俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削投稿の古い順の1410ページ目

「葉先まで焦がれて散るは楓かな」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 葉先まで焦がれて散るは楓かな

こんばんは。俳句の世界にようこそです。

一読、文章にはなっているが俳句にはなっていない、という感じを受けました。
コメントを読んで、何をしたかったのか理解しました。

まだ俳句のことをあまりご存じないのだと思いますが、いろいろ詰め込もうとしすぎて、ちょっとややこしいことになってしまったように感じます。

◆明確な季語がありません。
 「散る楓」の部分が、「紅葉散る」あるいは「落葉」の意味にはなると思います。が、ここはあまり生きていません。

◆「焦がれて」という擬人化は紅葉のことだと思うのですが、後半で「散る」と入れてしまって、どんな風景を詠んでいるのか掴みにくい感じがあります。
 コメントでは意味「葉っぱの先まで真っ赤に染まる楓がまるで恋に焦がれる人のようにおもえた」とあり、感動のポイントは「赤く染まっている」こと。散っている様子を入れるのは不要に感じます。

 ということで、句の感動ポイントの「紅葉」を季語として考えてみます。五七五のリズムの問題もあるので「楓」という樹の種類の説明は一旦抜いてみます。

・葉先まで焦がれたような紅葉かな (もみじかな)

もし「散る」をどうしても入れたいなら、「紅葉散る」という季語もありますが、句の意味が「葉っぱの先まで真っ赤に染まる楓」のことを詠んでいるので、感動ポイントがブレる気はします。

・葉先まで焦がれるように紅葉散る (もみじちる)

「楓」を入れるのもも、上手に入れないと説明臭くなるかもしれません。

・葉先まで焦がれ楓の紅葉す (こうようす)

点数: 1

「風爽か吾子の寝顔と冷ゆる珈琲」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 風爽か吾子の寝顔と冷ゆる珈琲

こんばんは。はじめまして。
なんとなく良い句だと思いました。

五音季語+説明の要る言葉をふたつ「子の寝顔」と「冷めた珈琲」、並列してしまったため、句の中心が曖昧なまま十七音の器を超えてしまったようです。
全部十七音に詰め込みたい気持ちはわかりますが。

コメントから「子の寝顔を見て幸せだ」が句意の第一のように思います。ならば、コーヒーの「冷めた」という説明をわざわざ足さなくてもよいかなあ?とは思いました。

・風爽か珈琲の香と子の寝顔

点数: 1

「草むらの闇の舞台や虫時雨」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 草むらの闇の舞台や虫時雨

こんばんは。
お身体お大事になさってください。

季語「虫」の傍題「虫時雨」ですね。
季語「虫」は主に「夜鳴く虫」なので「闇」の映像を持ちます(昼であることを主張するために「昼の虫」という傍題がありますし、真っ暗であることを強調するために「虫の闇」という傍題もあります)。
また、「草むら」も季語「虫」から想像の範囲にある映像ではないかと思います。

この句では「草むら」「闇」をダブルで入れてしまって、季語の説明感が強くなっている(⇒季語を信頼しきれていない)と感じました。
「舞台」という比喩を活かすためにどちらかを残すのはアリだと思います。

・草むらは人なき舞台虫時雨
・闇いつも舞台のように虫時雨

点数: 2

「病室の白にも白や秋惜しむ」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 病室の白にも白や秋惜しむ

おはようございます。

御句、とりあわせとしてはできていると思います。
もしかしたら句の中の「白」を秋のイメージで詠んだかもしれませんが、この病室の「白」には
秋の雰囲気が薄く、理屈のつながりが適度に離れているのではないかと思いました
一点、季語の「秋惜しむ」が、「退院したくない」という意味に見えなくもないので、季語がこのままでよいかどうかはご本人の判断で。

点数: 2

「残り柿やさしく風の撫でにけり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 残り柿やさしく風の撫でにけり

こんばんは。

◆私も「残り柿」という季語歳時記に確認できませんでした。ネットにも信頼できる情報がありません。
 私は新しい季語を否定しないつもりですが、ネットの適当な情報も好まないので、ひとまず「まだ歳時記には載ってなさそう」としか。
 この句に関して言えば、本物の「生っている柿・木に残っている柿」を意味することはわかりますので、「柿」の季節の終わるころの句として受け取れば季節感はあると思いますし、大きく否定するような意見は出にくいのでは。

◆「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形。「けり」は切れ字として使っていると思いますが、過去の動作・継続する状態に今気づいたような意味を持ちます。
 「撫づ」は動作を表す動詞のため、「撫でにけり」は「もう撫で終わっている」ような意味が出ます。文法的に間違っているわけではないのですが、句の出したい風景としては違和感を感じます。

◆この句の「やさしく」は連用形なので、「やさしく」⇒「撫でる」とつながります。ならば「風の(は)やさしく撫でにけり」の語順の方がよいでしょうね。
 ちなみに連体形で「やさしき風」の形になると、句の意味が少し変わります。

◆中七以降の形によっては、上五は字余りして助詞「を」を使いたいかも。

・残る柿を風のやさしく撫でゆけり  (下五は助動詞「り」です)

こんな感じでいかがでしょう。
少し別の形にするためにいろいろ省略していく方法もありますが、句意が変わるので一旦ここまで。

点数: 1

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