俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削得点の低い順の1383ページ目

「今生は嘘多くして走り蕎麦」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 今生は嘘多くして走り蕎麦

おはようございます。お呼びですか?(違う)
「嘘」いじりとして反応してしまいました。

御句
季語の取り合わせは良いと思います。
◆上五「今生は」
 助詞「は」と敢えて限定してしまっているので、「前世」か「来世」のどちらかは「嘘が多くない」という裏の意味がついて回ります。それがあまり効いていないような気がします。
 「今生を」など助詞を変える、「現世は」など裏の意味の出にくい単語に言い換える、「人生は」と一般化してしまう、「わたくしに」と限定してしまう、など、措辞の推敲はいろいろできそうです。

提案句はコメントの措辞をお借りします。

・嘘多き人生である走り蕎麦

点数: 3

「初月のやや三千に生まれけり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初月のやや三千に生まれけり

おはようございます。

初読で意味がほとんどわかりませんでした。
もう少し受け手のことを考えてもよいのでは?と思う句でした。
コメントを読んで、それでもかなり推測です。

◆「やや」赤ん坊のことでしょうか?
 コメントがないと、非常に理解しづらい気がします。
◆「初月のやや」季語が「やや」とくっついてしまい、季語が弱くなっています。
◆「初月のやや」と天文季語と地上のものがくっついてしまったため、「やや」が赤ん坊であることがより理解しづらくなっていると思います。
 コメントから無理に解釈すれば
 【産室に窓があってカーテンが開きっぱなしになっていて、産後すぐの母親と赤ん坊をそっちのけで初月が空にあるのを誰かが見ている】
 ということになりそう。
◆「三千に生まれ」ここも難解です。三千グラムということでしょうか?
◆「三千」が赤ん坊の体重という解釈が正しいとして、「三千に生まれけり」が報告文になっています。
 「生まれけり」=「生まれる瞬間」であれば「三千グラム」は理屈であり、体重を測定して医者や看護師さんから報告を受けた後のこと。このとき「初月」はどこに見えていて、誰が見ているのでしょうか?となります。

さらに推測を重ねれば、もしかしたら
【電話か何かで「三千グラムで生まれたよ」という報告を受けた。その時、空に初月が見えていた】
ということかなあ?ですが、こちらの解釈をしようとすると、「生まれけり」という見てきたような下五が違和感ですね。助詞「の」でつないだ天文季語も要一考です。
この場合限定の提案句だけ出します。「三千」は報告なので入りませんでした。
・初月や子の生まれたと聞きをりぬ

点数: 3

「帰りみち月と見まがふ五階の灯」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 帰りみち月と見まがふ五階の灯

こんばんは。
まずは毛虫の句にコメントを残しておりませんし、そちらから。

【さう言へば近ごろ毛虫見なくなり】
◆「夏なのに近ごろ(年単位)は毛虫を見なくなった(夏)」
◆「毛虫の季節が過ぎたようで、近ごろ(週~月単位)毛虫を見なくなった(毛虫が出なくなったので晩夏頃~初冬頃)」
 少なくとも二通りの解釈が可能だと思います。
 どちらの解釈をしても夏の季語「毛虫」という存在ありきで、季語は機能しているようです。
ただ「いない(いなくなった)ものを詠んでいる」ので、作品の季節はブレて確定しません。

掲句は、「物体としての月」あるいは「月の光る様子」を比喩として詠んでいる句。
◆そもそも作中主体が季語の「秋の月」を意識していません。毛虫の句との大幅な違いはそこでしょうか。
 慈雨様が「春の月でも冬の月でも成り立ちそう」と書いていますが同感です。ぶっちゃけ「動画の月・写真の月」でも比喩が成立しそうです。

では「季語がないので無季俳句であるか?」という点。

無季で俳句を成立させるというのは相当難しいです。
季語がない=無季俳句、というわけではありません。
自由律だろうが無季だろうが、作者が「俳句である」と断定して作れば「作者にとって俳句」です(某アニメの心の俳句みたいなものですね)。
でも他者から見たら『季語なしの場合、川柳でも一行詩でも日記でもなく【俳句】と判断する根拠はなんぞや?』ということになります。

なお、掲句は、句の中で「月」という単語がぽっかり浮きあがっており、「月」という単語の力を用いて作られている一文であることは認められそう(ただし、季節感はなし)。

◆他の点
 □上五「かえり道」という導入が機能しているかどうか?
 □「五階」という数詞が効果的かどうか?
この二点はまだ推敲可能な場所であるということで。

点数: 3

「停電の町に満月しづかなり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 停電の町に満月しづかなり

こんばんは。

整っている句だと思いました。
このままで悪い句ではないと思います。

強いて言うなら「切れ」「助詞」の力をもう少し意識したいような。
勉強のため、いろいろ試してみたくなりますね。

・停電の町満月のしづかなり
・停電の町や満月しづかなる
・停電の町をしづかなる満月

点数: 3

「干柿の粉ほろほろと旅の膝」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 干柿の粉ほろほろと旅の膝

おはようございます。

小旅行の干し柿。机のない場所?あるいは座卓かな?座って食べているのですね。
このままでも悪くない句だと思います。
「干柿の粉」という部分に説明感を感じました。主役は季語の「干柿」で、ここを立たせたいですね。工夫のしどころかと思います。

・干柿や粉ほろほろと旅の膝

点数: 3

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