俳句添削道場(投句と批評)

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「次の世はあるのか否か月に問い」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 次の世はあるのか否か月に問い

おはようございます。という時間から御句へのコメントを考えていて、もう日が沈みました。こんばんは。

少し偉そうな感じになりますが失礼します。
御句、私の考えとしては。俳句かどうか、と問われれば俳句です。思想・観念的でも良い句は良い句です。

 去年今年貫く棒の如きもの/虚子

俳句でやってダメなことはないと考えます。
(基本を守らないと初心者は失敗しやすいとか、句を他人に見せるならばそれ相応のマナーがあるとか、それらは一旦別の話で)
なので、俳句で思いを吐き出すということをやっておられる方も多数おられます。句を受けとった人を不愉快にしなければ構わないのではないでしょうか。

通常運転で技術的な面を。
他の方のコメントとかぶるところもあります。
◆「次の夜はあるのか」で「否か」は省略可能ですね。逆に「否」を強調することで得られる詩もあると思いますが、その点を後述します。
◆「問い(かける)」が「あるのか否か」と重複しているというのは他の方と同意見です。語順が逆なら「問う」を生かすことは可能と考えます。

・月に問ふ生まれ変はりはあるものか

そして、もんな様の意見として「命は永遠」「死んだら無」「生まれ変わりはある」などの意見のうち、どれであってほしい、どれを信じている、というのはありますでしょうか?
説明的な言葉は不要ですが、もんな様の思いが句にのることがよいかと思います。その際に「否定」を強調して得られるものがるかもしれません。

・死とは無と言はれたりけり月上る

句では「死とは無」を否定せず。でも作者自身は死は無だと思っていない、ということを季語「月上る」で匂わせることができているでしょうか?どうでしょ?

点数: 2

「ブラインド月の幅ほど広げたり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: ブラインド月の幅ほど広げたり

こんばんは。

卓鐘様のこちらへの投句は「ここが惜しいかも・・」がわかりやすいことが多いので、ついそこを突っ込んでしまいます。
まあ【つっこみどころのない良い句は、もったいないので他へ投句してください】なのですが。

御句、季語「月」をもう少し映像として主役に見せたいですね。
「自分が広げた」の叙述は外せないとして・・

・月の幅ほどブラインドひろげをり

ちゃあき様の提案の「月光」も、ブラインドと相性がいい気がします。

点数: 2

「秋風とおもちゃに胸ときめかせ」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 秋風とおもちゃに胸ときめかせ

こんばんは。はじめまして。
俳句の世界へようこそ。
基本からいきましょう。

ひとつめです。
俳句の「五七五」というのは、音数(発音の数)で数えます。
つまり「五音、七音、五音」ということになります。

御句の「おもちゃ」は【お】【も】【ちゃ】という風に、三音になります。
つまり、中七で七音必要なところに【お】【も】【ちゃ】【に】【む】【ね】の六音しかありません。

この句の場合は「秋風とおもちゃに胸【を】ときめかせ」という風に、省略した助詞【を】をつかうことで解決できます。

ふたつめです。
句の意味自体が、実はよくわかりませんでした。

特に、上五「秋風と」の助詞「と」。この「と」がいまいちわかりませんでした。
「と」は「○○と○○」という風に、二つの言葉を並列につなげます。
ここをどんな意味で使っているでしょうか?

考えてみて、二つの可能性を思いつきました。
「【秋風と誰か(自分かも?)】が、おもちゃに胸をときめかせている」場合。
この意味で捉えた場合、「秋風がおもちゃに胸をときめかせている」という擬人化です。詩的ではありますが、「誰か」が省略されている意味がよくわかりません。

「【秋風とおもちゃ】に、誰か(自分かも?)が胸をときめされている」場合。
こちらの方が素直な受け取りですが、「おもちゃ」とともに「秋風」が並んでしまって、なぜ「秋風」なのかがよくわかりませんでした。
「誰か」が省略されている意味がよくわからないのも同じです。

「おもちゃに胸をときめかせ」が「秋風」とどんな関りがあるのか?と思うと、脇役の「おもちゃ」はちょっと置いておいた方がいいかと思いました。
例えば、季語である「秋風」をもう少し主役にして、胸をときめかせてみましょうか。

・秋風に胸ときめきてゐたりけり
・秋風や胸のときめくことのあり

点数: 2

「原発や避難区域の花野はら」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 原発や避難区域の花野はら

こんばんは。

【誰も足を踏み入れない場所】の「花野」というのはよくある考え方で、その場所をいかに鮮やかに描写するか、ということになってくるかと思います。

◆秋の花が咲いているだけでは「花野」ではありません。
 「原発や避難区域の」で十二音を使っていますが、この言葉にあまり映像がなく、「花野」を補完できていないように感じます。
 「花野」の「野」は「野原」のことなので、原発に秋の花が咲いていても「花野」ではないでしょうしね・・
◆そもそも、「原発」「避難区域」全て説明してしまうと、少し説教臭いかなあ・・・と思ってしまいました。

どんな場所で「花野」を見たのか、あるいは花野の実在について、リアリティ・説得力は欲しいと思います。
リアリティがなく「花野があるはず」だけでは【作者の頭の中にしかない花野】になってしまい、季語としての力が弱くなるかと思います。
たとえば「原発の周囲に花野あるらしく」こんな想像の花野では季語として説得力がないわけで・・

・避難指示解除区域の花野かな

点数: 2

「子の髪を見上げて梳かす夏終わり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 子の髪を見上げて梳かす夏終わり

こんにちは。はじめまして。

お気持ちと感慨ののった良い句だと思います。

季語と一緒に使っている「終わり」が少し説明臭いので、

◆夏の終わり頃の時期だという「夏の句」でしたら、夏の終わりを意味する「夏の果」という季語
◆もう夏は終わってしまった、という感慨でしたら「秋の句」ですので、秋の季語。ちなみに本日9月下旬の時期、季節は「秋」です。

・子の髪を見上げて梳かす夏の果
・子の髪を見上げて梳かす秋の夜

例えばこんな感じです。

あと、前半の「子の髪を見上げて梳かす」の部分。ここも日記のような報告調になっているので、これを俳句という「韻文」にしたいところがあります。
いろいろ方法はありますし、少し難しい話になりますので、ご自身でも調べてみてください。まずはここまで。

点数: 2

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