俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削得点の低い順の1421ページ目

「家無しや燕の巣食む人の業」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 家無しや燕の巣食む人の業

こんばんは。はじめまして。
初心者さんとお見受けします。よろしくお願いします。

◆ 食用の「燕の巣」はアナツバメの巣。日本にはいない鳥です。
 日本に来る「燕」とは根本的に系統の違う鳥です。
 日本に来る燕の作る巣は、主な材料は泥や枯れ草。おそらくどの地方でも食用にはしていません。
 つまり、御句の「燕の巣」は、季語とは無関係な食材を言っているのでは?となります。
 アナツバメの巣も、基本的には子育てを終えたものを使うので、ホームレスにはならないようですが、ここは調べきれていないので自信がありません。もしかしたら密猟者がルールを守らずに採集している可能性はありますね。

◆初心者さんの作る俳句にこういう句がしばしば登場します。珍しくはありません。個人の思想や、自分の信じる正義を語る俳句。
 重い軽いというより、こういう思想は詩になりにくく、俳句特有の感動が出しにくい、ということをお伝えしておきます。俳句という方法を使ってこの内容を語る意味は、ご自身の中で整理できていますでしょうか?俳句でなくてもよいのでは?
 言葉を選ばずに言えば「俳句という形を使って、カッコつけて斜にかまえてい言ってみたが、きちんと調べて実体験で描かないと中身が薄っぺらに見えてしまう」ことになります。

たとえば、私の知っている俳人には「戦争反対」という思想を持っている方が多いです。そういう句が絶対ダメというわけではありません。
ただ、俳句という一行詩として成立させるのはなかなか難しいはずです。
川柳や標語にはかなりの数があるようですが。

戦争が廊下の奥に立つてゐた/渡辺白泉 (無季俳句)
あやまちはくりかへします秋の暮/三橋敏雄

(川柳・標語ではない)俳句ならではの良さというのを少し考えていただければ幸甚です。

点数: 2

「車庫造るため引き抜きし桜かな」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 車庫造るため引き抜きし桜かな

こんにちは。
前のコメントの続きです。

◆「桜の木」バージョン。
こちらは「目の前の事実のみ」の方が効果的だと思います。
説明をできるだけ省略したいところ。
車庫という事情は連句の二句目、三句目でいきましょう
・夏立ちぬ祖母の桜の木を伐りて

◆「桜は咲いている」「まだ伐っていない」バージョン。
こちらは多少説明になりますが、原句に近い形を思いつきました。
・車庫造るため見納むる桜かな

後者の方がなお様の思いには近い気がしますね。

桜を見ると何かを思い出すのは、昔からみな同じようで。

さまざまのこと思ひ出す桜かな/芭蕉

点数: 2

「別れゆく父かげ遠く陽炎へる」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 別れゆく父かげ遠く陽炎へる

おはようございます。

◆なんとなく「頭で作った句」を脱していない雰囲気があります。
◆「父かげ」というつながった名詞で「別れゆく父かげ遠く/陽炎へる」と読めばよいのか、「別れゆく父/かげ遠く陽炎へる」という切れで読めばよいのか、他にも意味の切れ目の可能性がありまして、解釈を迷っています。
◆句意がはっきりわかっていないので断定できませんが、「別れゆく」と「かげ遠く」に意味の重複があるような?

季語の下五「陽炎へる」は見えていると解釈すべき、とすれば上五中七のシチュエーションのリアリティ、あるいは詩の量の問題である気がしますね。

・父の影とほくへゆけり陽炎へり

点数: 2

「夕薄暑乾杯の泡茜色」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 夕薄暑乾杯の泡茜色

こんにちは。

句だけを見て、シャンパンか何かを乾杯している風景だと思っていました。
とても気になる点がありまして、
◆乾杯の泡は茜色。飲み物本体に注目せず、泡だけに注目しているのか?
 飲み物本体と、その色は、なぜこの句では無視されているのか?

そしてコメントを拝見して、なんとなく理解しました。

◆「ビール」と出さずに「乾杯+泡」と連想ゲーム的に遠回しに言って、かえってわかりにくい句になっていると思います。上に書いた通り、わたしは別の飲み物を想像しますので、「泡が茜色」という言葉に違和感がありました。
 「ビールの泡」の句ならば、「ビールの泡」と言い切って明確に映像化した方がよいと思います。
 「ビールの泡」のことを詠んでいるのに、「ビール」と言わない理由が「薄暑という季語を使いたいので季重なりを避けた」なら、季語選択の発想が根本的にどこか違います。

◆三段切れ感はあります。中七の後に「は」「の」「に」などの助詞が省略されているのは理解できるので意味は切れていませんが、リズムの三段切れ感はあります。

◆「夕日が当たっているから茜色」という理由付けに見えますし、「夕」と「茜色」が明らかに近いです。「薄暑」はあまり関係ないですが。
 そうではなく「時間帯関係なく、泡が茜色になる珍しいビール」のことを言いたいのであれば、「夕」は使わない方がいいです。

俳句は「答えを言わない・想像させる」ものですが、
「大切なことを言わずわざわざ遠回しに言ったり、ヒントだけ順に与えて連想ゲームにする」のは違います。これをやってしまうのは、初心者さんあるあるです。
そもそも「季重なりになりそう=季節を表す句の主役がふたつある可能性が高い」というのは気にしてみてください。

ビールで詠む提案句
・乾杯のビールの泡にさす夕日

夕薄暑で詠む提案句
・乾杯の掛け声高し夕薄暑

↑どちらも「夕」という単語を信じれば、赤く感じる映像は出るのでは?わざわざ「茜色」という必要はないように感じますが。

点数: 2

「何もない午後が好きです扇風機」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 何もない午後が好きです扇風機

こんばんは。

自分の思い+具体的なモノの季語の形。
「何もない午後」+「夏の季語」で、この風景は夏の午後だとわかります。
「クーラー」ではなく「扇風機」という季語を選んでいますので、晴れた日に窓を開けているような風景が思いつきます。とすると初夏の時期か、あるいは田舎の夏休みか。

季語の力をきちんと生かして、取り合わせで充分な句だと思います。

点数: 2

イサクさんの俳句添削依頼

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