俳句添削道場(投句と批評)

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「花筏ゆらりと揺れる泳跡波」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 花筏ゆらりと揺れる泳跡波

再訪です!

一句の中に「波」と「花筏」が揃っていれば、「揺れる」と説明しなくてもいいのでは?ということですよ。
俳句を受け取る人間の想像力を信じて説明を省く、ということてす。

逆に、波もないのに「花筏」が水面で勝手に揺れていたら、ホラーです。

点数: 3

「たんぽぽの綿毛が当たっただけで死ぬ」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: たんぽぽの綿毛が当たっただけで死ぬ

こんばんは。

この句は「蒲公英の絮毛」でなくても、軽くて小さいものであればなんでも句意が成立してしまうので、季語「蒲公英の絮」を使った【俳句】である意味をあまり感じないですね。

・一匹の蟻が当たっただけで死ぬ
・柿の木の落葉当たっただけで死ぬ

詩があればよいのですが・・・

点数: 3

「復興の証の和布陸奥の海」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 復興の証の和布陸奥の海

おはようございます。
佳作おめでとうございます!

御句、佳作句に比較すると全体的に説明っぽくなってしまっていると感じます。
気持ちを入れすぎるとこうなることが多いですよね。俳句の詩よりも「随筆」に近づいてしまうと言いましょうか。
特に「証の」に理屈・説明っぽさがかなりあるのではないかと。
「復興」という単語にもそこそこ理屈は感じますが、こちらは生かせそうな気がします。

「送ってもらった」ことを詠むのもありと思いますが、それならば地名は避けてもいいかもです。風景が出ないので。

御句では地名を詠みこんでいるので、現地の映像を想像して句にしているのだと思いますが、「陸奥の国」という範囲は青森まで含んでしまって広いので、「陸前高田」付近のリアス式海岸に近い地名に変更したい気はします。

・復興の若布太平洋は晴れ
・復興の若布岩手の海しづか

点数: 3

「雨あがりゆらゆらゆらと花つつじ」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 雨あがりゆらゆらゆらと花つつじ

こんにちは。

この句は季語「花つつじ」があまり生きておらず、他の植物に入れ替えても成立してしまいそうです。
原因は「雨上がり」というどこでも使えそうなワードと、「ゆらゆらゆらと」という他の植物へ使いまわせそうなワード、その組み合わせで終わっているからだと思います。

他にもう少しだけ、「つつじ」を生かせそうな発見はなかったですかね?
例えばつつじがどんな場所に咲いていたか、など・・・

・花躑躅ゆらゆら雨のやむ歩道

点数: 3

「一斉に咲き急ぐなよ風の花」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 一斉に咲き急ぐなよ風の花

こんばんは。

コメントをしようとしたらちょっとややこしいことに気づきまして、いろいろ調べていました。

「風の花」まずこの言葉が季語かどうか、という点で非常に悩みました。
某ネットの「季語辞典」(歳時記ではない)と名乗っているサイト以外で、この言葉を見かけないので。
そして、あのサイトに限らず、「誰が監修しているかわからない」ようなサイトは、私は注意することにしています。

「風花」という冬の季語と混同しやすい単語であるのも気になるところです。

「花の風」ならまだわかるのですが・・・

で、「風の花」という季語が存在すると仮定していきます。
「咲き急ぐ」と言っているということは咲く途中か、満開になった直後だと思います。
一方、「花」に「風」を合わせる時、どうしても「花散る風」のイメージがついて回ります。つまり満開を越えて少しずつ散り始めた桜ですね。
つまり御句の上五中七と、下五の持つイメージが、どうも噛み合わず・・・

で、コメントでひとことも「桜」と書いていないことに今気づきました。
御句の「風の花」は桜でしょうか?違う花ですか?

他にも気になる点はありましたが、要約すると
◆御句の「桜」はどんな状態なのでしょうか?咲いている途中の桜の風景には感じませんが、「一斉に咲き急ぐな」というと満開の桜とも違うような・・・
◆そもそも「桜」の句なのでしょうか?
 「風の花」という季語を使った意図は?
◆「一斉に咲き急ぐな」という副詞「一斉に」の使い方の違和感も少しありますが、ここは些細なところですね。

・咲き急ぐな咲き急ぐなよ花に風

ちなみに、季節は違いますがこんな名句があります。

木の葉ふりやまずいそぐないそぐなよ/加藤楸邨

点数: 3

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