俳句添削道場(投句と批評)

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「小さき庭あふるるリズム五月雨」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 小さき庭あふるるリズム五月雨

句の作者問題と、著作権について、補足します

自分の責任で出される句集や、結社の会報などでしたら、たとえば師匠の添削を受けた上で、著作権は自分にある状態で掲載することはあるはずです。
クローズドの句会でのアドバイスなんかもそうですね

このサイトで出された「添削希望の句」と「提案された句」は、まず全世界にネットで公開されてしまっているという問題があり、
提案の句は、師匠でもなんでもない人間が責任のない状態で出している句で、権利や責任の所在が不透明です。提案句作者が「著作権を差し上げます」と明確に言えば権利はセーフですが、このサイトを見た第三者が「もとの作者の作品ではない」と思ってしまうのは止められないと思います
し、その添削にうっかりミスがあった場合、提案句を出した人間のミスが別の場所に広がることにもなります

「著作権のあるなし」と「本人の句と認めるかどうか」はややずれた問題なのですよね・・

例として、某お茶飲料会社の俳句募集事業では著作権はすべてお茶飲料会社に移ります。俳句そのものは会社側が自由に使えるようになるのですが、「飲料会社が作った俳句」とはならず、本来の作者の作品として扱われています。

いろいろややこしいので、あとはご本人の良識と、投句先の判断になるかと思います

点数: 3

「眺めてる遠い山から千の風」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 眺めてる遠い山から千の風

こんばんは。はじめまして。よろしくお願いします。

まずは、お気持ちの俳句として、このままの形でお残し下さい。
以下、想いよりも技術的な話に偏ります。

無季でも良い題材なのですが、季語がないのはやはり弱点となります。
この句の場合、
中七は映像を作っているところなので、大きく変えてしまうと句意が変わってしまいます。下五「千の風」は作者であるひらり様の狙っている言葉ですね。

上五の「眺めてる」は、省略しても句の意味はあまり変わりません。作者が眺めているから「山」が見えているわけですからね。
ここを他の言葉に変えても句の意味は大きくは変わらなさそうなので、ここを季語に置き換えることをお勧めします。

ここで「山」の季語や「風」の季語を使うと、中七下五の「山」「風」とぶつかってしまいます。とはいえ、突飛な季語はやはり句意に合いません。山や風といっしょに存在していそうな別の季語を探してみてください。

たとえば
・夏雲や遠き嶺より千の風

いかがでしょう?

点数: 3

「蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 蝶拾つたうごかなかつた吾子の秋

こんばんは。
その節はいろいろありがとうございました。

他の方から出てこなかった話を。

御句、日記俳句として終えるならば、原句の方針でかまわないと思います。季重なりですが、この句で「春の蝶」と思う人はいないでしょう。

詩としてブラッシュアップを考えるなら、二点、強めに気になることがありました
◆「自分の子が死んだ蝶を拾った(そして埋めた)」という報告をつめこもうとしていること。
 埋めたことを省略したのは悪くないですが、まだ報告の量が多いように思います
◆「蝶拾つたうごかなかつた」「吾子の秋」という表現を思いついたことで、それぞれにとらわれて、窮屈になっているように感じること。特に「吾子の秋」が曲者。

詩としてさらに昇華する方法はいくつもあると思います。
たとえば一句に日記をつめこむのではなく、複数の句にわける勇気があれば、一句ごとに感動の焦点を「子」か「蝶」に絞った方がよいように感じます。

・蝶拾つたうごかなかつたあゝ秋か
・動かざる蝶を子は埋め秋暑し

いかがでしょうか

点数: 3

「蛇這ふや大空あるを知ずして」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 蛇這ふや大空あるを知ずして

こんばんは。

下五「知らずして」として読ませていただきます。

◆中七下五の十二音「空があるのを知らない」という、どこかで誰かが使ったような内容の言葉が気になるところです。
 かつ、「蛇」でなく「蟻」「蚰蜒」などの動物季語でも、あまり映像が変わらない十二音である点が、季語「蛇」の句としては難しいところ。
 作者にとって「大空を知っている動物」と「大空を知らない動物」の境界線はどこでしょうか?それが「蛇」である、と納得できるよう措辞を工夫できれば、「蛇」の句として素晴らしいものになります(今の私にはできません)

季語「蛇」である必然性。
たとえば、蛇は樹上や民家へ登ったり、かなり立体的に動くので、なおじい様が先に書いている「空の広き」を借ります。

・蛇這ふや空の広きを目指さむと

点数: 3

「手を合わせ想い涌き出ず雲の峰」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 手を合わせ想い涌き出ず雲の峰

こんばんは、

◆「出ず」で???となってしまいました。
 コメントを見たところ、「出づる」という意味の「出づ」でしたか?
 「出ない」と誤読されるのは非常に損です。「湧き出る」もしくは歴史的仮名遣いの「湧き出づ」とした方がよいと思います。歴史的仮名の場合、一句で統一すべきなので上五は「手を合はせ」となりますね。

◆意味としての「墓参り」+「雲の峰」で、季重なり前提で内容を作ろうとしています。これを成立させるのはなかなかの高等技術です。
 さて、「墓参り」と「雲の峰」で、この句の中で大切な風景はどちらでしょうか?
 御句は「墓参り」と出していませんがコメントでは「墓参り」の場面を捨てられないように見受けられ、かつ「雲の峰」を「想い」の比喩に使っているようにも見えるため、判断しづらいところではあります。

誰への思いなのか?がわかれば「墓参り」という場面は不要かもですね。
たとえば母親への思いとして、「想いが涌き出る」という説明は他の言葉に託してみます。

・母の背の墓もくもくと雲の峰

点数: 3

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