俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削得点の低い順の1373ページ目

「颱風の去るや山の端光りをり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 颱風の去るや山の端光りをり

こんばんは。初めまして、でしょうか?
イサクと申します。

こちら良い句だと思いました。
コメントの「台風は去ったんだなぁ、山の端(は)が光っているよ」まさにこのまんまですね。シンプルが強いと思います。
深読みすれば「台風という苦難・我が身を荒らす原因が過ぎ去って、あとに希望という光がさしこんできた」という感傷的な受け取り方もできます。
最初から狙って作った場合は作為が出てしまって素直に受け取りにくいことが多く、やはりシンプルが強いのだと思います。

・山の端光れり台風一過なり
 一応考えてみましたが、リズムが悪い分、掲句には劣ります

点数: 2

「秋虹へフォークリフトの爪が向く」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 秋虹へフォークリフトの爪が向く

おはようございます。

散文のかたちですが詩が出ていると思います。
「反転す」にはどこか「操作している」という運転手の作為みたいなものが発生するので、私は「爪が向く」という客観で終わらせる方が好みです。
「が」を避けるならこんな手もありますね。ヒッチ俳句様のアイデアを借ります。

・秋虹へフォークリフトの爪長し

点数: 2

「石州の鯱鉾照らす萩の月」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 石州の鯱鉾照らす萩の月

こんばんは。

いいですね山口県。風流ですね。

◆「石州産の瓦」と言いたいのですね。
 ですが上五「石州の」が思いのほか強く出て、いま作者は石州(石見国)にいる(長門国萩にいない)と読めてしまう形。
 誤読を防ぐには「石州瓦の」とするのが良いとおもいますが、長くなりますね。
◆「萩の月」これもやや難しいところ。
 「萩の月」といえば宮城の銘菓(この句でそう思う人はいないと思いますが)。
 萩の野に出ている中秋の名月、という意味でこの銘菓は名前が付けられた模様。
 季語としては「月」として機能していると思いますが、「石州」の地名の受け取り方次第で「萩」が地名か植物か悩む可能性がありそうです。
◆「月」に「照らす」は不要だとはよく言いますが、「萩の月」を絶対に使いたいなら、お菓子と間違えられないように必要かなあ・・・

「石州瓦の鯱鉾」これを誤読のないように伝えつつ、「自分は萩で月を見ている」と伝えたいという欲張りな句なので、なかなか十七音では難しいです。
・月や萩石州産の鯱鉾を

まあ「石州(産)(瓦)の」が説明の言葉なので、省略して鯱鉾を描写するのがベターに感じるところです(ベストとは言いません)

・赤黒き鯱鉾や月出づる萩

点数: 2

「鳴き声や雨音響く秋の夜」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 鳴き声や雨音響く秋の夜

こんばんは。

なるほど。そう来ましたか。
五七五のリズムと季語ひとつはできていますが、受け取る側が混乱する書きっぷりになってしまいました。

◆「鳴き声」だけでは何が鳴いているかわかりません。
 「秋の夜」で虫の声、と思わせたいのかもしれませんが、遠回し過ぎて、受け取る側が迷ってしまいます。俳句は連想ゲームではないので。
 犬・猫の声と受け取られてもおかしくないですし、鹿も秋に鳴く動物と言われています。何の「鳴き声」か、この句ではわかりません。

◆「(虫の)鳴き声や雨音響く」で、実際にどっちの音を想像したらいいの?と思いました。
 虫の音と雨の音という別々の音。雨音が「響く」ほど強いのであれば、普通は虫の声は聞こえないかなあ・・と思ってしまいます。

◆コメントには「虫の鳴き声や雨の音が響いて聞こえるほど静かな夜だなぁ」とあります。
 ですが、「鳴き声」という単語や「雨音響く」という言葉で、実際に「静か」ということが表現できるかどうか?作者ご本人はどう思いますでしょうか?
 あまり静かな様子は思い浮かばないのでは・・・と思います。

「鳴き声」「音響く」と書いて静かなことを言いたいとか、「虫」と書かずに虫の声のことを言いたいとか、遠回し遠回しに書いてしまって成功していないように思います。
俳句は十七音と短く、遠回しに言っていたら文字数が足りなくなり、必要なことが伝わりません。
「しずか」なことを主張するのであれば「しずか」と書いたり、「虫の声」を聴かせたいのであれば「虫の声」と書いたり、初心者のうちは「意味のわかるように伝える」という形をお勧めします。

あと、俳句で描くのは一句でワンシーンが基本であるということもお伝えしておきます。「虫の音」と「雨音響く」を同時に出すのは、不可能ではないかもしれませんが、まず破綻すると思った方がよいです。

「静か」な句の例として、つい最近、このサイトに良い句が出ています
(すみません「静か」なことが表現できている例句としてお借りします)

 停電の町に満月しづかなり/慈雨

「虫の声」の例句としてはこちら。
うるさいほどの虫の声、それ以外の音がしない夜、という句です。「虫の音」は「むしのね」と読み、虫の声のことです。

 虫の音の夜空より降りしきりけり/飯田夷佐久(2021)

点数: 2

「秋分も猛暑の見込みせいろそば」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 秋分も猛暑の見込みせいろそば

こんばんは。

◆「秋分も猛暑の見込み」この上五中七は「見込み」なので、未来のことを詠んでいると思います。「秋分の日当日(たとえば朝)」という可能性はありますが、まだ「秋分の日の猛暑の時間」ではないでしょう。ということで、この上五中七には機能している季語がない可能性もあります。

 この上五中七は「秋分(の日)は猛暑の見込み(です)」という一連のコメントのように感じます。とすると「上五中七を季語として使わず、誰かのセリフと考える」ということも出来そうです。
 とすれば、下五に明確な映像と季節感のある【秋の季語】を置きたくなりました。私の知る限り「せいろそば」は季語ではないですし、「暑いからせいろ蕎麦を食べる」という理屈のつながりは気になるところでした。

・秋分も猛暑の見込みとろろそば
・秋分も猛暑の見込み梨齧る

点数: 2

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