俳句添削道場(投句と批評)

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「寸胴の鳥こそ渡れ秋津洲」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 寸胴の鳥こそ渡れ秋津洲

こんばんは。はじめまして。
私はチャレンジが好きなのに厳しめ、というややこしいコメントを残しますのですみません。

同じような意見がそれなりに出ているようですが、一応。
◆がっつり命令形に見えます。
 作者の意思・希望が出ているようで面白い表現でした。

季語の分解、係り結びのためだけに助詞を入れて分解しているような雰囲気がありますね。「鳥が渡る」を許容するかどうか?
 御句の場合は「寸胴の鳥」をフィーチャーすることが第一の目的なので、ここを否定したら句が成立しない可能性があるので難しいところ。
 さらに「こそ」の強意に限定の効果もあるので、「寸胴でない鳥は渡らなくてもよい!」ぐらいの意思を感じてしまいそうな点も、気になるというか損かもしれません。

◆下五で「秋津洲」と理屈で景を広げてしまったのは得策ではなかったように感じます。
 句の主となる景は「渡り鳥(寸胴の)」。日本へ来る鳥が季語の「渡り鳥」であるので、「日本」という意味を加えるのはかまわないと思いますが、「秋津洲」は少し気どりが出ているように思いました。句の主となる景も「秋津洲」となっているように感じます。

冬鳥なので、羽毛が膨らんで寸胴に見えますが本体は細い、という理屈を想ってしまいますがとりあえず胸に秘め。
私なら「秋津洲」と言わずに風景を足すと思います。という提案句を置いて去ります。

・灰色の空寸胴の鳥渡る

点数: 3

「この道がふたつに分かつ花野かな」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: この道がふたつに分かつ花野かな

こんばんは。

◆「ふたつ」という数詞は不要かもしれません。
 「道によって花野が分かたれているように見える」のが本来の感慨ではないかと思います。

◆傍題に「花野道」があり、それを説明しているようにもなりかねないので、傍題ではない季語「花野」にこだわるのであれば工夫は要ると思います。
 御句では「花野かな」の着地なので、この点は大丈夫だと思います。

「花野」の観察に寄せた提案句です。

・この道に分かたれてゐる花野かな

点数: 3

「水路はや濁流となり狗尾草」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 水路はや濁流となり狗尾草

おはようございます。

前の句も拝見しました。

◆客観に寄って作為が減ったと感じます。よい推敲と思います。

◆「水路」この言葉で人間の管理している水路だと想像ができます。
 また「濁流となり」と出てきますので、普段から「流れのある水路」という想像はできます。わたしは都市部の幅50cm~2m程度の水路や管理河川、あるいは田園地帯の農業用水を思い浮かべました。
 人間の管理している「通常時は濁流ではない」水路でさえ「はや濁流となり」ました。大雨を想像させます。

 ここからが俳句季語の力。
 作中主体の視界の中に、「濁流」と同時に「狗尾草」が入ってきます。この秋の季語によって「台風か?秋驟雨か?」という想像が働きます。
 そして「狗尾草」は雑草ですので、水路の付近には他の秋の草も生えていることでしょう。これらの情報によって、受け手の実体験から風景が色々と紡がれていくと思います。
 また、取り合わせの力と、季語の本意から、敢えて言わずとも「この狗尾草はもしかしたら水没してしまうのかもしれない」という想像も可能だと思います。

良い推敲だったと思います。

点数: 3

「宮島の赤き鳥居や秋の空」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 宮島の赤き鳥居や秋の空

こんにちは。
御句ちょっと悩むところでして

◆宮島の鳥居といえば赤いと思います。
 それをわざわざ「赤き鳥居」と言うことの効果。
 もしかしたら「本来赤色ではない鳥居が赤く見えた」と言いたいのか?それとも塗り直したばかりの赤色?と深読みする句でしょうか
◆宮島の鳥居の秋。周囲に「紅葉の山々」が見えていそうな・・
 その上で「赤き」に「秋の空」という広い季語。色と色が対比ではなくケンカしていそうな気がしなくもないです。

他の方のコメントの「宮島」だけで「赤い鳥居」は想像の範囲、にも納得です。
句に作為を入れすぎてしまった感ですね。

なおじい様ご本人のコメントへの回答
★「宮島の風景」で映像固定したいなら「宮島」は必要。言わなければわからない情報です。
 宮島の風景でなくてもよいなら
例:海に立つ赤き鳥居や秋の空
★「海」を活かすかどうかは句の演出次第。御句の内容なら不要だと思います。
 宮島・鳥居・海・空、と要素が増えてごちゃごちゃしますので・・
★「赤い」は「宮島の鳥居」であれば、わざわざ出さない方が・・
 宮島の風景でなくてもよいなら「赤い」が感動ポイントであれば、敢えて使うのもありです。
例:海に立つ赤き鳥居や秋の空(二度目)

「宮島」生かしの提案句は他の方から出ていますので、遊びの句を置いて去ります。

・宮島の鳥居に鳥や秋の空

点数: 3

「初月の触るれば刺さりさうな先」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初月の触るれば刺さりさうな先

おはようございます。

文語「ば」の接続用法は他の方から出てますね。ややこしいですね!

他の方から出てない点をひとつ。

◆「触るれば」は文語文法で置かれていますが、「刺さりさうな」は文語でも口語でも使われる形の歴史的仮名遣いです。
 この句は、口語文法のほうが句意に合いそうな気がしています

・初月の先は触はれば刺さりさう

点数: 3

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