[その他の文献]〔爾雅‐釈天〕
引用:コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E5%AE%89%E5%AF%A7-429657

ということで「安寧」=「冬」という意味で使われていた、という過去はあるようです。が、どのように使われたか和文・漢文含め実例がやはり見つかりませんでした。
(余談ですが、歳時記以外の辞書・辞典の類の「季語」表記については、過去にかなりおかしなものがあった経験があり、私は信用しておりません)

このような単語を「季語」として使うかどうか?受け手はどう判断するか?
こういうケース、いくつか分岐的に思うところがありまして、

①作者がこの単語を使った意図
 A.季語と信じている。疑ってない
 B.季語と認められない可能性を含むチャレンジの句。新しい季語の発掘。
 C.よく調べていない。なんとなく。
今回はAのようですね。

②Aの場合、どこまで「信頼できる情報」か
 D.俳人が編集に関わっており、名前も出している歳時記
 E.俳人の関わっていない歳時記
 F.歳時記のようななにか(書籍・辞書など)
 G.信頼できる俳人が「季語とみなしていい」と発言した
 H.どこの誰とも知らない人が「季語」と言っていたという情報(Yahoo知恵袋や、個人のブログなどでありがち)

ここ、実はFじゃないかな・・?と思うのですが、どうでしょう?
このあたり、今後の作句に関わりますので、晩乃さまは整理されてもよいと思います。

③で、句の受け手が「安寧」を季語として認める場合
 I.「成立している独立した季語」とみなすか
 J.今後一般的な歳時記に掲載される可能性のある「チャレンジの季語」と見るか
 K.冬の異称のため「冬の傍題」とみなすか
 L.「今回は例外的に季語とみなす」とするか
 M.その他

こんな感じでしょうか。今回の経緯を考えると、ある程度季語を扱っている俳人にはKとみなされることが多いと思います。
なので「わざわざ「レアな傍題」を使う理由について」という目線でコメントされがち、になりそうです。
晩乃さまはIJK、そこまで深く考えずに使った感じはしますね。

上記をふまえて、句の内容については、あらちゃん様、慈雨様と似たような感想を持ちました。長くなりましたので省略させてください。

点数: 2

「縄跳の他は苦手たとへば恋」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 縄跳の他は苦手たとへば恋

お邪魔します。
またも、他の方への共有前提。

「飛」「跳」については両方あります。
送り仮名については表記ゆれがあります。
どれが正解というわけではなく、最近の一般論として、こういう季語は送り仮名をつけないものと習うケースが多いです。師系にもよると思います。
私の意見は「句に合う表記を選ぶ」

以下のHPの紹介句には「縄飛」「縄飛び」「縄跳」「縄跳び」4種類とも表記があります。
https://fudemaka57.exblog.jp/22995536/

で、慈雨さまの句について

◆敢えての破調ですが、破調の効果は?とは思いました。口語っぽい語順(口語文語は読者には確定不可能)の句なので、リズムの良さという武器を捨ててまでかなあ?とは思います。
◆破調は破調なりにリズムを整えるべきだと思うのですが、句がそこまで至っていないような気もします。

 御句の場合、リズムの問題もあり、中七を確保して下六字余りの方が効く気がします。この下六は気になりにくいです。

・縄跳の他は苦手でたとへば恋

自句で失礼しますが、むかしの破調句をふたつ置いていきますねー。なかなか破調句は選に残りません(と言いつつ、私も言うほど破調という投句をしておらず、やっても755や字余りなどの【定型もどき】が多いです)

飛行機衝突かみひひな墜落(俳句ポスト365)
こほろぎりりり理科実験室饐えて(一句一遊)

点数: 2

「半眼の野良猫と吾冬日向」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 半眼の野良猫と吾冬日向

おはようございます。

◆半眼の野良猫、は句材としてよいと思います。

◆半眼の吾、は自分で自分を観察したわけではなく(たぶん観察できません)、自分がわざと半眼になったよ、という作為的な報告。これを「野良猫」と並列するのは回避したい気がしました

・半眼の野良猫とゐて冬日向

「半眼」ではなく、「自分で自分を観察(客観視)できる要素」や「自分の行動を詩の中心にしてしまう」なら、自分を並列してもよいと思います。

・呆となる野良猫と吾と冬日向
・寝る猫と寝る真似の吾と冬日向

点数: 2

「半眼の野良猫と吾冬日向」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 半眼の野良猫と吾冬日向

再訪しますね。

どんな句であろうが鑑賞は鑑賞側に託されています。
好意的に読んで終わらせることはできますし、「そのままでいい」と言うのだけなら簡単です。

その中で、このサイトでは「アラ探し」しない範囲で「どこを変えると良くなるか(作者の思う句意が出やすい、誤読がなくなる、意味が通じる、言い過ぎがなくなる、など)をいつも考えています。
100点の句でなければ、どこかに良くなる要素が眠っています。そういう句に対して「そのままでいい」とは私は軽々に言えません。「これ以上推敲しなくていい」と作者でない人間が言っているようなものですから。師匠でもないですし、考えた上で「推敲ポイントが思いつかない」ときだけ言うようにしています。
(過去のコメントで、そう取れない「そのままでいい」があるかもしれません。私も人間なので少しずつ考え方や俳句の能力も変わっているので、過去のコメントを持ち出してこられると困ります。こういう断りを入れないと、年単位で昔のコメントを持ち出して「ブレている」とか言う人がいますので・・)

今回は句形で「吾」(作中主体)が半眼かそうでないか迷う形でしたが、「半眼」と受け取る方が本命でした。そして、私の受け取りどおり、作者コメントに「わたしも猫をまねして半眼で」と明記されております。なので、この形は回避した方がいいなあ、とコメントいたしております。

一音変えるだけでも印象が変わりそうですし(どこかはナイショ)、推敲ポイントはまだまだありそうです。それは句の伸びしろです。
という意味で「そのままでいい」とは思いませんでした。

なお、「猫をまねて自分が半眼をした」という内容そのものは俳句になると思っています。最終着地点は作者さんに考えてほしいと思い、提案は控えています。

長文失礼しました。

点数: 3

「名も知らぬ花やしまきに揺れに揺れ」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 名も知らぬ花やしまきに揺れに揺れ

こんにちは。

先に少し出ていますが、難点がいくつか。

◆「名も知らぬ花」
 ここがこの句の最大の難点です。
【作者が名前を知らない】という主張を入れているだけで、読者は、どんな花を想像したらいいか全くわかりません。
 そこらへんに咲いている「花」について「名も知らぬ」と自分の知識を語るぐらいなら、その植物の形容を入れた方がよいと思います。
 また、大抵の花は「咲く時期」が決まっていて(例外はあります)、季語になっているものが多いです。季重なりを回避するために「名も知らぬ」でそれを胡麻化している、みたいな感じにもなってしまいますよね。
 「その花(植物)の名を知らないこと」が詩の芯になっていればいいんですが、俳句の性質状、詩の芯は季語と映像が中心になるため、かなり相性がよくないです。
(ポップスでよく「名の無い○○」「名を知らぬ○○」が出て来るのは、ポップスには自分語りや他人応援歌みたいなのが多いからですが、そのせいで初心者がよく「名前のない草」「名を知らぬ木」など入れたがるので、「名前はあるから調べなさい。自分の知識不足を美化するんじゃない」とツッコミを入れる俳人方もいます)

 なお、俳句で「花」単独で季語として使った場合は「桜」を指すという暗黙の了解があります。が、この句では「名も知らぬ花」と言っているので、まさか作者が桜のことを詠んでいるなどとは思わないので、この使い方には問題はないと思います(上に書いた通り、あまり良い形ではないですが)
(「蜜柑の花」「桃の花」なども当然、それらの植物の花になりますのでOKです。念のため)

◆「しまきに揺れに揺れ」
 「しまき」を季語として使う場合は「雪」の映像を伴うのですが、「しまき」が季語っぽくない「単なる強い風」になっていますね。ここは季語を勘違いされているのではないでしょうか?
 また、「揺れに揺れ」というのも「名前も知らない花の描写」に徹してしまって、季語が「しまき」である必要を感じません。

ということで、コメントの意図を含めた提案句を作ろうとすると、季語含め全面作り直しになってしまうので、今回はやめておきます。

点数: 1

イサクさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

このフェンスいつからあった大晦日

回答数 : 50

投稿日時:

凡などと呼べぬ柿あり能く熟れて

回答数 : 40

投稿日時:

まずひとつ秋の嵐を止めてみよ

回答数 : 31

投稿日時:

父の日と思う普通の日曜日

回答数 : 34

投稿日時:

山笑う地球に罅の入るほどに

回答数 : 48

投稿日時:

イサクさんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

車内から月もはるばる霜夜かな

作者名 翔子 回答数 : 2

投稿日時:

万緑の中に見知らぬ謎の花

作者名 優子 回答数 : 1

投稿日時:

春風に肩の荷おろし影ほのか

作者名 吉岡勇人 回答数 : 2

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ