「曇天に諸鳥飛ぶや春深し」の批評
回答者 イサク
添削した俳句: 曇天に諸鳥飛ぶや春深し
こんばんは。
こちらの句、コメントのとおり「飛んでいました」という説明をしようとしています。説明の俳句は、他人を感動させにくい(詩になりにくい)ものです。
これは他の句にコメントしましたので、こちらでは省略します。
たとえば
◆「天に」「鳥」とあるので飛んでいることは想像ができます。ということで「飛ぶ」という説明をわざわざ入れなくてもいいでしょう。こういう説明を省略することで、受け手の頭の中にはむしろ、想像の映像が広がることがあります。
◆「春深し」という季語には映像が薄いので、何をもって「春が深い」のかわからないことがあります。季語はいろいろ試してみてください。俳句の中に映像を想像させてほしいです。
ちなみに「諸鳥」は何と読むのでしょうか?検索では「しょちょう」しか出てこないのですが、中七が「しょちょうとぶや」では六音の字足らずです
(【しょ】【ちょ】は俳句では1音で数えます)
たとえば「飛ぶ」を省略すれば、その分の音数で、鳥の動きなど別の要素を入れることが可能です。
季語も、夕方や日暮れ、巣に帰ろうとする鳥の風景にしてみましょうか。
・曇天を鳥行き交へり春の暮
こんな感じでいかがでしょう?
時間帯は勝手に考えてしまったので、季語下五はいろいろ試してみてください。
点数: 3