俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削投稿の古い順の1404ページ目

「雉鳩の羽音の強し秋の空」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 雉鳩の羽音の強し秋の空

こんばんは。

悪い句ではないですがもう少し行けそう、ということで当時某氏にしていたレベルで(あるいは今別の某所でするレベルで)話します。

◆中七の「の」がわずかに障ります。ここを省略したいなお(じい)様の意見には同意です。
その際の提案句は
・雉鳩の強き羽音や秋の空
になります。

◆この句の「強し」という形容詞は、作者の感想を含み、作者の中で暗に「強くないもの」との比較を説明しています。
 この句は素材が良く、さらに言葉を探す余地、言い換えれば可能性のある句だと思います。

・雉鳩の羽音尖りて秋の空
・雉鳩の羽音秋空は明るし

点数: 5

「子は朝の続きを話す芋煮会」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 子は朝の続きを話す芋煮会

おはようございまず。

芋煮会で、鍋の傍で芋煮を作っている親子(子はもう成人~中年)の他愛もない雑談、という風景を受け取りました。
さて、コメントを拝見して、ここから先は「散文」「報告」「説明」「具体性」「韻文」、などなどのバランスとなってくるわけですが・・

少し話が逸れます(あまり鈴蘭様向けの話ではないですが、次の話への展開として)
鈴蘭様の「大王松」にもあったケースと思いますが、一般論まじえて。
俳句に(特に初学の方に)ありがちなことで、自分の思う句意にこだわって、句そのものが推敲で伸びないケースがしばしばあります。句に説明の言葉が増えていったり、「○○と言わなければならない」と自分で自分の句を縛ってしまう例もあります。
作句の練習として「縛り」をするのはありますし(兼題季語や、テーマ詠もこれに当てはまるかも)、作者の「こだわり」そのものは尊重したいですが、推敲の可能性を狭くする「こだわり」は、私は避けたいと思う派です。

で、話は戻って御句。
考えつく範囲で「子」一文字で表せるのは、「子と呼べる年齢の人(個人差ありますが高校生までくらい?)」か、年齢問わず「自分の子」か、その両方か。
御句には後者の「自分の子・親子関係」が暗示されていると思います。年齢は読み取れませんでした。朝の話の【続き】を離すという理論立った行動をしているため、それなりに年齢が高いイメージで読み解きました。

幼児性・小児性にこだわるなら、幼児性・小児性を表す言葉を入れていくかどうか。ただし「説明感」「作為」が目に見えてしまう可能性もあります。そして、前述した通り「そのこだわりは本当に句を良くするのか?」というところもあります。
習作なのでこだわります!という場合はもちろんあると思います。

で、提案句では「子」を残して、練習として幼児性など年齢要素を足してみます。
元句は「具体性」が薄い句だと思いました。ので、「朝の続き」を具体性に変えてみます。
ただし「説明感なく」「作為をできるだけ見せずに」できているのかどうかは難しいところでした。

・子はいつもゲームの話服芋煮会
・子が語る進路いくつか芋煮会

点数: 3

「身に沁むや象には象の親子あり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 身に沁むや象には象の親子あり

おはようございます。

良いことを言っているように見えて、やや受け取りに困る句でした。

おそらく句で言いたいことは「象の親子を見た。人間と同じように、象にも親子というものがあると感じた」+季語だと思います。合ってますか?
配慮して受け取ればそう解釈できるのですが、

おそらく「象には」という限定用法の助詞が意味を邪魔していて、
・(ある特定の)象には(象の)親子がある ⇒ 三世代の象を見ている?
・象には象の親子がある ⇒ 他の動物(人間?)には親子がない?
など、裏の意味も内包してしまいそうな気がします。

限定の「は」をやめて

・身に沁むや象にも象の親子あり

こうすると人間や他の動物との対比が出やすいと思います。
まずこれを初手の提案句とします。「も」の匂わせという意見はあるかもしれません。

別軸の推敲の話です。
「象には」には、季語「身に沁む」に託しきれずに、作中主体(作者)の感想を入れようとする作為が見え隠れします。
季語以外に作者の感想を入れずに「事実・描写」+季語で一旦整理してみると、

・身に沁むや象に親子のありにけり
・身に沁むや象の親子のいたりけり

季語を信頼したこの形の方がすっきりしませんか?「やけり」ですけれど。
「やけり」が気になるならば、整理整理・・

・身に沁むや象の親子を見た日には
・身に沁むや象の親子の動物園

点数: 3

「初日の出上下揃い光満つ」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初日の出上下揃い光満つ

おはようございます。はじめまして。
俳句の世界へようこそ。

慈雨様という方がコメントで①②③と基本を語ってくれています。そちらは省略します。
②五七五のリズムは、もしかして「上下」を「うえした」「かみしも」など四音で読ませようとした可能性はありますか?

コメントを拝見して、荘厳な風景を出したいという意図はわかりました。
よいですね!

「初日の出」
元旦の朝、地平線や水平線・山の稜線などから太陽が顔を出す直前ぐらいから、太陽が地上に姿を出し切った頃、という間の風景と認識しています
なので太陽は低い位置にあり、「上下」という単語で「上=太陽」という想像はしにくいのではないかと思います。

「雪」は言われないとわからない、「光満つ」は言わなくてもいいのでは?というのは他の方からも出ていますので割愛します。

俳句は一般的な文章と同じで「言われないとわからない」というのは受け手に伝わらず、意味がありません(御句では「雪」)
一方、五+七+五の十七音という短い文章ですので「言われなくてもわかることを言う」「同じ意味を何度も説明する」というのは音数(字数)がもったいないですし、しつこさが強く出ます。

季語の使い方を含めて、この塩梅が難しく面白いところなので、いろいろ試してみて、必要なら意見を聞いてみてくださいね。

初日の出+雪の提案句は慈雨様のコメントを参照ください。
もし「正月という世界に光が満ちた」と言いたいのが主題で「初日の出」にこだわらないならば、正月の風景を祝う「初空」「初景色」などなどの季語を使う方法もありますよ、という提案句を置いていきます。

・初空や大地に光満ち満ちて
・天と地に光満つるや初景色

点数: 1

「それぞれにそれぞれの降る秋時雨」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: それぞれにそれぞれの降る秋時雨

こんばんは。

提案句だけ。こうですかね?

・それぞれに降るそれぞれの秋時雨

点数: 2

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