俳句添削道場(投句と批評)

秋沙美 洋さんの添削得点の高い順の2ページ目

「風邪ひけばお国言葉のメール効く」の批評

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 風邪ひけばお国言葉のメール効く

いなだはまちさん、こんにちは。
御句読ませて頂きました。

これは自分もかぬまっこさんと同意見です。
有名な「柿食えば」の句がありますが、あれは「柿食えば」と一見繋がりが薄い「法隆寺の鐘」と取り合わせる事で、理屈っぽさを断ち切っているものと考えます。
御句の場合「風邪引けば」の後「効く」といった具合に、「風邪」→「効く」と繋がりのある言葉が取り合わされている事で、理屈っぽさが出ていると思いました。

「◯◯すれば(風邪引けば)」→「××があって(お国言葉のメールがあって)→「△△になる(風邪に効く)」
上記のように分解してみると、何となく理屈っぽさ=説明の匂い、がしないでしょうか。
一句提案させて頂きます。

「病身にお国言葉で来るメール」

こうすると、「効く」と直接的な言葉を使わずとも読み手は「ああお国言葉のメールがこの人に沁みたんだな」と感じてくれるのではないでしょうか。

点数: 4

「衣更へて朝の箪笥のゆとりかな」の批評

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 衣更へて朝の箪笥のゆとりかな

卓鐘さん、こんにちは。

この句は自然な発見が出来ていて良いですね。
強いて言うなら「衣更へ」と、送り仮名「へ」を入れていますので、「衣更」と表記するのに比べて動作としての意味合いが強くなります。ですので、原句の「て」は上六にしてまで入れる必要は無いかと思います。

点数: 4

蘆の花吾子に小さな赤面皰

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 面皰を潰せる吾子や蘆の花

こんにちは。

「一句読んでる場合じゃないでしょう(笑)」というのが第一印象でした。面皰は潰すもんじゃないと教えてあげて下さい。

点数: 4

真二つに割らばトパーズめく甘藷

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: トパーズの光輝の如き甘藷

こんにちは。

「トパーズの如き」とだけ書けば、読み手はトパーズの光沢や輝きといった物を思い浮かべます。「光輝の如き」と書くのは説明し過ぎです。
「トパーズのごと甘藷」こうすればあと五音、あるいは甘藷を「かんしょ」と読めば七音余裕が生まれます。色々やりようはありそうです。

点数: 4

秋日向吾子と頬張るラピュタパン

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 秋日向微笑む君にラピュタパン

こんにちは。

ラピュタパン、それが正式名称かは知りませんが、読んですぐに「あの黄身が旨そうなアレね」となりました。僕も何回か作った事あります。

さて、「微笑む」はちょっと勿体無いというか説明し過ぎですよ。微笑むと書かずに、「ああきっとこの人物は微笑んでいるに違いない」と読者に思わせるのが俳句の要です。
・秋日向吾子と頬張るラピュタパン
微笑むとは書いてませんが、笑顔でラピュタパンを食べる親子が想像出来ませんか。
そもそも秋日向で子供とラピュタパン食べながら仏頂面は出来ないでしょう。

笑顔では無く、仏頂面パターンも考えてみましょうか。
・秋暑し独りもそもそラピュタパン
表情には言及していませんが、少なくとも笑顔ではないのが分かりますか。

そんな感じで、読者に想像の余地を残してやると良いと思います。

点数: 4

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