俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削得点の低い順の1402ページ目

「夏のほかお化け屋敷の名演技」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 夏のほかお化け屋敷の名演技

こんばんは。

この季語はとてもレアな季語で、私も今回初めて知ったので、具体的な使い方はまだ勉強不足です。

ひとつ言えるのは、めいしゅう様のどの句も「太陽が照り付けている夏暑し」みたいな句になってしまっているような・・と言えば通じますでしょうか?

「夏のほか」=夏の暑さを一瞬忘れること、という季語を使った句で、季語以外の部分で【涼しいだろう!】ということを強調してしまうと、単なる説明文になって詩になりにくい、というのはかねてよりコメントしている通りです。

先生も「成功例を見たことがない」と仰っていましたが、あの梅沢御大の「夏のほか」の句は稀有な成功例だったと思います。

点数: 4

「紫陽花や猫に軒貸す急ぎ雨」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 紫陽花や猫に軒貸す急ぎ雨

こんにちは。

十七音に入れようとしている情報が多すぎて、伝わらないという句だと思います。
本当に伝えたいことを絞って、主役の描写を増やす、というのをお勧めします。

季語「紫陽花」はよいとして、

◆猫を詠みたいのか、雨を詠みたいのか?
◆「貸す」軒を貸しているのは誰?
 自分は本物の「軒」だと思っていましたが、卓鐘様の、紫陽花の下を「軒」と比喩しているというのが正解でしょうか?
 「紫陽花が貸している」のだとしたら、上五の「や」切れを変えた方がいいですね。ここは卓鐘様からもあります。
◆もう雨は降っているのですが、「急ぎ」は要りますか?
 わざわざ過去にさかのぼって『説明』の単語を入れているようです。
◆ぶっちゃけ「軒を貸す」「軒を借りる」の慣用表現で「雨」も省略可能です。

ということで、「急ぎ」など省略できる言葉を省略して、句の中の主役を描写してあげるようにします。

・紫陽花の軒を借りたる親子猫

二匹になりました。

点数: 4

「誇らしく天を指さす立葵」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 誇らしく天を指さす立葵

こんにちは。取り急ぎ。

おかえさき様の言っていることが正解で、
切れ字の『や』というのは歌や俳諧で発達した用法で、もともとは感動を表す助詞の「や」なので、意味的には切っても切らなくてもいい、というのが文法上の正解のようです。

俳句の場合、【取り合わせ】という技法が発達して「や」で切ることに大きな意味ができ、受け取る側も「切れ」として意味を受け取ることが多いので、お互いの配慮という感じですね。
切れていない「や」には「他の助詞の方が意味が伝わりやすくないか?」という議論は必ず発生しますし。

とりいそぎでした。

点数: 4

「夕焼けのとけて消えゆく子等の影」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 夕焼けのとけて消えゆく子等の影

こんばんは。

初読では
「夕焼けにとけて消えるような(夕方なので淡くなっていく)こどもたちの影法師」
という意味で読みました

コメントの句意としたら、少なくとも上五は「や」で切った方がよいと思います。

・夕焼やとけて消えゆく子等の影

あとは、コメントの意味を意識するなら中七に推敲の余地ありのように思いました。わたしの誤読でも良い気はしますが。

・夕焼やとほく消えゆく子らの声

点数: 4

「失恋にプレタブの音缶ビール」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 失恋にプレタブの音缶ビール

こんばんは。
プレタブって言うのかな?
一般的には「ブルタブ」(pull-tab)だと思いますので、そちらをお勧めします。

で、二点ほど。
◆御句は季語が近いわけですが、近い場合の弱点のうちのひとつ、の話です。
 季語が近いと【季語を説明に使っている】ような句になってしまうことがあるのです。
 御句はまあまあそうなってしまって、主役が「プルタブの音」で、それは缶ビールのプルタブであるよ、と説明しているような形になっています。ダメなわけではないのですが、季語が生きにくいのと、説明的っぽくなるので詩は出にくいことが多いです。
 他にも「季語が近い場合に詩が出にくい理由」がいくつかあって、初心者に全部を説明しきれないので、取り合わせの場合は「季語は近くない方がいい」という方法論が教えられるようになった、と考えています。
◆もう一点は小さめの話で、上五の助詞「に」が散文的な使われ方(理由・経過を説明している)と思われるので、ここは一考かと思いました。

で、御句の場合ですが、【季語が近い】のは避けられない内容なので、
たとえば省略していって説明感を省いていくのはどうかな?と思いました。

たとえば「缶ビール開ける」でプルタブを開けるときの「カシッ、プシュッ」という音は想像できますよね?あとは「失恋」「缶ビール」がそれぞれ主役なので、主役を持ち上げつつ取り合わせ方の検討です。

・失恋の音させて開く缶ビール
・爽快に開く失恋の缶ビール
・失恋は忘れるものよ缶ビール

一句目、二句目は季語「缶ビール」を立たせるための描写的修飾。
三句目は取り合わせ以外の説明を排除して、「缶ビール」という単語のみで開けている音や様子を想像させようという意図です。
こんな感じでいかがでしょうか。

点数: 4

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